ユ・スンホ、イ・ヘリ主演「花が咲けば、月を想い」第1-2話あらすじ:禁酒の時代を生きる4人の運命の出会い

2022年08月21日08時00分ドラマ
花が咲けば、月を想い|Licensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2021 KBS. All rights reserved

ユ・スンホ&イ・ヘリ(Girl’s Day)主演の韓国時代劇「花が咲けば、月を想い」(全16話)がKNTVにて8月20日(土)から日本初放送を開始した。放送は毎週土曜日午後8時から2話連続放送、20日初回のみ午後11時30分から2話連続放送。今回は気になる第1話と第2話のあらすじと見どころを確認しよう。



「花が咲けば、月を想い」は、禁酒令が布かれた朝鮮王朝時代、酒の密造で生きる活発なヒロインと家門の将来を背負う監察官のピュアな恋と、酒が罪だった社会に反旗を翻す若者たちを描くロマンス時代劇だ。
【「花が咲けば、月を想い」を2倍楽しむ】では時代背景や見どころ、韓国での評判、キャストの魅力などまとめて紹介している。

■キャスト主要人物紹介
ナム・ヨン役:ユ・スンホ
カン・ロソ役:ヘリ(Girl's Day)
イ・ピョ役:ビョン・ウソク
ハン・エジン役:カン・ミナ
ヨン・ジョムン役:チャン・グァン
イ・シフム役:チェ・ウォニョン
ファン・ソユ役:イム・ウォニ
チュンゲ役:キム・ギバン
 ほか

花が咲けばLicensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2021 KBS. All rights reserved
カン・ロソ役:ヘリ/Girl’s Day
■第1話あらすじと豆知識
米不足の回避と、民衆の贅沢の抑止を目的とした禁酒令の発令から10年、朝鮮では密造酒の製造や売買が横行していた。

家柄は両班でありながらも貧しいカン・ロソ(イ・ヘリ)は、森での伐採や探し物など、お金の為なら何でも請け負い、周りに馬鹿にされても動じない強気な女性だった。
※両班(ヤンバン):朝鮮時代の官僚層を担った貴族階級。世襲制であり両班の家に生まれた子女は両班となる。

一方、忠清道から科挙の試験を受けに来たナム・ヨン(ユ・スンホ)は、漢陽に到着早々に持ち金を全て盗まれてしまうが、使用人のチュンゲ(キム・ギバン)と共にスリを捕まえる。ヨンが射た矢は米袋に命中するが、中からは密造酒がこぼれだしていた。
※科挙(クァゴ):官僚の登用試験。※漢陽(ハニャン):朝鮮王朝時代の首都。現在のソウル。

チルべ市場で米を売って商売をしていたロソは、市場を牛耳るごろつきのサンモク(ホン・ワンピョ)から場所代を要求され、財布を奪われる。通りがかったヨンがピンチを救うが、ロソはヨンが持っていた弓を奪い、サンモクとの乱闘を繰り広げる。儒教が重んじられる世界で、ヨンにとって彼女の行動は衝撃的だった。

ヨンが試験を受け、官僚となるか地方の役人に留まるかは、トップ3に入れるかどうかに懸かっていた。しかしトップ3は王に次ぐ王宮の権力者である、左議政や右議政の子息だった。4位となったヨンは落ち込むが、そんな彼に最大のチャンスが訪れる。試験合格者の順位が発表され、王は合格者達に祝杯を勧める。周りの合格者が王命に従って祝杯を口にする中、禁酒令が出ている中で、酒を飲むかどうか試されていると気づいたヨンだけは盃を置く。これこそが、王が左議政や右議政を牽制する為に仕組んだ試験だった。思惑通り、権力者の子息は全員不合格となり、ヨンだけが唯一試験に合格する事になった。
※朝廷の役職:左議政(チャウィジョン)、右議政(ウウィジョン)、領議政(ヨンウィジョン)などの役職が登場するが、彼らは王家を除く宮中の人々の中では最高位の中央官職で、現在の国務総理や副首相に該当する仕事を担当した。権力を濫用して、王権を覆そうとする政敵として描かれる作品も多い。

世子イ・ピョ(ビョン・ウソク)は、訪ねてきた実母キョンビン イ氏(アン・シハ)につれない態度を取り、試験の噂を聞くや、ヨンの発言のせいで王宮に残っていた酒が一滴残らず処分された事を知り、身分を隠して街に出る準備を始める。

兄ヘスが「科挙に合格させる」という口車に乗せられて、100両もの大金を騙し取られたと知ったロソは、抗議に向かう。その頃、ヨンの合格を祝う為、チュンゲは街中を練り歩く行列を準備するが、ヨンは80両も払って馬を借りた事にあきれてしまう。

ロソが訪ねた借金取りはサンモクだった。尾行して、合言葉を使って屋敷に潜入したロソ。そこは違法酒場で、酒を求める多くの人々でごった返していた。酒を注文させられるロソだが、値段を聞いて注文を躊躇う。彼女の酒代を肩代わりしたのがピョだった。隣の酔客が、亡き前世子毒殺の噂をし始めると、表情を曇らせるピョ。酔客がロソに手を出そうとした事で彼の我慢の糸が切れ、乱闘騒ぎを起こし、これをきっかけに違法酒場が取締に見つかり、客は大混乱し、街に散っていく。人々が逃げ惑う中、手付かずの大金を見つけたロソは持てる分の大金を持って街に逃げ出す。

この騒ぎとヨンの行列が大衝突。取り締まりから逃げていたピョはヨンから馬を借りようとするが、ヨンは世子とも知らずにこれを拒絶した結果、80両もした馬を奪われしまう。ロソはピョに投げ飛ばされたヨンとぶつかり、持っていた大金をぶちまけ、人々に持ち去られてしまう。。

グルかと疑うヨンに怒るロソは、両班でも飢えれば何でもする、品格や家柄ではメシは食えないと反論して立ち去るが、借金取りに家が荒らされていて途方に暮れる。

世子の非行に嘆く王に禁酒令の強化を提言する都承旨。街では冠婚葬祭も含めて、全面的に取り締まりが強化され、違反者には島流しや、奴隷としての処罰が課される事に。一方で、降り出した雨を見て、かつてお供え用の酒を父と作った事を思い出したロソは、家の使われていない部屋で酒と密造を始める。
※都承旨(トスンジ):王の側近として、王命を周囲に伝える秘書のような役職。

大家が空いていた部屋を貸し出す事になったと知ったロソは、密造酒の発覚を恐れて家路を急ぐが、そこにいたのはヨンだった…。

■見どころ
ユ・スンホ演じる頭は硬いがどこか抜けていて憎めないルーキー官僚のヨンと、イ・ヘリ演じる良い家柄に生まれながらも貧しく、何をしてでも生活をしていかなければならないロソの運命的な出会いが描かれた第1話。韓国では全国視聴率7.5%と、出だしから好調な滑り出しを見せた。

1話では世界観や、各登場人物が抱える事情が描かれるものだが、本作の世界観は至ってシンプルで、時代劇にあまり慣れていない視聴者にとっても理解しやすいように語られた。複雑な人間関係や、派閥争いを主軸に描いた宮廷ドラマではないという点も大きな理由の一つだ。「酒の密造」という今までにない切り口も斬新だ。余談だが、英題のMoonshineという単語は、アメリカの禁酒法時代に密造酒を指す隠語だ。タイトルの「月」は韓国時代劇では王妃を指すことが多いが、果たして本作では酒を指しているのかどうかは、今後の展開で明かされていくはずだ。

朝鮮時代には英祖の時代に、実際に禁酒令が出された事はあったものの、本作では時代設定や、王、世子に至るまで全てフィクションとして描かれている。実在の人物が登場する史実に即した時代劇とは異なり、ストーリーの展開も、登場人物の結末も全く予想が出来ない点もフュージョン時代劇の魅力だ。

登場人物ひとりひとりの性格や事情が、時にコミカルに描かれ、中でもイ・ヘリが演じるロソは、没落した家柄の悲劇のヒロインではなく、行動力があり、ただでは泣かない快活な女性で、非常に好感が持てる。

理解しやすいストーリーの中にも、ヨンが大事にしている木彫りのトラや、ピョと母親の確執、前世子の死の真相など、今後の展開で重要になりそうなキーワードもいくつか登場し、好奇心を掻き立てる。

決して第一印象がよくない二人が今後どのような関係に進展していくのか、展開に注目だ。



花が咲けばLicensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2021 KBS. All rights reserved
ナム・ヨン役:ユ・スンホ
■第2話あらすじと豆知識
馬を奪われ、賠償金を払った残り金でロソの住む家を間借りするヨン。ロソは快く思わないが、お金の為に受け入れざるを得なかった。ある日、登庁を控えて官服に着替えたヨンを見たロソは、彼が司憲府の監察だと知り、困惑する。
※司憲府(サホンブ):風紀の取締や監察を行っていた行政機関。

世子に初めて会ったヨンは、世子が馬を奪った犯人だと知りながらも何も言い出せず、動揺を隠せない。違法酒場で親しい恵民署の医女チョン・グムを目撃したロソは、彼女が薬草を盗んで稼いだお金で酒を買っていた事を知り、酒の密売をもちかける。花の香りがするロソの酒に惹かれたチョン・グムは、禁酒令の処罰を恐れるが、1ヶ月だけという条件で協力を決める。※恵民署(へミンソ):民間の医療を担当していた機関。

悩みがあると筆を洗う癖のあるヨンはお湯を沸かそうと台所を探すが、酒が見つかると思ったロソに乱暴に追い出される。

漢陽で密造酒の製造と密売を牛耳っていたシム・ホン(ムン・ユガン)は、清から酒を密輸しようとしていた男を酒甕に入れて水中に沈める。

宮中の宴で酒を使う事を黙認するよう求められ、上司である房主監察(イ・シフン)から目をつけられたヨンは木に吊るされるが、それを助けたのはロソだった。酒にもいいところはあるというロソに聞く耳を持たないヨン。友達がいないと見抜き、幽霊が苦手なヨンをからかうロソ。

仲間が次々と仕事を割り振られる中、理不尽に無視されるヨンは禁酒令の取り締まりで、密売業者を5人捕まえるよう命じられる。しかし、極秘で売る業者を見つけるのは容易ではなかった。その頃、ロソが売った酒は好評を得るが、同時にホンの目に入り、また売りにくるというロソを待ち伏せして襲う計画を立てる。

籠に酒瓶を隠して歩いていたロソは取り締まりの集団を避けるが、エジン(カン・ミナ)とぶつかる。彼女は良家に生まれながらも、盗みを繰り返していた。髪飾りが盗まれたと騒ぎになる中、犯人として疑われたロソは、酒瓶がバレないか恐れ、エジンが真犯人だと気づく。お互い秘密を知った二人は友情を築き始める。

一方、密売業者検挙の為にチュンゲを介して、使用人仲間のコミュニティから情報収集を進める事を思いついたヨンは、新人を卒業する為に次々と密売業者を検挙していく。ロソを待ち伏せして襲おうとしていたホンの作戦も、この検挙のせいで失敗に終わってしまう。

同居人が監察だと知ったチョングムはこれ以上の密売に反対するが、ロソは取り締まりが入って警備が手薄な韓薬房を拠点に、移動式の酒屋を思いつき、ルートや非常事態について緻密に計画を立てる。夜中に何処からともなく現れる二人を不気味に思った民も、酒の味に惹かれていく。

ロソ達の移動酒場では再び場所代を要求するごろつきに襲われるが、現れたピョに救われる。彼は、腹違いの兄が登場する悪夢にうなされて王宮を抜け出しているところだった。顔を隠していた布が風で飛ばされ、正体を知られたロソ。ピョはごろつきに切られた帽子飾りの宝石で酒を買う。花びらが舞い、月が輝く中、ロソ達にも買った酒を振る舞うピョ。出身を聞かれるも「開城出身だ」という事しか明かさない。
※開城(ケソン):現在は北朝鮮の統治区域にある高麗時代の首都。李氏朝鮮時代に入ってすぐに漢陽(現在のソウル)に遷都されたので、ルーツの話をすれば、ピョが開城から来たというのもあながち嘘ではない。

移動式酒場の噂を聞きつけたヨンが駆けつけるが、既にロソたちは去った後で、翡翠の玉が落ちていた。

次々と密売業者を検挙していくヨンと、一方で大金を稼いで大喜びのロソら。

漢陽最高の妓楼と名高い「キリン閣」では、行首妓女のウンシム(パク・アイン)が。酒の味がまずい事に不満を漏らし、移動式酒場の評判を口にする。これを聞いたホンは、捕盗庁の高官を脅して取り締まりを強めさせる。あと一人捕まえれば新人卒業という矢先に、捕盗庁と取締局も移動式酒場を狙い始めたと知り、慌てるヨン。
※妓楼(キル):妓生(キーセン)と呼ばれる女性が男性を接待する場所。※捕盗庁(ポドチョン):首都周辺の警察業務を担当していた機関。


移動式酒場はサンモクら一行に見つかり、逃亡するが、道すがらピョから受け取った宝玉を落としてしまい、ヨンに手がかりを与えてしまう。密売者を追い詰めたヨンだが、どこかで見覚えのあるその顔に動揺。そっと口元を覆っていた布に手をかける。

■見どころ
第2話では、酒造りの才能が花開いたロソが、政府や同業者から追われる身になる様子がスリリングに描かれた。

そんな中でも、カン・ミナが演じる主要人物のひとり、盗み癖のあるお嬢様エジンが初めて登場し、ロソとエジン、ロソとピョ、ヨンとピョなど主要人物同士の関係が繋がりを見せた。

追う者と追われる者がひとつ屋根の下に暮らしているという設定も、今後の展開への好奇心を掻き立てる。ロソを追い詰めたヨンが、顔を覆っている布に手をかけるシーンで終わるが、果たしてロソは正体がバレる最大のピンチを乗り切る事が出来るのか?それとも第3話の頭というかなり早い段階で、正体に気づかれてしまうのか?緊迫した状況に第3話の展開からも目が離せない。

「花が咲けば、月を想い」 日本初放送
本放送:8月20日(土)スタート
毎週土 後8:00~10:30 ※2話連続放送
(20日(土)のみ23:30~(予定)※2話連続放送)
再放送 毎週金 前11:30~後2:00 ※2話連続放送

KNTV「花が咲けば、月を想い」番組サイト
 2022年8月20日スタート 土20:00-22:30 2話連続
 (再放送)金11:30-14:00 ※2話連続
KNTV



■視聴方法
KNTVはスカパー!、スカパー!プレミアムサービス、ひかりTV、J:COMほか各ケーブルテレビで視聴可能。
KNTV視聴方法ページ

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