NHK海外ドラマ「アストリッドとラファエル3」第3話“カラスの目に映るもの”あらすじと第4話予告
8月6日(日)に放送されたNHK総合でフランス発の大人気ミステリー「アストリッドとラファエル3 文書係の事件録」(全8話)の第3話“カラスの目に映るもの”のネタバレあらすじと見どころを紹介しよう。第4話は8月13日に放送される。NHKプラスで見逃し配信、番組サイトで関連予動画が公開されている。
「アストリッドとラファエル3 文書係の事件録」は、犯罪資料局の文書係として働く頭脳派のアストリッドと、猪突猛進型の警視ラファエルの女性コンビが難事件の解決に挑むフランス発のミステリードラマ。
8月6日に放送された第3話では、カナダの先住民の衣装を着て凶器を持った若い女性が保護され、意識もうろうとした彼女が“彼を殺した”という場所の近くから、死後20年以上経過した白骨化した遺体が見つかるところから始まる。今回は、「社会力向上クラブ」のメンバーでカナダ先住民族の40以上もの言語を習得しているシャイアン族のマックスが大活躍した。
今回の事件の背景には19世紀から1990年代までカナダで行なわれていた先住民の子供たちに対する同化政策(政府とカトリック当局が先住民の子供を親元から強制的に引き離し、寄宿舎でに過酷な生活をさせていた)の悲劇があった。「アンという名の少女」や「ガマシュ警部 スリー・パインズ村の事件簿」などカナダを舞台にしたドラマで近年ひんぱんに取り上げられているこの問題は、かつて多くの植民地を持っていたフランス、そして同じく同化政策を行ってきた日本にとっても他人事ではない重要な課題。同化政策で失われてしまった文化や傷ついた人々をどうやって救い出していけばよいのかを考えさせられた。
物事を科学的に分析するだけでなく、スピリチュアルなものにも柔軟な考えもつアストリッドは、アティカメク族のシャーマン・マスコヴィシから、正しいものが見通せるカラスの守護がついていると言われ、揺らいでいた自信を取り戻すことができた。新たな自信は学校生活でも吉と出たようで、アストリッドがこれまで数々の事件解決に寄与していたことが伝わり、クラスメイトから羨望の眼差しをむけられるように。アストリッドが楽しい学生生活を送れるようになったのがなにより嬉しい!
そんな中、未だアストリッドに厳しい目を向けるラングレ教官にも秘密があることが明かされた。どうやらアストリッドの亡き父と親しい関係にあったようなのだ。記憶力のよいアストリッドなら、父にラングレ教官を紹介されていたら覚えていそうなのだが、そうではいい様子…いったい亡き父と教官の間には何があったというのだろうか?
次回8月13日に放送される第4話ではシーズン1の第6話「閉ざされた部屋」で巧妙な手口で殺人を犯した作家・アラン・ラマルクが再登場する。服役中のラマルクは刑務所からアストリッドに、精神病院で起こった事件の再調査をするよう手紙をよこし…。
■前回:第3話「カラスの目に映るもの 」ネタバレあらすじ
プレモンヴィルという村で、カナダの先住民の衣装を着た若い女性が、凶器を持ち「私が彼を殺した」と放心状態でいたところを保護された。意識がもうろうとしている彼女がいた場所の近くから、死後20年以上経過した白骨化した遺体が見つかる。頭蓋骨に刺さった破片は、彼女が持っていた凶器メイスの先端が欠けた箇所と一致した。しかし、当時幼かった彼女の犯行とは考えられない。
アストリッドの調査で2001年にプレモンヴィルで殺人事件が起きていたことがわかる。被害者は、当時その村にいたカナダ先住民族アティカメク族の部族長・プティケで、容疑者で同じ部族のドゥグラス・ヌワシシは事件発覚後に姿を消していたため、カナダに帰国したものと思われていた。
アストリッドとラファエルは、社会力向上クラブのメンバーで語学力の高いシャイアン族のマックスに協力してもらう。マックスはフランスにいるアティカメク族のシャーマン・マスコヴィシに2人を紹介する。今回の事件の話を聞いたマスコヴィシは、モルグに置かれた20年前の遺体と対面し、殺害されたがドゥグラスであること、そして現場にいた女性はドゥグラスの娘のアビガエルだと告げる。
ラファエルはアビガエルが身を寄せる叔父の家を訪ね、アビガエルの部屋のパソコンの「名誉回復」というファイルをみつける。肝不全で亡くなった彼女の母のカルテから、20年前殺されたプティケが彼女のドナーになっていたことが判明し、ドゥグラスがプティケを殺害する理由がなかったことが判明する。
さらに、アビゲイルがアティカメク語を学んでいたことがわかる。従兄妹のハワードに教えてもらっていたのだ。当時プティケがフランスのユフラト社によるダム建設に反対していたが、彼が亡くなった後、後継者のオタワはダム建設を認めたという。凶器のメイスはオタワのものだということも分かり、ラファエルはオタワが犯人なのではと彼のもとを訪ねるが、オタワもまたメイスで殺害されていた。
目を覚ましたアビガエルは、オタワと20年前の事件を調査していたことを打ち明けた。アビガエルはカナダで亡くなったはずのアドリエルの墓があるのを知り、プレモンヴィルにあるその墓から、大金が入った箱を見つけていた。
そこにアビガエルの従兄妹のハワードが自首してくる。ハワードはアドリエルとともにカトリックの寄宿学校で過ごしたことがあった。ハワードは同化政策に従ったプティケを恨み、二十年前にプティケを殺害し、ユフラト社から大金を受け取ったことを告白。ドゥグラスとオタワも口封じのために自分が殺したのだと自供する。しかし、そこに父であるトニーが出頭し、自分が息子を守るためにオタワを殺害したことを自白した。
事件解決後、アストリッドは恋人のテツオに送られて警察学校の授業にでる。教官のアンヌ・ラングレはアストリッドに厳しく接するが、クラスメイトはこれまでアストリッドが数々の事件を解決に導いてきたことを知り、尊敬のまなざしをおくるように。
誰もいなくなった教室で、アンヌ・ラングレは携帯電話に保存されたアストリッドの父・アンギュスの写真を静かに眺めていた…。
■次回:第4話 あらすじ
アストリッドとラファエルが協力して逮捕し、殺人罪で服役中の作家アラン・ラマルクが刑務所からアストリッドに手紙をよこし、精神科病院に収容されていた男が病室で死亡した事件を調査するよう示唆してくる。当初は事故死だと思われたが、アストリッドとラファエルはこれが病院内で計画された殺人だと結論づけ…。
■キャスト
アストリッド・ニールセン(サラ・モーテンセン:貫地谷しほり)
ラファエル・コスト(ローラ・ドベール:林真里花)
二コラ・ペラン(ブノワ・ミシェル:川田紳司)
アルチュール・オンギャン(メレディン・ヤクビ:中村章吾)
アンリ・フルニエ(ウスキ・キアル:佐々木睦)
カール・バシェール(ジャン・ルイ・ギャルソン:藤真秀)
テオ(ティミ・ジョイ・マルボ:宮瀬尚也)
ウィリアム・トマ(ジャン・ブノワ・スイル:粟野志門)
テツオ・タナカ(ケンゴ・サイトウ:中川慶一)
アンヌ・ラングレ(ヴァレリ・カプリスキー:山像かおり)
原題:Astrid et Raphaëlle
制作:2022年 フランス
【放送予定】NHK総合 2023年7月23日(日)23時より 全8話
[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:英語)| 字幕放送有り]
(放送日時は変更になる場合があり)
NHK「アストリッドとラファエル3 文書係の事件録」番組サイト
NHK「アストリッドとラファエル2 文書係の事件録」番組サイト
NHK「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」番組サイト
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