【歴史】「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」でチョン・イルはなぜクォン・ユリを布で包んで連れ去ったのか?

2023年01月24日20時50分 
(2023年09月07日23時48分 更新)
ドラマ
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韓国時代劇「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」!第1話でチョン・イルがヒロインのユリ(少女時代)を袋に入れて連れ去れさったが、これは本作タイトルにもなっている“ポッサム”という風習!今回はこの風習について解説しよう。予告動画は公式サイトで視聴できる。
※以下、【「ポッサム」を2倍楽しむ】より。



ドラマの舞台となるのは朝鮮王朝第15代王・光海君の時代。「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」は17世紀、朝鮮王朝を舞台に、誘拐を装い寡婦を再婚させる風習“ポッサム”により、人違いでさらわれた王女とワケありの盗人との奇妙な出会いが歴史の歯車を大きく動かすロマンス時代劇。チョン・イル扮するバウは、このポッサム稼業を生業として一人息子を暮らすシングルファザーだった。

ポッサム(c)2021 MBN. All Rights Reserved■連れ去り婚“ポッサム”が誕生した背景
儒教を国の基本理念としていた朝鮮時代では序列や形式が厳しく、女性には貞節と従順を求め、生命を犠牲にして節操を守る妻の姿を理想とし、再婚を法的に禁じていた。「生涯亡き夫を命懸けで慕い、さらにはその夫の後を追って死を選ぶ女性」を“烈女”と呼んで称賛し、烈女を出した家や村の入り口に「烈女門」を建てたり、米や布などさまざまな物品を褒賞として与え、子孫にまで税金を免除された。そんな中、夫を亡くした寡婦を布で包み(包む=ポッサム)連れ去る体にすることで再婚を可能にしたのだ。こうしたことから考えれば、バウのようなポッサム稼業が当時あったと考えても不思議ではない。第1話冒頭では寡婦となったラ・ミランがバウにポッサムを依頼して愛する人と結ばれるというエピソードも描かれた。

■ポッサムや寡婦を描いたドラマは?
韓国グルメに詳しい方なら“ポッサム=包む”と聞いてキムチや蒸した豚肉を包んで食べるご馳走を連想したかも。韓国ドラマには本作以外にも、“ポッサム”がエピソードの一つとして登場する作品もある。その一つが、「テバク~運命の瞬間(とき)~」だ。主人公(チャン・グンソク)の養父マングム(イム・ヒョンシク)は、絶世の美女をポッサムして結婚したという設定になっている(第1話より)。
また、“寡婦”が劇中の重要なキーになる作品もある。チャン・ドンユン×キム・ソヨン主演の「ノクドゥ伝~花に降る月明り~」は、駆け落ちした寡婦を助けるために主人公(チャン・ドンユン)が女装して、烈女を拒否した女性たちが大勢暮らしている寡婦村に潜入する。
また、キム・スヒョン×チョン・ジヒョン主演の「星から来たあなた」では、400年前に地上に降り立った宇宙人(キム・スヒョン)が『烈女伝』を読まされ死を強要された幼くして寡婦になった少女を助けるエピソードもある。
※『烈女伝』とは、夫や婚約者の訃報を知り、死をもって殉じようとしたという女性の理想を集めた、中国に古くから伝わる教訓書。
※寡婦については「ノクドゥ伝」と「星から来たあなた」の2つの共通点でも詳しく解説している。


第1話で間違ってポッサムしたのが王女(ユリ)だと知ったバウ(チョン・イル)。第2話で連れ去った家に帰そうとするが、すでに葬儀の準備も行っていた。さあ困ったバウは3話でどんな暴挙に出るのか?

【「ポッサム」を2倍楽しむ】では、ドラマの見どころやキャストの紹介、時代背景、放送にあわせて各話のあらすじと見どころも紹介するので視聴の参考にどうぞ。

DVD公式サイト

※この記事は、2022年4月15日からWOWOWで放送時に紹介したものです。
WOWOW「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」番組サイト
 2022年4月15日スタート 金19:00-21:25 2話連続
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kandoratop【作品詳細】【「ポッサム‐運命を盗む」を2倍楽しむ】