最終回「ペイバック～金と権力～（法銭）」第12話：イ・ソンギュン、仕上げは最愛の甥カン・ユソクに託す！

底なしの欲望を暴走させるファンに反撃するヨン！2月11日（土）韓国SBSで放送した「法銭」（金・土夜10時）最終回第12話のネタバレあらすじと見どころを紹介しよう。本作はPrime Videoにて邦題「ペイバック～金と権力～」として独占配信中だ。
※最終回の視聴率は前回の数字を超えることはなかったが、全国11.1％、首都圏10.8％で有終の美を飾った（ニールセンコリア）。

●Prime Video（韓国ドラマ・独占配信）



韓国ドラマ「ペイバック～金と権力～」は、“法”と結託した“お金”のカルテルに立ち向かって戦うウン・ヨンとジュンギョンの痛快な復讐活劇。【「ペイバック（法銭）」を2倍楽しむ】では、ドラマの見どころ、各話のネタバレあらすじと見どころ、視聴率、キャスト紹介、制作発表会レポートなどまとめて紹介している。

■キャスト
ウン・ヨン役：イ・ソンギュン
パク・ジュンギョン役：ムン・チェウォン
　※Prime Videoではパク・ユンギョンと訳。
チャン・テチュン役：カン・ユソク
ホン・ハンナ役：キム・ヘファ
ナム・サンイル係長：チェ・ドクムン
ハム・ジン部長検事：チェ・ジョンイン

ファン・ギソク役：パク・フン
ミョン・インジュ役：キム・ホンパ
　ほか

■第12話
ヨンのペントハウスの家宅捜索を終えたファンは、「協力して韓国から出国するよう」持ち掛ける。「前に国を出て後悔しているので、今度は最後まで戦う」とファンに宣戦布告するヨン。

特捜部・対策班。ヨンの関係者の資金を徹底調査し、オ頭取の自殺の件との関連を見つけるよう指示するファン。なければ罪をでっちあげろと命じる。緊急逮捕したホン・ハンナについても、ヨンの共犯として令状を取り資金凍結させる。

対策班から外されたテチュン検事はナム係長とともに、イ・ヨンジン部長検事(パク・ジョンピョ)のオ頭取(イ・ギヨン)の死への関与を調べる。手元にある証拠はキム女史の証言と地検の車載カメラの映像だけ。ミョンが東部検察庁の後に行った先は不明。それでも遺書の指紋鑑定の結果が証拠資料になく、担当したのがイ・ヨンジンだと分かる。その後、イ・ヨンジンを召喚してこれらの証拠を突き付けるが、証拠を軽視するイ・ヨンジン。

ペントハウスにやってきたジュンギョンに、検察に押収された元帳は全て記憶していると安心させるヨン。それを恐れてファンはヨンを拘束しようと、ハンナはじめ関係者たちに手を伸ばすつもりだ。

押収したヨンのPCにはシンガポールの会社の不正取引の記録以外すべてが暗号化されていた。報告を受けたファンはPCを押収リストから外して持ってくるよう指示する。

ジュンギョンがテチュンを訪ねてくる。パウファンド事件前にミョンの情報を使った株の空売りと利益をシンガポールに不正送金した『記録』と、イ・ヨンジンに連れ出されてミョンと密会したと自白する『陳情書』をテチュンに渡す。これでイ・ヨンジンの罪が実証できる。シンガポールの利益はミョンに渡ったが、今はファンが持っている。この証拠を消すためにファンはPCにある原本を消すはず。令状を請求すればそれを阻止できる。ジュンギョンの持って来た資料のどこにも違法性はない。テチュンはヨンを助けるため動き出す。

捜査令状を取ったテチュンは、ファンに改ざんしていなければ問題はないでしょうと、PCの提出を申し出て、ヨンのPCを取り戻す。

ユン社長の無実の証明とオ頭取の死の真相を明かす最後の決着をつけるためにヨンは、拘束中のイ・スドンに面会し、2つの頼みごとをする。

その一つは、ミョン会長にヨンからの取引を伝えること。人生を賭けて儲けた金を婿ファンに奪われたミョンは、ファンをハメる計画に協力する。ミョンはファンが望む者と引き換えに、病院に移れるよう手配してほしいとセヒを通してファンに頼む。そして拘置所から病院に移送された後、迎えに来たヨンとともに姿を消した。

もう一つはイ・ヨンジンへの揺さぶりだ。まずヨンがイ・ヨンジンに面会し、拘留中のヨンとミョンを密会させたのがイ部長だと証言した陳述書をテチュンに渡したと話す。そして検事正の座を狙うファンが、自分の罪を着せたイ・ヨンジンをそのままにしておくだろうか、と怖がらせる。とどめはイ・スドンがファンの残忍さを印象づけた。

ヨンのペントハウスに到着したミョンは、弁護士・ジュンギョン同席の上、ハム部長検事が事情聴取を受ける。「ファンから大臣の秘書へ渡った“ユン社長は5000万ウォン”のメモと、別荘で行われた取引も目撃した」と証言するミョン。

セヒからの電話でミョンとヨンが手を組んだと知ったファンは、すぐにヨンを探し出せと指示するが、ヨン本人が訪ねてくる。ミョンを味方につけた理由を問うファンに、「お前が犯した罪を償うこと」とヨン。違法な手段で得た証言は裁判で使えないと言うファンに、ミョンの聴取はハム部長検事が正当な手続きの上で行ったと教える。

同じとき、テチュンはイ・ヨンジンに聴取を受けているミョンの動画を見せる。ミョンは、イ・ヨンジンがユン社長へ不当な捜査をしたと証言していた。さらに、遺書にオ頭取本人の指紋が付いていなかった事実を聞いたイ・ヨンジンは、観念して全てを告白した。

ファンの執務室に入ってきたテチュンは、「イ・ヨンジン部長が全てを告白した」と報告。ヨンが「ミョン会長もファンと共謀してオ頭取を殺害したことを間もなく自供する」ととどめを刺す。テチュンはファンを緊急逮捕た。

「ファンの前に自白すれば司法取引で最高刑は免れる」と言うジュンギョンの説得に応じたミョンは、オ頭取殺害を自白し、ハム部長検事により緊急逮捕された。その後、ハンナは釈放された。

あまりにもできすぎた逮捕劇を疑うテチュンは、ヨンのPCのデータを持ってペントハウスに。そしてキム女史の来訪も、パウファンド破綻以降の一連の出来事は、全てヨンによる計画だったと知らさせる。それをテチュンに知らせなかったのは「法に則って捜査をさせるため」だった。ヨンが言った「最後まであきらめない検事」とはテチュンとハム部長のことだった。ジュンギョンもテチュンを信じ、テチュンは期待に応えた。

ヨンとジュンギョンはユン社長の墓前に悪を一掃したことを報告する。ファンに、「ヨンはなぜ全財産を投じて復讐するのか」と聞かれたと話すジュンギョン。ヨンは「奴に話しても理解できない」と鼻で笑う。ジュンギョンは、これまで伝えていなかった感謝の言葉を伝える。「ジュンギョンが始めてテチュンが幕を引いた復讐劇は、ハンナ、ナム係長、ハム部長のみんなで闘った」と、厳しい闘いを振り返るヨン。電車の中で初めて出会い、共闘した日を振り返るジュンギョンは「相手が誰であれ闘い、最後の責任は自分が取る人」とみんながヨンを信じた理由を告げる。ヨンは「ブルーネット社長ウン・ヨン」の名刺で、亡きユン社長に会社再建が実現したことも報告した。

法に則った復讐劇をやり終えたヨン、ジュンギョン、テチュン、ハンナ、ナム係長、ハム部長は、ペントハウスでナムの引退を祝うパーティーを開いた。ナム係長退職前夜、執務室で二人でカップ麺をすするテチュンは、改めて多くのことを教えてくれたナムに感謝を告げた。ナムは本当に感謝するなら「俺の電話には出るなよ」と忠告。「これまで絶対にそんなことはないと信じた同僚が退職後に何度も頼みごとをしてきた。自分もいつそうなるかわからない」と、その理由を語った。

母の復讐をやり遂げたジュンギョンは、最後に母の伝記『情熱』を執筆することに。ヨンには罰金と追徴税が課せられるが、法に従い全額払うことにする。さらにパウファンドの被害者を救うことも忘れない。そんなヨンの考えに呆れながらも賛同するハンナ。

テチュンはジュンギョンから預かった「悪党を有罪にするときに使う万年筆」を返し、検察に戻ってくるよう説得する。検察に戻ったジュンギョンはテチュンに“良い検察”の心構えを徹底的に仕込む。

10年前と同様に韓国を離れる前にジュンギョンの家を訪ねユン社長との思い出を振り返ったヨンは、テチュンにも「悪党を有罪にするときに使う万年筆」を贈ってモンゴルに戻っていった。

画像出典：SBS『법쩐（法銭）』HPより Prime Videoにて独占配信中

■見どころ
この回は、6人のアベンチャーズ（復讐者）が正攻法で復讐をやり遂げる様子がテンポよく描かれていた。

最終回では、ヨンとビジネスパートナーのハンナの関係も明かされた。アメリカにいたころ詐欺に遭って親の家まで取られてどん底にいたハンナを、ヨンが助けてくれたのだ。その恩を彼女はいまだに忘れずにいたのだ。ジュンギョンも母の復讐のために全財産をなげうったヨンに最高の感謝の言葉を贈った。かつての韓ドラは恋愛必須だったが、最近はその傾向も変わってきた。本作も恋愛要素をそぎ取った展開が、少々難解な株を絡めた復讐劇に集中させることに成功。勧善懲悪のすっきりした「サイダードラマ」の結末に多くの視聴者を感動させたようだ。

また、全て決着がついた後の、テチュンの語りで、ヨンの計画を解説してくれるのもありがたい。結末を知ったうえで再視聴したい作品だ。

本作は検察上部の悪を暴く復讐劇だが、その根底で描かれるのは「家族」。実の娘さえ信じず、女婿を悪に染める父。父の全財産を奪おうとする娘夫婦。一方、血縁関係はないの恩人の母娘を「家族」と呼び、全財産を投じて助けた主人公ヨン。ヨンは「韓国一の検事にする」の約束通りに、最愛の甥に最後の幕引きを任せて信念の検事に育てた。自分のPCのパスワードを甥テチュンの誕生日にしたのも泣かせるが、それにすぐ気づくテチュン。素敵な家族に胸が熱くなる作品でもあった。

韓国SBSにて2023年1月6日（金）～2月11日（土）午後11時30分枠で放送された「ペイバック～金と権力～」は、Prime videoにて全話独占配信中だ。

◇SBS「법쩐（法銭）」HP
◇Youtube予告動画（オリジナル版）
◇第9話予告動画

【作品詳細】【「ペイバック（法銭）」を2倍楽しむ】