Netflix「D.P. -脱走兵追跡官-」(シーズン2)第11‐12話(最終回):ついにシリーズ完結!?脱走兵となったジュノの運命は?あらすじと見どころ
チョン・ヘイン&ク・ギョファン主演の「D.P. -脱走兵追跡官-」シーズン2が、7月28日(金)Netflixにて全6話を一挙独占配信開始した。第11話では、脱走兵となったジュノが追っ手を相手に激しい逃走劇を繰り広げる様子が描かれた。そして、最終回では国と軍を相手に裁判が行われ…。ここでは、気になる第11~12話の見どころとネタバレあらすじを紹介していこう。
●【Netflixシリーズ韓国ドラマ】【2023年配信ドラマ/映画、他】
「D.P. -脱走兵追跡官-」(原題:D.P 개의 날=D.P犬の日)は、ごく普通の二等兵アン・ジュノが、ある日突然D.Pに配属されて、ハン・ホヨルと共に脱走兵たちを追跡する中で彼らと向き合うようになる”青春の混乱”と”人権”を描く社会派ドラマ。
※【「D.P.-脱走追跡官-」シリーズを2倍楽しむ】にはシーズン1、2の各話のあらすじと見どころ、豆知識、メイキングなど紹介している。
■第11~12話(最終回)の見どころ・感想
前回のラストで自ら脱走兵となってしまったジュノ(チョン・ヘイン)。軍の機密情報が入ったUSBの中身を目にしたジュノは、国家を相手に訴訟を起こすという軍人権センターの幹事、ヘヨン(イ・ソル)にUSBを渡そうと考える。ヘヨンはシーズン1の第1話で、ジュノが渡したライターを使って自殺した脱走兵ウソクの姉だった。
第11話ではこれまで“追う側”だったジュノが“追われる側”となり、激しい逃走劇を繰り広げた。とくに注目は電車内での格闘シーンだ。お決まりのファイティングポーズに始まり、次々に襲いかかってくる男たちをたった一人で相手するジュノ。見応え抜群のアクションシーンをお見逃しなく。さらに逃走劇のラストを締めくくるのは、シーズン1の序盤でジュノとバディを組んだコ・ギョンピョ演じるソンウ。ウソクの自殺後、我を忘れたジュノにボコボコにされたソンウは、ひそかに復讐の機会を狙っていたようだ。ここぞとばかりにジュノを追い詰めていくソンウがなんとも憎らしい。
つづく第12話では、銃乱射事件において国家や軍への責任を問う裁判が行われ、国軍本部のク・ジャウン准将(チ・ジニ)らが隠そうとした事件の真相が明らかとなった。その結果、国と軍に対して一定の賠償責任があるとの判決が下されたものの、それは氷山の一角にすぎず…。
エピローグでは、シーズン1で脱走・拉致事件を起こし、その末に自らの顎を撃ち抜いて自殺を図ったソクポン(チョ・ヒョンチョル)がジュノを訪ねてくるシーンが登場。重症を負ったソクポンだったが、治療の結果、生活に支障のないほど回復したようだ。ソクポンがその後、どのような処罰を受けたのかは明らかとなっていないが、もしかすると今回のルリの件同様、ソクポンをそこまで追い詰めた国と軍への責任が一部認められたのかもしれない。
また、同じく12話のラストには、シーズン1で悪役を演じたシン・スンホも登場する。すっかり日常をとりもどしたジャンス(シン・スンホ)とジュノが対面するシーンは、なんとも印象的だ(シン・スンホ紹介)。
シーズン1のエンディングと比べ、シーズン2では多少前向きな結末となったのではないだろうか。ただ、いくらD.P.(脱走兵追跡官)やそれに関わる幹部らが声を上げても、軍という閉鎖された組織の根本を変えるのは難しいということも伺える。これは決してドラマだけの話ではなく、現実でも同じだろう。前作以上に大きなメッセージ性を感じた「D.P. -脱走兵追跡官-」シーズン2。果たして、シーズン3の制作はあるのだろうか。主人公ジュノの服務がまだ1年近く残っているので、可能性はまったくゼロではなさそうだ。こちらも期待したい。
■第11話:「アン・ジュノ」
©Netflix軍をクビになった後、ソ・ウン(キム・ジヒョン)はイジメを苦に銃乱射事件を起こしたキム・ルリ(ムン・サンフン)の弁護を引き受けた。一方、カメラの前で「国も過ちを犯す」と語るヘヨンの姿を見て、かつて彼女と納骨堂で顔を合わせたときのことを思い出すジュノ。弟ウソクのイジメを知りながら、なぜ傍観したのかとヘヨンは尋ねた。その日のことを、ジュノは一度も忘れたことはなかった。
USBの中身に目を通したジュノは、その内の1つをクリック。そこには、銃乱射事件の被害者であるチョン・ヒョンボム上等兵が、救助ヘリを待つ間に死亡したと書かれていた。しかし、軍はヒョンボムが現場で即死したと発表。救助活動の遅れによる責任追及を恐れた軍が、事実を改ざんして報告したのだ。他にもUSBには、軍にとって都合のわるい事実を隠ぺいした痕跡がいくつも記録されていた。USBの中身を見たジュノは、それを人権センターのヘヨンに渡そうと考える。
匿名でヘヨンに連絡を入れたジュノは、ウソクが眠る大田メモリアルパークの納骨堂で待つと告げ、電話を切る。いまだに連絡のつかないジュノを心配したボムグ(キム・ソンギュン)は、同じくジュノのために除隊を延期するというホヨル(ク・ギョファン)と共にジュノの母親を訪ねた。帰りの車のなか、ホヨルの携帯にジュノから電話が。位置情報を追跡した2人は、ジュノが光明駅から電車に乗ろうとしていることを突き止める。同じくジュノの行方を追うジャウンもまた、通信担当のギヨンからジュノの居場所を聞き出す。
ヘヨンに会うため、大田(テジョン)行きの列車に乗り込んだジュノ。追っ手に気付いたジュノはトイレで男2人を倒し、ふたたび逃走。しかし、乗り換えた列車でジュノを待っていたのは、大勢の軍人たちだった。一人で男たちを相手したジュノは、あと一歩のところで捜査官のオ・ミヌ(チョン・ソギョン)に捕まってしまう。しかし、そこへホヨルとボムグが現れ、間一髪逃げ出すジュノ。電車を降りたジュノに声をかけたのは、かつてD.P.として共に活動したソンウ…?
■第12話(最終回):「明日」
©Netflix駅のホームで待ち構えていたソンウに捕まったジュノは、USBを奪われてしまう。しかし、ジュノが持っていたUSBは偽物だった。待機命令を下されたホヨルは、保留しておいた除隊を決行すると言って隊長室へ。一般人となったホヨルはジャウンを相手に、ジュノの拘束令状保留と全作戦の中断を求める。その代わり、裁判までにUSBを手に入れてみせるとホヨル。本来の目的が達成できるならと、ジャウンはそれを受け入れることに。しかし、護送途中に隙を狙って、逃走をはかるジュノ。
裁判当日、ジャウンはキム・ルリ一等兵の銃乱射事件を「予見できない状況で発生した偶発的な争い」と表現し、国と軍に一切の責任がないことを主張した。これに対し、イジメを黙認して放置した責任は大きいと反論するウン。その頃、裏門から法廷へ向かおうとするジュノを待ち伏せていたホヨルは、「もうやめよう、ベストは尽くした」と説得を試みる。そこへ、ソンウが現れ…。
同じくヘヨンの後を追うミヌ。ところがジュノもヘヨンも、どちらも時間稼ぎのためのおとりに過ぎなかった。本物のUSBはボムグによって法廷へ運ばれ、ボムグは自ら内部告発者であることを認める。ボムグが提出したUSBによって、キム・ルリ事件に関する国の過失が認められた。しかし、それはほんの一部であり、その他の件については改めて捜査が行われることに。裁判所を去る際、ルリはその場にいた母を見て号泣。そして、被害者家族に向かって「ごめんなさい」と何度も頭を下げるルリ。
内部告発を認めたことで、ボムグは機密流出と国家保安法違反の疑いで逮捕される。ボムグは最初から、一人ですべての責任をとるつもりだったのだ。そんなボムグの姿を見て、ジュノとホヨルは涙を流す。しばらくして、服役中のボムグの面会に訪れたジュノとホヨル、そしてジソプ(ソン・ソック)。2人きりになったジソプは、責任を取るのは自分一人で十分と話すボムグに向かって「多くのことを学びました。ありがとうございます。」と一礼した。
ターミナルでホヨルに別れを告げ、部隊へ向かうバスに乗り込むジュノ。その道中で、ジュノはかつてソクポンをイジメていた先輩兵士、ジャンス(シン・スンホ)の姿を目にする。ふたたび走り出したバスのなかで、ジュノは「ここに来て沢山の人と出会い、沢山の人と別れた。彼らは僕を、僕は彼らを忘れないだろうか?」と呟いた。
■キャスト
アン・ジュノ役(一等兵):チョン・ヘイン
ハン・ホヨル役(上等兵、ジュノのパートナー):ク・ギョファン
パク・ボムグ(103師団 D.P.担当官)役:キム・ソンギュン
イム・ジソプ(103師団 大尉)役:ソン・ソック
ク・ジャウン役(国軍本部 法務室長 准将):チ・ジニ
ソ・ウン役(国軍本部 法務将校 中領):キム・ジヒョン 他
◇Netflix
◇シーズン2制作確定予告編
【作品詳細】【「D.P.」シリーズを2倍楽しむ】