犯罪マネーで人生が狂い始めた一家の結末は?「模範家族」最終考察と気になるネタバレあらすじ

2022年08月19日01時35分ドラマ
STUDIO: NARDA/Netflix Netflixシリーズ『模範家族』独占配信中

犯罪組織の大金を手に入れた事で人生が狂い始める家族を描いた話題のNetflix韓国ドラマ「模範家族」最終回までのネタバレと最終考察をしてみよう。
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「模範家族」は、破産と離婚の危機に置かれたドンハ(チョンウ)が偶然、死体と大金を乗せた車を発見し、犯罪組織や警察を巻き込みながら展開するクライムストーリーだ。


模範家族模範家族■作品あらすじ
妻から離婚を迫られているドンハ(チョンウ)は心臓疾患を抱える幼いヒョヌを救う為に教授になって生活を豊かにしようと手術費を理事長に賄賂として渡すが、当の理事長が逮捕されてお金は回収不可に。人気のない畑道で車を止めて絶望に打ちのめされていたドンハは突然後ろから追突される。車には二人の遺体。驚いたドンハは通報しようとするが、後部座席に転がる大金を見たドンハは咄嗟に大金を自宅に隠し、遺体を自宅の裏庭に埋めてしまう。

運び屋と共に消えた大金を巡り、麻薬ビジネスの末端組織ボスのヨンス(チェ・ムソン)から大金を探すよう命じられたグァンチョル(パク・ヒスン)は、GPSを追ううちにドンハの住む町に辿り着く。また、組織を追っていた刑事ジュヒョン(パク・ジヨン)も、潜入捜査をしていた仲間と連絡が取れなくなった事を不安に思い、グァンチョルらの動きを監視する為にドンハの近所に引っ越してくる。

手術代に手を付けた事を妻ウンジュ(ユン・ジンソ)に責められたドンハは、手に入れた大金を安全な方法で使おうと資金洗浄のプロとコンタクトを取るが、男は組織が用意した罠だった。グァンチョルに素性がバレたガンウは生き埋めにされそうになるが、運び屋として組織の下で働く事に。大学の非常勤講師で品行も模範的、病気の息子を抱えて大金が必要なドンハは運び屋として怪しまれずに動けるからだった。

模範家族STUDIO: NARDA/Netflix Netflixシリーズ『模範家族』独占配信中

犯罪に加担していくドンハだが娘の家出や、麻薬取引現場の一斉捜索で犯罪がバレかけた事で、妻ウンジュは夫がただならぬ悪事に加担している事を知る。そして、単身グァンチョルのもとを訪れ、ヒョヌの手術費の為に大胆な取引を提案する。取引当日、現場に現れた妻の姿に衝撃を受けるドンハ。

更に、ヨンスの部下で組織の新顔のカンジュン(キム・ソンオ)は、グァンチョルを快く思っておらず、大金と引き換えに組織から開放してやるとドンハに持ちかける。

一方のジュヒョンは、遠い昔にドンハから絶縁され、死んだ事になっていたドクス(オ・グァンロク)のもとを訪れ、詐欺罪を見逃す代わりにドンハとグァンチョルの関係を調べさせ、更に追い詰めたカンジュンにも、組織に情報を流す警察内部の内通者の情報を問い詰め、取引を持ちかける。警察内部に潜む裏切り者は彼女が信頼していた刑事課長ジョングク(キム・シンロク)だった。

グァンチョルを抹殺しようとするカンジュンと、上層組織に近づこうとするグァンチョル。その板挟みになったドンハは目の前でカンジュンがグァンチョル一派に始末されるのを見て衝撃を受ける。更に、家には警察が押し寄せ、裏庭を掘り返していた。息子をかばったドクスが遺体を隣の家の庭に埋めかえていた為、警察は撤収。

遺体と一緒に埋めたドライブレコーダーから、二人が遺体で発見された経緯を知ったドンハはジュヒョンに遺体が埋められている場所の写真を送る。狂ったように地面を掘り、ついに慕っていた先輩刑事ハンチョル(キム・ジュホン)の遺体を発見したジュヒョンは嗚咽する。その頃、組織との関係がバレたと気づいたジョングクは、ジュヒョンの部下のもとに向かい、射殺。悲しみに明け暮れたジュヒョンは決意を胸に警察署に向かい、まっすぐにジョングクに向かうと発砲し、ジョングクは額を撃ち抜かれて即死。

その頃、上層組織のメッセンジャーと農村の納屋で退治したグァンチョルは死闘の末に男を射殺し、奪った携帯電話で上層部に挑発的なメッセージを送る。

埋められていた遺体、納屋の火災、警察署での射殺事件はすべて麻薬組織絡みだと報道され世間を賑わしていた。家族がまだ幸せだった頃のビデオを観て涙を流したドンハは警察に行って真実を打ち明けようとするが、携帯に見ず知らずの男から電話がかかってくる。同じ頃、グァンチョルも上層組織から電話を受けていた。

模範家族STUDIO: NARDA/Netflix Netflixシリーズ『模範家族』独占配信中
■最終考察
犯罪に加担した男とその家族が麻薬犯罪に巻き込まれていく様子を描いた話題作「模範家族」。日本では公開がお盆と重なり、既に視聴した方や、予告をご覧になった方も多いのではないだろうか?コミカル要素ゼロで、暴力的なシーン、生々しい描写や、第4話ではキム・ソンオの成人映画ばりのセックスシーンが登場し、まさしく大人向けの作品と言えるだろう。

ストーリーテラーとなる登場人物もいない事から、組織内部の対立関係や、登場人物の関係性も少し難解ではあるが、視聴者が特定の登場人物に感情移入する事なく、俯瞰してストーリーの流れにのめり込める巧妙なテクニックだ。また、アメリカの古い映画や西部劇を思わせる哀愁漂う挿入歌やエンディング曲も作品のダークな世界観にマッチしている。

Twitterでは、主人公ドンハを演じるチョンウの、怒りや悲しみに頬の筋肉を震わせる迫真の演技のほか、グァンチョルを演じるパク・ヒスンの大人の色気が人気を博し、もうひとりの主人公と呼んでもいいほどだ。

模範家族STUDIO: NARDA/Netflix Netflixシリーズ『模範家族』独占配信中


また、「最愛の敵〜王たる宿命〜(原題:赤い丹心)」で愛する男への猜疑心から狂気と悲しみに苛まれる大妃役を怪演したパク・ジヨンが、人前では決して弱みを見せないハードボイルドな女刑事役で出演し、最終話で一心不乱に涙しながら庭を掘り返すシーンは印象深い。昨年秋に公開されたNetflix「地獄が呼んでいる」やプライムビデオ「ある日〜真実のベール」で、強烈な存在感を見せたキム・シンロクも、視聴者の期待を裏切らない悪女ぶりを見せている。

Netflix作品といえば、必ず話題になるのが「続編の有無」だ。近年の作品はクライマックスに含みを持たせ、続編があってもなくても成立するように作られているものが多い。これは人気が出れば続編制作、そうでなければ視聴者の想像に委ねて完結というシンプルな狙いなのだろう。本作に関しても昨年秋の大ヒット作「イカゲーム」同様、主人公ドンハのもとに謎の男から電話がかかってくるシーンで終わっている。これは単に「一度道を踏み外したら簡単に元の生活には戻れない」というメッセージなのか、続編を示唆するものなのかは定かではないが、もうひとつ気になるのは、納屋の火災のニュースで、死亡したのが特捜部の麻薬捜査官だと報道されていた点だ。納屋で死んだのは上層組織のメッセンジャーではなかったのか?これももしかすると続編につながる伏線なのかも知れない。

これから視聴する方はもちろん、既に観終えた方も、続編があるとしたらどんなストーリーになるのか想像しながら、これまでのストーリーで伏線になりそうな怪しい部分や意味深なセリフがないか、改めて観てみると面白いかも知れない。

既に多くの視聴者を独特の世界観に引き込んでいる「模範家族」は8月12日よりNetflixで独占配信中だ。

■スタッフ
演出:キム・ジヌ
脚本:イ・ジェゴン
原題:모범가족(模範家族)
英題:A Model Family

■キャスト
大学講師パク・ドンハ役:チョンウ(ジョンウ)
麻薬組織トップ2マ・グァンチョル役:パク・ヒスン
ドンハの妻ウンジュ役:ユン・ジンソ
チーム長ジュヒョン役:パク・ジヨン
麻薬組織新人チェ・ガンジュン役:キム・ソンオ
ほか

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