独フォルクスワーゲン、7人乗りのMPV「新型シャラン」を発表、各部をムービーで紹介

2010年03月03日15時22分商品・CM
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7人乗りのMPV「新型シャラン」

独フォルクスワーゲンは、「ジュネーブ国際モーターショー」で、7人乗りのMPV「新型シャラン」を発表した。
同車は、60万台以上の販売を記録しているベストセラーモデルで、3世代目となる新型は、同社の新しいデザインDNAのマトリックスに従って、ワルター・デ・シルヴァ(グループ チーフデザイナー)とクラウス・ビショッフ(ブランド チーフデザイナー)がデザインした。
魅力的であると同時に機能的でもあるそのボディデザインは、クリアな水平のラインを基調としており、均整のとれたプロポーションと最少のラインで、エネルギッシュな印象を与える。引き締まった印象のフロントと丸みを帯びたリヤ、とりわけ強調されたホイールアーチが、路上に出たときの存在感を大きく高める。
全長は、4.85mと先代より220mm長くなり、全幅も1.9mと92mm大きくなる一方、全高は1.72mと12mm低くなった。その結果、魅力的なプロポーションと、力強い全体の押し出しが生まれることになった。もちろん、全高が低くなっても、室内ヘッドルームはまったく犠牲になっていない。
また、多彩なシートアレンジが可能な「イージーフォールド」システム(最大7人乗りのアジャスタブルシート)、比類なき高品質、妥協のない安全対策(7つのエアバッグ、ハイビームアシスト、LEDデイタイムランニングライトとポジションライトを内蔵したバイキセノンヘッドライト)、創意工夫にあふれたディテールなどが同車のハイライトとなっている。アダプティブシャシーコントロール(DCC)と車高調整システムも設定された。
動力性能やハンドリング、快適性でも、乗用車のなかでも定評のある「パサート」に匹敵するレベルを実現した。
電子式パーキングブレーキや、第2世代のパーキングアシスト機構により、運転のしやすさ、走行安全性はさらに改善。新世代のパーキングアシストによって、より狭いスペースへの駐車や、石畳の歩道、木々の間、曲線路にも対応する。道路に対して直角に駐車するようなケース(車庫入れ)でも機能するようになった。
また、最新のエンターテイメントシステム、巨大な電動パノラミックスライディングルーフ(開口面積は従来のサンルーフの3倍)、パワフルな3ゾーン空調システムが、1年を通じて快適なドライブを保証する。
同車のバージョンは、「トレンドライン」、「コンフォートライン」、「ハイライン」で、ベースモデルでもセミオートエアコンディショナー(クリマチック)、CDプレーヤー付きラジオ(RCD 210)などを標準装備する。このクラスのMPVでは唯一、4WD仕様(シャラン2.0 TDI 4MOTION 140PS仕様)も設定した。
直噴ターボガソリン(TSI)とターボディーゼル(TDI)エンジンは、旧型のエンジンと比較して最大21%燃費を改善。2タイプ用意されたTSIエンジンは、それぞれ110kW/150PSと147kW/200PSを発生。TDIエンジンの最高出力/最大トルクは、103kW/140PSと125kW/170PS。
そのうち170PS以下のエンジンは、アイドリングストップと回生ブレーキ(慣性エネルギーを電力として回収して一時的にバッテリーに蓄える)システムを採用。2.0 TDIの140PS仕様(最高速度192km/h)は、平均5.4L/100km(CO2排出量143g/km)の燃費を記録し、70Lの燃料タンクによる計算上の航続距離は1296kmにも達する。
TDI仕様は、いずれもSCR触媒コンバーター(選択触媒還元方式=窒素酸化物だけ選り分けて除去)を装着しており、ターボディーゼルでありながら世界で最もクリーンなMPVとなる。
また、これらのエンジンは、いずれもEuro-5排ガス基準を満たしており、すべての仕様に新時代のオートマチックであるDSG(ダイレクト シフトギアボックス)との組み合わせが選択可能となった。200PSのTSI仕様は、DSGが標準設定となる。
同車は、ヨーロッパでは3月末から順次注文できるようになるが、ヨーロッパ全体では夏から販売が始まる。
ドイツのオフィシャルサイトでは、1人称のドライバー視点によるムービーから始まり、「Uberspringen」では各部の構造、「Unterhaltung」では同車の外観から走り、内装までを紹介するムービーが見られる。
 
ドイツ「新型シャラン」オフィシャルサイト