日中合作ドラマ「蒼穹の昴」第11-15話あらすじと見どころ:初めての取材~暗殺計画
それぞれの思惑を他所に梁文秀は無事に婚儀を終えて宮中での政務にいよいよ本格的に取り掛かるが、西太后が外国人記者に向けて行う取材会に春児(チュンル)を遣わせたことが図らずも義兄弟の契りを結ぶ2人の立場を対立へと向かわせてしまう!西太后を田中裕子が演じた日中合作の不朽の名作、BS日テレで放送の「蒼穹の昴」明日5月24日(金)第11話~第15話のあらすじと見どころを紹介、予告動画はYoutubeにて公開されている。
【「蒼穹の昴」を2倍楽しむ】では、ドラマの詳しいあらすじと見どころ、ドラマ視聴に役立つ豆知識などをまとめて紹介していくので視聴に合わせてチェックをどうぞ。
■第11話「初めての取材」
これまで西太后(田中裕子)の実情を外国人が知る事は無かったため、憶測や推量で西太后に関する情報が海外紙に乱れ飛ぶ状況となっていた。これを憂いた西太后は外国人記者に春児を取材させる事を思い立つ。日本人記者の岡(小澤征悦)らは、西太后側近の春児(余少群)に取材する。「悪女」という評判とは裏腹に、西太后の素顔に迫る記事内容が波紋を広げることに。一方後宮では皇帝の寵愛を受ける珍妃に対する隆裕皇后の苛立ちは募り、珍妃が写真を撮ったことを理由に皇后が理不尽な責め立てを行っていた。
これまでは仲睦まじい風の文秀と春児であったが、いよいよ2人の社会的立場がその絆を微妙なものへと変化させてしまう。ストーリーには清朝が抱える外交や内政の問題が浮き彫りになってくる。日本軍の思惑や改革派の目指すところはどんなものなのか、西太后の望む方向とどう異なっているのかを押さえておくのがポイントとなる。
※この回の詳しいあらすじは11話詳細で。
■第12話「それぞれの戦」
宮廷の政治に口を出し、西太后(田中裕子)の逆鱗に触れた皇帝側室・珍妃は屈辱的な棒打ちの刑を受ける。その頃梁文秀(周一囲)の屋敷では、西太后からもらった宝玉に900日の祈りを捧げる青イン(インは竹かんむりに均)の儀式が終わったところだった。心から青インをねぎらった後、文秀は宝玉を西太后に還暦の贈り物と称して「夜の真珠」を届けに行く。その裏の意図をすぐに理解する西太后だったが、文秀の大胆な中にも誠意を尽くしたその手法に感じ入り、不本意ながらも宝玉を貰い受けるのだった。珍妃の処罰に対して涙する光緒帝だったが、外交では朝鮮半島上で日本軍が覇権を取ろうと動いているのを知る
サブタイトルにもあるように、各登場人物の抱える問題がより明確となり、それぞれが向かう道が決まっていく重要な回となる。個人間の問題から国の内外に関わる問題まで多岐に渡るが、好む好まざるに関わらずに対立する関係がはっきりと浮かび上がるので、その利害関係を踏まえておこう。どちらかというとひ弱なイメージの光緒帝が自らの意思を確立させて立ち上がる見せ場も期待である。
※この回の詳しいあらすじは12話詳細で。
■第13話「日清開戦」
西太后還暦式典の年に勃発した日清戦争。宮廷では、戦に積極的な皇帝派(改革派)と講和を目指す西太后派(守旧派)で、対立の激しさが増していく。開戦を上奏する文をしたためた文秀だったが、立場上、旧守派と改革派の仲立ちとなるべき人物だと順桂に諭される。結果、開戦を意見する上奏文は順桂の名義で提出される事となったが、見事に皇帝から開戦の決意を引き出すことが出来た。西太后の下に開戦の是非を問うべく赴いた光緒帝が見たものは、西太后が書にした「戦」の文字であった。これによって日本と清朝の戦いが始まった。
ドラマのサブタイトルにあるように、丁度日清戦争開戦前の清国の状況が物語に大きく関わってくる。歴史の詳細を述べると難しくなるがこの戦争は結果として日本が勝利し、清国の敗因理由の一つに軍備の不足・遅れがあったことを念頭に置いておくと関連人物の動きがわかりやすくなる。これが以前、西太后による軍事費流用の噂と結びついてくる事も思い出しておこう。
※この回の詳しいあらすじは13話詳細で。
■第14話「変革の波」
日清戦争の敗戦を受けて締結した不平等条約の結果、巷には政府に対する不満で満ち溢れていた。下関での講和が進むなか、科挙の受験者で急進論者の康有為の論文が物議を醸す。その政策案を見た光緒帝(張博)は変革への気持ちを新たにする。一方の西太后はミセス・チャンから耳に入れた康有為の評価を聞き流し、気に留めることはなかった。その時、宮中では隆裕皇后が苦悩の只中にあった。皇帝との仲が上手くいかないことを相談しに出かけた載沢から、西太后よりも皇帝のいう事を聞いて夫婦としての絆を強めるように意見される。
この回は清朝末期の改革の志士・康有為が登場する。中国の歴史において歴史的な転換を迫る日清戦争での敗北が宮廷の人々にどんな影響を及ぼすのか見守りたい。敗戦を機に立ち上がろうとする光緒帝がクローズアップされ、若き皇帝の見せ場の多い回となるので光緒帝ファンは期待しよう。
※この回の詳しいあらすじは14話詳細で。
■第15話「暗殺計画」
光緒帝を中心とする若手たち改革派の台頭に危機感を募らせる栄禄と李蓮英は、守旧派の要である楊喜禎の暗殺を企てる。当初、蓮英が春児を陥れるためにその役を言いつけようと陳蓮元に話を持ちかける。不穏な空気を察した春児(余少群)は、文秀(周一囲)に楊の身を守るように伝える。一方、改革へ向けての議論が活発に行われる改革派では、楊が文秀と共に西太后の元へ引退を要請する謁見を行った。上奏に来る顔ぶれから大体の内容を察した西太后は春児に芝居を打つ事を命じ、文秀の進言に対して春児が怒り出すよう仕向け、その場を取り仕切る西太后は上手く文秀と春児を退出させて楊と二人きりの場を持つ。
今回は西太后と光緒帝より、その臣下たちの動きが中心となる。文秀を中心とする改革派の動きと春児が巻き込まれる宦官の勢力図が対比される。ここへきて、文秀と青イン(インは草かんむりに均)の間に夫婦の絆がしっかりと芽生えてきている。心配されていた青インと玲玲の間柄も実の姉妹さながらの和やかな雰囲気になっているのは、緊迫するシーンが続く中にあってホッと一息つける場面だろう。
※この回の詳しいあらすじは15話詳細で。
■キャスト
西太后役:田中裕子
李春雲(春児)役:余少群
梁文秀役:周一囲
光緒帝役:張博
ミセス・チャン役:殷桃
岡圭之介役:小澤征悦
伊藤博文役:平田満
柴五郎役:田中隆三
◇BS日テレ「蒼穹の昴」番組公式サイト
2019.05.10スタート 月~金10:00-11:00
◇Youtube「蒼穹の昴」予告動画
※2019年5月10日~2019年6月13日(予定)放送!
ドラマをもっと楽しむためのコーナー 【「蒼穹の昴」を2倍楽しむ】