韓国ドラマ「緑豆の花」第12話あらすじと見どころ:全州和約と『執綱所』設置、ブランコの告白
チョン・ボンジュンは約束通り和約受け入れの花火を上げた!19世紀後半、農民たちによる反乱の渦中で、運命が変わってしまった異母兄弟(チョ・ジョンソク×ユン・シユン)の過酷な運命を描く本格時代劇「緑豆の花」(全24話)の第12話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。日本版予告動画はYoutubeにて視聴できる。
「緑豆の花」は1894年、世界の歴史をも揺るがした朝鮮で起きた東学農民革命(甲午農民戦争)の歴史の中で農民軍と討伐隊に分かれて戦わなければならなかった異母兄弟の波乱万丈なヒューマンストーリー。【「緑豆の花」を2倍楽しむ】では時代背景や各話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめて紹介していく。
■キャスト⇒抑えておくべき13人
ペク・イガン役:チョ・ジョンソク
ペク・イヒョン役:ユン・シユン
ソン・ジャイン役:ハン・イェリ
チョン・ボンジュン役:チェ・ムソン
ペク・カ(マンドゥク)役:パク・ヒョックォン
ファン進士(ソクジュ):チェ・ウォニョン)
ファン・ミョンシム役:パク・ギュヨン
ボドゥリ役:ノ・ヘンハ
■第12話:和約締結と求婚 ※豆知識
農民軍との締約に反対する招討使ホン・ゲフンはイヒョンを呼び出し、チョン・ボンジュンを暗殺するよう命ずる。漢陽への道を開くと言う招討使の提案にイヒョンは飛びつく。
※倡義(チャニ)軍:農民軍、義兵軍。中核になったのがチョン・ボンジュン率いる東学軍。
ジャインは父、都接長チェ・ホンギルとチェ・ドッキ行首に面会。国が東匪と和約を結ぶことに呆れる父に朝鮮から日本軍を追い出すためと説明するが、父は行商人にとって東匪も日本も同じと商売にしか興味がない。そこにイガンが様子を見に来てくれるが、ジャインはイガンを避けて出ていく。チェ行首は王室に忠誠を尽くしているホン・ゲフンには油断するなとイガンに忠告。イガンは締約の場所を変更しようと申し出るが、チョン・ボンジュンは一蹴してしまう。
一方、締約の場でチョン・ボンジュン暗殺があれば招討使であるホン・ゲフンが責任を問われる。ゲフンはイヒョンの単独行動と見せるために、数名の兵をイヒョンに付き添わせ、暗殺した直後にイヒョンを殺害するよう命じる。最後にもう一度だけ鬼になるために血のりのついた服を身につけたイヒョンは暗殺の準備に向かう。
全州城門の前。約束の時刻、城門が開いてチョン・ボンジュンが姿を見せる。京軍からは羅監察使キム・ハクジンが兵に守られて到着。大勢の義兵たちが見守る中にイガンはいなかった。イガンは1人で山に入り、鬼(イヒョン)が来ないことを願いながら警護していた。別動隊の僧侶ヘスンたちもまた周辺を見守っていた。チョン・ボンジュンに標的を定めたとき、ホン・ゲフンの計画に気づいたイヒョンは、隙を狙ってその場から逃げ出す。
©SBS / 羅道監察使:キム・ハクジン(ナム・ムンチョル)締約の場で、農民軍の安全保障についてハクジンは、報復を止める「勿侵標(ナルチンピョ)」を配ると約束。するとチョン・ボンジュンは『弊政改革』を自分たちも一緒に行うと、和約の条件になかった事項を口にする。驚くハクジンだが、全羅道の治安と行政が空白状態の今、東学の協力なしでは改革できない。民が司る「執綱所」を作り、責任者には民が信じて従う者なら東学教徒でなくても構わないと説明するボンジュンの言葉を聞いて、ハクジンはこの条件も受け入れ、朝鮮の朝廷と湖南倡義軍の和約が締結された。農民たちの歓喜の声が沸く中、キム・ゲナムが一人歓喜の輪から抜け出た。
※全州和約(チョンジュファヤク):1984年6月10日、改正案の受け入れと生命の安全を条件に締結された。 ※執綱所(チプカンショ):湖南の格郡県に設置された農民の自治機構。執綱所の総本山が全羅監事の執務室である宣化堂に設置された。
一方、兵から追い詰められたイヒョンをイガンが助けた。利用された挙句に使い捨てにされるのかと、いうイガンを無視して、チョン・ボンジュンを暗殺して漢陽に行くと、取りつかれたようなイヒョン。目を覚ませと抱きしめて落ち着かせるイガンは、イヒョンを逃がして、身代わりの“鬼”の死体を別動隊の仲間にみせる。
古阜。ホンガに会ったファン進士はペク・カから身を守るために、空席になっている郷庁の座主を引き受ける。臨時で自宅を郷庁をして使うことにし、警備の人間数人とホンガが自宅に送られることに。そんな中、和約と日本軍上陸の噂がペク・カの耳にも入り、東匪の世の中になると恐れる。
※郷庁(ヒャンチョン):地方守令の諮問機関。
その頃、東軍軍営では、暗殺に失敗し和約成立したことでホン・ゲフンが激昂。戻ったハクジンにもかみつくが、ハクジンは全てがゲフンが清に借兵を頼んだせい、自分自身を恨めと窘める。軍営に戻ったイヒョンはゲフンに嫌味を告げて軍営を離れる。
©SBS / 東学軍:キム・ゲナム(キム・ジョンホ)チョン・ボンジュンはジャインに礼を言い、ジャインもまた一介の客主が大きな取引に関与できたと謝意を示す。その時、和平を認めないキム・ゲナムは部下を引き連れ、勿侵標の受け取りも断りて監営を去っていく。他の義兵たちは勿侵標を受け取って農民に戻り、チョン・ボンジュンは接主たちに、農民の主軸となり執綱所の設置と、暴力ではなく説得で役人から協力と支援を引き出すよう指示。そして自分たちがやろうとしていることは、これまで朝鮮がやったことのない政治、気を引き締めるよう戒める。
※大都所(テドソ):全州和約後格郡県の執綱所を統括しするために設置した機構。
釈放された都接長は、漢陽に全羅道の臨時の道任房を作るために兵曹判書ミン・ヨンジュに会いに行くという。いまだに古い行商スタイルに固執する父に呆れるジャインは、今や行商人が引き受けていた手紙は電報もあり、日本では鉄道で大量の米も運んでいる。今の朝鮮には清、日本、西洋からやってきた商人が大勢いる。行商人に未来なないと言い切り、都接長は愛娘ジャインの頬を打ち、太祖大王の代から500年続いた行商人を終わらせるわけにはいかないと涙を流す。
※行商人=褓負商(ポブサン):起源は三国時代だが、褓負商としての組織として活動するようになったのは14世紀後半、朝鮮王朝に入ってから。風呂敷包を背負って各地の市場を行商することから、王朝を建国した李成桂(太祖)が命名した。詳細。
市場では空腹に耐えきれず、ペク・カの娘イファが食べ物を盗んで騒ぎを起こす。イガンが止めに入って食事を振るまい、金を渡す。イファはいまだにイガンを“あれ”と呼び、お前のせいでイヒョンが吏房になったと恨みをぶちまける。イガンはイヒョンの選んだ道だと、立ち去る。
©SBS母ユウォルから、ジャインをどうするつもりなのか責められたイガンは、ジャインを連れ出し、母が世話になったことへの礼を言った後、「俺の嫁にならないか」と告白する。だがジャインは、イガンの夢見る世界と自分が求める世界は違う、と謝り、求愛を断る。イガンはジャインの乗るブランコを押して恋を終わらせることにする。
イガンが不在中にイヒョンが監営に訪ねてきてチョン・ボンジュンと日本対策について論議する。イヒョンは、日本は簡単には帰らないと言い、ボンジュンもそれを案じ、外国軍駐屯理由を作らないために和約を急いだと答える。だがイヒョンは、日本は新たな名分を必ず作るはずといい、朝鮮はなんとしてもそれを阻止しなくてはと話す。戻ってきたイガンもいる場で、執綱所で行う改革の役に立ちたいと言い出す。イヒョンと二人になったイガンは、目的は何だと聞き、人々は鬼は死んだと思っているから、イガンのように、今度は自分が“鬼”に勝って“イヒョンの道”を生きるとイヒョン。イガンはそんなイヒョンの手を握り「ありがとう」と呟く。
イヒョンがユウォルを連れて古阜のペク家に戻ってくる。イヒョンはユウォルが執綱所の執綱を補佐する執事だと紹介する。その頃、ファン進士は『弊政改革十二条』を受け入れることも、役所は二つもいらないと執綱所も認めようとせず、パク郡守を困らせる。そこに執綱として姿を見せたのはイヒョンだった。
全州には大将チェ・ギョンソン接主が戻ってくる。ボンゲを死なせたことを謝るイガンを慰労するチェ接主は、鬼を捕えたことを誉めてやる。
そんな中、監察使キム・ハクジンに電報が届く。そこには「日本軍 混成旅団の先発隊が漢陽に進入」とあった。古阜に帰るというイガンに、国の危機を予想したチョン・ボンジュンはイガンに別動隊を率いて漢陽に行くよう命じる。
■見どころ
OP曲として、また名場面で度々流れた「セヤセヤ~♪」の歌。耳から離れないこのフレーズは「鳥よ鳥よ」という意味で「パランセ」(青い鳥)という楽曲名。もともとは1880年頃から流行り始めた梨畑の鳥を追う歌だったが、これに全琫準(チョン・ボンジュン)のあだ名の詩が付けられた、と解説されている。全州和約成立の場面で聞くとなおさら感動を覚える。
イガンがイヒョンを助けるシーン。イガンが“あれ”から“ペク・イガン”の人生を歩くようにと、チョン・ボンジュンに右手を刺されたように、イガンがイヒョンの手を刺そうとするもできなかった。その後、“鬼”に勝って“ペク・イヒョン”に戻るというイヒョン。血のりのついた衣を脱いで海の水にさらす。これで鬼とは本当に決別できたのだろうか?演じたユン・シユンが時折見せる不敵な表情がどうにも心配だ
また、イガンは弟イヒョンを助けるために仲間を騙したことになるが、これがあとでバレないことをただただ祈る。イガンのブランコの切ない告白もお見逃しなく。
◇SBS「녹두꽃」番組サイト
2019年4月26日~7月13日(全24話(48部作×30分))
◇公式サイト
DVD-BOX1~3 発売中
◇予告編
【作品詳細】【「緑豆の花」を2倍楽しむ】