チョン・イル「ヘチ 王座への道」第15話<決戦Ⅱ>ネタバレあらすじと見どころ、豆知識:血で血を洗う憎しみと報復
タルムン(パク・フン)は世弟イ・グム(チョン・イル)を裏切っていなかった!韓国本格時代劇「ヘチ 王座への道」第15話あらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組公式サイトにはチョン・イルからのコメントと予告動画が公開されている。
※オリジナル版を参考にしているために、カットされたシーンやあらすじが前後する場合もあることをご理解ください。
※この記事は、2019年11月10日~2020年5月3日までNHKBSプレミアムでの放送時に紹介したものです。
●ネタバレなしの第15話のあらすじはこちら。【「ヘチ」を2倍楽しむ】では、ドラマの時代背景や見どころや実在の人物紹介などをまとめて紹介。
■第15話「決戦Ⅱ」(見どころ・豆知識)
王、景宗が、謀反の疑いをかけられたイ・グムを自ら尋問しているところに現れた老論派の重臣ミン・ジノン。彼もまたかつては政に夢を抱いたがもう過去のこと。それはただの理想にすぎないことを誰よりも知るミン・ジノンだが、イ・グムの毅然とした姿を見た時、心が動いた。イ・グムを疑うべき明確な証拠がないのに、尋問をするべきではないと訴えたのだ。長年、明白な証もないまま疑いだけで政敵を排除してきたこの国のやり方は正しくない、納得できないと訴え、尋問は中止となる。
ミン・ジノンの回想で語られる血で血を洗う憎しみと報復については下の豆知識で。
景宗は、自分は、何の罪もない世弟を政敵としたというのか、と少論のイ・グァンジャとチョ・ヒョンミョンに怒りをぶつける。一方、“呉越同舟”の提案に乗ってくれるとは思わなかったというイ・グムに、政治の質を下げたくなかっただけ、今は同じ船に乗るが、またイ・グムを突き放す、とイ・グムの礼を拒絶する。ウィ・ビョンジュが拷問にで捕らわれている者たちから偽証を引き出す前に、背後を明らかにしなければならない。タルムンがミルプン君を内偵していると確信するイ・グムは、彼を助けるために動く。その頃、ミルプン君に協力した者をグンテに探らせたタルムンは、ミルプン君の懐にもっと入りこもうと考えていた。
イ・グムとミン・ジノンとの対話はいつも痺れる。はたして二人が本当に手を組む日は来るのか?
タルムンは、イ・グムが無罪になったことで癇癪を起すミルプン君の劣等感を指摘し、イ・グムなら人を出自で差別したりしないと挑発する。掴みかかるミルプン君に、ミン・ジノンとイ・グムのことを一番よく知っているのは自分だというが、疑り深いミルプン君はまだタルムンを完全には信じない。その時、イ・グムが訪ねて来て、タルムンを裏切り者呼ばわりして決別を言い渡し、ミルプン君には証拠を握っているとゆさぶりをかける。イ・グムが怪文書に隠した意味を理解してくれたと確信したタルムンは、死を覚悟してミルプン君に全てをかけると、言い返す。イ・グムが立ち去った後、事件の情報のすべてをほしいとミルプン君に圧力をかける。
イ・グムとタルムンが互いの信頼を確信しながら、疑り深いミルプン君を騙すために敵対してみせる。チョン・イルとパク・フンとの素晴らしい目の演技で魅せてくれる。
アジトに戻ったタルムンは、ミルプン君から聞き出した情報を持ってグンテたちと「ミルプン君狩り」をスタートさせる。
一方、パク・ムンスは慕っていた監察ハン・ジョンソクを殺し、その事実を隠蔽したのがウィ・ビョンジュだと確信し、夜茶時(摘発)をすることに。それを知った大司憲たちが止めに来るが、彼らもまたジョンソクが死亡した時、事実を知りながら沈黙したと指摘されどうにもできない。ピンチのウィ・ビョンジュはすべてをミルプン君の罪にしようとするが、パク・ムンスらに逮捕される。かつてイ・グムやムンスを引き回した通りを連行させられ、民からの石つぶてや汚物をかけられる屈辱を受ける。
夜茶時(ヤダシ)で高官を摘発することにためらう仲間もいたが、「今やらなけれは、また同じことを繰り返す。今、口をつぐめば同じことが起きても誰も動いてくれない」というムンスの言葉が仲間を奮い立たせる。一方、かつて科挙に首席合格をしたウィ・ビョンジュが、その後も南人と言うだけで差別を受けて、どのようにのし上がったかが回想シーンで描かれる。また今回回想シーンで久々にヨジ役のAraが登場するのでお見逃しなく。
その夜、景宗は罪悪感から酒を飲んでいた。イ・グァンジャから、“代理聴政と謀反”の捏造を待っていたかのようにイ・グムを迫害していると言われた事を思い出していた。訪ねて来たイ・グムをしばらく待たせた後、意を決して招き入れ、父王(粛宗)が 次王に選んだのは自分でもヨルリョン君フォンでもなく、イ・グムだと打ち明け、だから世弟にしたが、心の中ではグムの失脚を願っていたのだとも。そして、この件の黒幕はミルプン君かと尋ね、内禁衛の指揮権をイ・グムに授け、忌まわしい報復の根を立ちきれと命じる。
いつもグムに厳しかった父の思いを初めて知ったグム。もっと早くに聞いていれば、これほどの遠回りもしないで済んだものを。
謀反の証となる毒をミルプン君に渡した清の密輸貿易商人の居所を掴んだタルムンは、逃げようとする彼らを制圧し、ミルプン君との取引に関わる全ての証拠を得る。一方、荷物をまとめて逃げようとするト・ジグァンの妓楼にはパク・ムンスが部下たちと向かう。ジグァンと一騎打ちで優勢のムンスだったが、背後からのナイフでピンチに。その時、イ・グムの矢がムンスを助ける。
本作で一番の激しい立ち回りのシーン。タルムン役パク・フンの堂々とした立ち回りがカッコいい。一方、見事にジグァンをとらえたイ・グムの矢を褒めながらも、もう少し早く来てくれたいいのに、と憎まれ口を叩くムンスとイ・グムの篤い友情もまたいい。
ミルプン君が王宮に向かった後、ひとり残ったユニョンを連れだそうとするタルムン。彼がミルプン君を裏切っていたと知ったユニョンは、なぜ邪魔するのかと号泣し、取り乱すユニョンを抱きしめる。
ヒロイン不在が続く中、本作のロマンスはこの二人にお任せ。Ara本格登場まであと少し(14話豆知識参照)。
ミン・ジノンから景宗が親鞠(尋問)を終わらせ、イ・グムが内禁衛を引き連れて自分を捕えに来ると聞いたミルプン君は、正当な血筋は自分だけなのに、証拠もないのに曾祖父母の昭顕世子夫妻は疎まれ、処罰されたのに、なぜイ・グムだけが証拠がないからと許されるのかと、泣き叫ぶ。取り乱すミルプン君にミン・ジノンは、生きる道を探すように忠告するが、自分を捜しに来た兵を殺害し、景宗の元へ。王宮に戻って来たイ・グムは、ミルプン君が宮内にいると報告を受け、王のいる大殿へ向かう。
ミルプン君の血塗られた顔が怖い。
■豆知識:血で血を洗う憎しみと報復
ミン・ジノンのモデルになったのは実在した閔鎮遠(ミン・ジノン)。粛宗の二番目の正妃である仁顕王后の実弟としているが、実際には兄。仁顕王后が現王・景宗の母・禧嬪張(チャン・ヒビン)に廃位された上、兄弟は処刑された。そしてその禧嬪張を死に追いやったのが、世弟イ・グムの実母・淑嬪崔氏。これをミン・ジノンは、血で血を洗う憎しみと報復の繰り返しと言っている。このあたりの時代背景や実在人物・閔鎮遠と演じたイ・ギョンヨンに関しては14話放送終了後【閔鎮遠(ミン・ジノン)は<トンイ>が残した禍根でイ・グムを救う?】で詳しく解説する。
■キャスト⇒相関図(NHK)
延礽君ことイ・グム役:チョン・イル
茶母ヨジ役:Ara(コ・アラ)
熱血漢パク・ムンス役:クォン・ユル
町のごろつきダルムン/タルムン役:パク・フン
密豊君ことイ・タン役:チョン・ムンソン
ほか
◇NHK「ヘチ 王座への道」番組サイト
2021.02.14スタート 毎・日23:00-24:00 NHK総合
2019.11.10-2020.05.03 毎・日21:00~22:00 BSプレミアム
◇作品公式サイト
【作品詳細】【「ヘチ」を2倍楽しむ】