韓国ドラマ「君は私の春」第15-16話(最終回)あらすじと見どころ:衝撃で始まったドラマの最後は癒しのエンディング
ついに99ビルに集まる人々が心の傷がすべて明らかに…韓国tvN月・火ドラマ「君は私の春」8月23日、24日に放送された第15話と第16話(最終回)の詳しいあらすじと見どころを紹介、本作は日本ではNetflixで独占配信している。
※ネタバレが気になる方は、先に見どころをご覧になって、あらすじは視聴後の確認用にどうぞ。
「君は私の春(너는 나의 봄)」は、7歳の心の中に抱いたまま“大人”として生きていく彼らが殺人事件の発生したビルに集まって生きることから繰り広げられる物語を描くサスペンスロマンス。【「君は私の春」を2倍楽しむ】では、ドラマの見どころや、韓国での放送前の評判などまとめて紹介している。
■第15話
仲間たちとの食事会で仲直りした姿を見せたヨンドとダジョンは、母ミランへの報告のために2人で江陵へ行くことに。一方、幼い頃からチョルドのことしか眼中になかった父を恨んでいたウナだったが、チョルドも高校生まで殴られた父を嫌い、今も恐れていると知る。だがチョルドは、今さら父の価値観を変えることは出来ないと悟り、ありのままの父を認めて向き合う決心をしたのだと、ウナに打ち明ける。
パトリックと喧嘩別れしたガヨンは事故に遭って足を怪我する。病院に駆けつけはパトリックは人目も気にせずガヨンを抱きしめ、二人の恋仲は世間に事実として知れ渡ってしまう。
ミランは自慢の娘の相手が「バツイチで健康に問題あり」ということが引っかかっていた。江陵に帰ってきたダジョンにも情けない母親だと弱音を吐き、遅れてやってきたヨンドにも態度を一変したことを謝る。そして「最善を尽くして長生きしてほしい」と頼む。翌朝ミランは市場の知り合いたちにヨンドを紹介する。おばさんたちの餌食になっているヨンドを救出したダジョンは、中学時代にウナとよく来たトッポギ店へ。テーブルに「ダジョン💖ヨンド」と落書きをし、「ウナ💖テジョン」の落書きを見つけて不思議に思う。そんなダジョンにヨンドは「時間を贈りたくて」と2つの時計を渡す。それは、末永く一緒にいる約束をした、ダジョンとミランへのプレゼント。2人がソウルに戻った後、ガヨンがミランの店に訪ねてくる。ヨンドの元妻だと名乗り、結婚がガヨンを助けるための形だけのもので婚姻届けは出していないこと、元気になったので1年で離婚したことを話す。
ソウルに戻り『トラウマ』に関する講義をするヨンド。「非行少年に対して、“若い”“家庭環境が悪い”といったことを処罰の際に考慮すべきか?」という生徒からの質問に、否定的な答えをだすヨンドだが、誰かがそばで助けてやることでその後の人生が大きく変わることもあることを、「血まみれの脚で歩く3人の子供」を例に説明する。
カン女史との約束を守らず手術を成功させたチェイスは、全てを打ち明ける決心をしてコ刑事に会う。チェイスからもらったICカードを手掛かりにファン・ジェシクを見つけたコ刑事は、車にはねられ寝たきり状態の彼をキム・ミョンジャ他4人の殺害およびジョンミン脅迫の嫌疑で逮捕する。
チェイスはファンに会った18歳の少年は自分だと明かし、告白を続ける。18歳で双子の弟ジョンミンと再会したチェイスは、弟がアメリカに売られた自分より悲惨な暮らしをしていることに驚く。粗末な家に入り、自分を捨てた母親の無残な最期を目撃したチェイスは、子供たちを売り飛ばしたときよりさらに凶悪な怪物と化した男と対面。チェイスに殴りかかろうとして脚を滑らせ瀕死の状態の男を見捨てて外へ出たチェイスは、弟に自分を殴らせ滞在中のホテルに追いやる。そしてジョンミンに成りすまして「帰宅したら母親が倒れていて911に通報しようとしたら男に椅子で殴られ、逃げようとして音がして振り向いたら男が倒れていた」と警察に証言。ホテルに戻ってジョンミンを影と呼んで「影は光を求めたらダメだ」と言い聞かせた。
その後、『純潔なる殺人』という本の中に”殺すべき者は殺せ”という一節を見つけたチェイスは、筆者ファンを訪ねて「それを説明しろ」と札束を投げ渡す。それで全てが終わると思ったが、ファンは真相に近づいた刑事を殺害しジョンミンを脅迫してきた。ジョンミンは電話でそれをチェイスに報告し、今度は自分が解決するといって人をファンの元へ送ったが、ファンの返り討ちに遭う。チェイスはダジョンがジョンミンの弱点になると考え、イカれた患者としてヨンドに会い、ダジョンをジョンミンから遠ざけようとしたが、ダジョンの存在に気づいたファンは、「全て自分の犯行だと認めて自殺しなければ、99ビル4階(ダジョン)から死体が出る」と、ジョンミンを脅迫。ジョンミンは「影は消えるよ」と自殺したのだった。
チェイスが「全てを終わらせたい」と語って姿を消したと聞いたヨンドは、忌まわしい児童施設に駆けつけチェイスを見つける。「逃げるのは卑怯だといいに来ました。楽になりたいなら、許しを得たいなら…」というヨンドの言葉に、チェイスの目は潤み…。
ヨンドの講義が興味深い。“血まみれの脚の3人の子供”はダジョン、ヨンド、チェイスのこと。韓国ドラマでは、“愛情表現”として恋人に“靴”を履かせてやる場面がよくあるが、ヨンドが講義で使う“靴”も“愛情”や“救い”と考えると分かりやすい。ダジョンは母親に守られ、ヨンドは父親に守られた。だがチェイスは非難と虐待を受けた。その後、ダジョンはDVを受ける母を助けなかったこと、ヨンドは兄に腎臓をあげなかったことで罪悪感を抱いたまま大人になったが、それは罪ではないので、互いの傷を癒すことができた。だがチェイスは誰にも救われなかった絶望感を怒りに変えてしまった。そして後戻りできない罪を犯してしまったのだ。ダジョンとデートしたジュン(ジョンミン)がこっそり彼女のスマホを盗み見したのは、ファンがダジョンに写真を送ったと知り、それを消そうとしたためだということも分かった。
■第16話(最終回)
パトリックは兵役に行くことになり、しばらくガヨンと離れ離れになる。一方、ダジョンもアメリカに研修に行くことになり、ヨンドと離れるのがつらくて憂鬱。ヨンドも寂しさから研修に行かないとダメ?と駄々をこねる。
コ刑事はヨンド、ダジョン、そして仲間の刑事たちとイ・ジョンボムの墓前でファン・ジェシク逮捕の報告をする。一連の事件のきっかけを作ったチェイスは処罰されなかったことを悔しがるパク刑事に、コ刑事は「犯罪を働いた奴が処罰を免れても、罪を犯した奴は処罰を免れない」と信じていると語り、これを区切りとして刑事を辞めるというが、署から事件発生の連絡が入ると誰よりも早く飛び出していった。
ウナが屋上ベランダにスマホを忘れたことがきっかけで、ウナと弟テジョンが付き合っていることを知ったダジョンは仰天!ウナの元カレが訪ねてきた日にテジョンに優しく慰められ、2人は付き合い始めたらしい。なんとその日はちょうどダジョンたちが付き合い始めた日。ダジョンは江陵で偶然見つけた「ウナ💖テジョン」の落書きが本物だったと納得する。
99ビルの保守点検のためにテナントが全てお休みになった日。ヨンドとダジョンはプチ旅行に出かけ、携帯のスイッチを切って、2人きりの幸せな1日を楽しむ。
ある日、ホテルでダジョンとヨンドを見かけたチェイスは「もし憤怒の感情からジョンミンを捜さなかったら、最初の死を目撃した日に事実を打ち明けたら、もしファン・ジェシクに会わなかったら…」とありえない“もし”がもたらしたかもしれない、ダジョンとヨンドと過ごす穏やかなひと時を思い浮かべる。
「最善を尽くしてできるだけ長く生きるため」に仕事を減らすことにしたヨンド。ラジオ最後のオンエアでダジョンから聞いた映画『桜桃の味』の話をし、「声をかけてやるだけでも、見守るだけでも死にたいと思う人を助けてあげることができる」と語る。カーラジオでヨンドの話を聞いたカップルがそれを実践して一人の男を救う。そしてヨンドは、「精神科医もいろいろあるので、あきらめずにいくつかの病院にかかってください」と、心が傷ついた人へのメッセージで締めくくる。
アメリカに戻ったチェイスは精神科医に受診し、弟に言いたいこととして「お前じゃなく、僕が影だった。僕が足を引っ張ってた」と答える。帰宅したチェイスはまだ幻聴や幻影を見るが、静かに目を閉じてそれを消し去り静かな眠りにつくことができる。
ミランは瓦にヨンドの名前を書き加え、パトリックとの交際を公にしたガヨンは次の作品で軍人役を選んだ。若いパク刑事は犯人逮捕でファンに刺されたナイフからの恐怖に打ち勝ち、コ刑事は相変わらず刑事続行中!ウナとテジョンは愛を深め、チョルドにも恋の予感が…。でもハヌルとスンウォンも相変わらず…モテない。
チュ・ヨンド精神科医院には今日も心をケガした患者が訪れていた。看護師ミギョンは留守番電話の向こうの患者に寄り添い、ヨンドはウツ病に苦しむ患者に向き合っていた。ダジョンは診療の終わる時間を見計らい、床を蹴ってヨンドを呼ぶ。そして二人はお互いの疲れをキスで癒し、幸せを感じる。ヨンドの心が「辛い季節の終わりに手を差し伸べてくれたあなたは僕の春」と語り、「つらい季節がまた訪れるとしても、間違いなく根気をもって差し伸べる、私はあなたの春」とダジョンの心が答える。
パトリックの約2年間の兵役に対して、ダジョンの研修期間はいったいどれくらいの長さなのか?恋人同士には1日が1年にも思えるのだろう。プチ旅行先で、「転寝しているときに誰かがテレビのチャンネルを代えると目が覚めてしまう」というあるあるをヨンドが解説してくれるのでお聞き逃しなく。そのプチ旅行でダジョンは「暖かい部屋でミカンを食べながらテレビを見る。そんな僕の隣に君がいてほしい」の夢をかなえた。
ラジオ最後のOAで話した『桜桃の味』は1997年のイラン映画。ここからラストまで、ヨンドを演じたキム・ドンウクの優しく包み込み国宝級の美声が癒しのセリフをたくさん聞ける。日々心の見えない傷に耐えている方は、きっと心が癒されるはず。
■キャスト
カン・ダジョン役:ソ・ヒョンジン
チュ・ヨンド役:キム・ドンウク
チェ・ジュン/チェ・ジョンミン役:ユン・バク
イアン・ノーマン・チェイス役:ユン・バク
アン・ガヨン役:ナム・ギュリ
ほか
「君は私の春」は7月5日から、毎週月・火曜夜9時から、韓国ケーブルテレビtvNで放送、日本ではNetflixで独占配信している。
◇tvN「너는 나의 봄」番組サイト
◇Youtube|日本Nefflix版予告動画
【作品詳細】【「君は私の春」を2倍楽しむ】