日本初放送「朝鮮弁護士」第1話・第2話あらすじ:今度のウ・ドファンは筋肉消してアクションより話芸で魅せる?

2023年08月20日15時10分ドラマ
©2023 MBC

KNTVにて日本初放送中の韓国ドラマ「朝鮮弁護士」(原題、全16話)は、ウ・ドファン主演の法廷ロマンス時代劇。第1話「外知部 カン・ハンス」と第2話「復讐の幕開け」のあらすじと見どころを紹介、KNTV番組サイトで予告動画が公開中だ。(ネタバレ)



「朝鮮弁護士」(原題)は、朝鮮時代を舞台に、亡き両親の復讐を誓いながら民を助ける破天荒な弁護人カン・ハンスの恋と成長を描く法廷リベンジ・ロマンス時代劇。
【「朝鮮弁護士」を2倍楽しむ】では、時代背景やキャストの紹介、放送にあわせて各話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。

■キャスト押さえておくべきキャスト8名を画像付きで紹介
カン・ハンス役:ウ・ドファン
イ・ヨンジュ/ソウォン役:キム・ジヨン
ユ・ジソン役:チャ・ハギョン
ユ・ジュセ役:チョン・ホジン
イ・ヒュル役:ソン・ゴニ
ホン氏役:シン・ドンミ
チェ・ユン役:イ・シフ
ドンチ役:イ・ギュソン
 ほか

■第1話「外知部 カン・ハンス」あらすじ
外知部ハンス(ウ・ドファン)は、漢陽(ハニャン)で事務所を開いてひと儲けしようと友人で事務官のドンチ(イ・ギュソン)と漢陽に乗り込んでくる。

一方、ヨンジュは公主(王女)の身分を隠しソウォンの偽名を使って旅閣「ソウォン閣」で働いていた。ソウォン閣を切り盛りするのはヨンジュの乳母ホン氏(シン・ドンミ)。彼女は旅閣の客主(主人)として人助けをしていた。弟で公主の護衛チェ・ユン(イ・シフ)もソウォン閣の執事としヨンジュを守っていた。

巷ではチャン商団の梅酒の評判が悪く、3代続く個人店のパク氏の梅酒が美味しいとにぎわっていた。チャン商団の用心棒チュサル(イ・チャンジョン)はパク氏の店に乗り込み、みかじめ料を払えと因縁をつけて暴力をふるう。パク氏はソウォン閣に逃げ込み、居合わせたハンスに助けを求めるが、無視される。ヨンジュが止めに入り、ユンに制圧されたチュサルたちは、ホン客主に壊した物の損害賠償を請求され、すごすごと帰っていく。

その夜、理不尽な世の中を嘆くパク氏の目の前に、『雇用代訟』ののぼりを立てた船が近づく。船の中には自分を見捨てたハンスがいた。文句を言うパク氏に、「雇用関係を結んでいないから。悔しいなら訴訟しろ」とハンス。怒って立ち去るパク氏は、他の外知部に相談するが、チャン商団相手では勝ち目はないとことごとく断られ、漢陽を離れるしかない。

朝鮮弁護士©2023 MBC一方、ユンに漢陽の酒の販売事情を調査させたヨンジュは、従弟でもある王イ・ヒュルに相談しようと会いに行く。現王イ・ヒュルはヨンジュの父で先王亡き後、兄を追い抜いて王位に就いたことに引け目を感じていた。そんなヒュルにとってヨンジュは唯一本音で話せる相手。ヨンジュはヒュルに梅酒の独占販売の不公平を訴え、自由販売ができるように力を貸してほしいと頼む。政治は垂簾聴政で行われており、ヒュルは政の実権は持たされていなかったが、これくらいのことはできると引き受けるが、執権者である宰相ユ・ジェセ(チョン・ホジン)は、王の呼び出しに応じず、ヒュルは対策を講じることができない。
※垂簾聴政(すいれんちょうせい):摂政(せっしょう)のこと。国王が幼かったり病気がちだったりした時、国王が直接政治を行なえない場合に、母親である大妃や祖母の大王大妃が職務を代行した。 ※宰相(領議政)ユ・ジェセを院相とも紹介しているが、当時、王の権限を宰相も行使できる“院相制”が取られていた。詳しくは「太陽を抱く月」■豆知識:院相制で。

その夜、パク氏の家が放火され、老いた母親が足にやけどを負う。これでは漢陽を出ることもできず、パク氏は訴訟するしかないと、ヨンジュが止めるのも聞かずにハンスと雇用契約を結ぶ。王からも力になれないと謝りの連絡が届き、ヨンジュも見守るしかない。

ついに裁判の日。チャン大房が判尹(判事)に事前に賄賂を贈っていたために、冒頭陳述の時点で判尹は「多額の税を払っている」チャン商団側の肩を持つ。するとハンスは『大典』を掲げ、パク氏も国法通りに納税していると主張。チャン側は「国が個人ではなく商団の独占販売」を認めたと過去の判例を持ち出す。ハンスはそれが明の判例だと見破り、いきなり明の言葉でまくしたてる。朝鮮の言葉で話せという判尹の言葉尻を取って、「その通り。法も国法に則るべき」とハンス。「私は法典から朝報(新聞)に至るまで一度読んだモノはすべて憶えている」とつけ入る隙を与えない。これには判尹もぐうの音も出ず、裁判はパク氏側の全面勝訴!パク氏には損害賠償が支払われ梅酒販売も堂々とできることに。ハンスの評判は爆上がり。王ができなかったことを一介の外知部がやり遂げたことにヨンジュも驚く。
※大典:朝鮮の大法典である『経国大典』のこと。詳しくは「オクニョ 運命の女(ひと):豆知識」で解説。

勝訴金がすぐには用立てできないといいうパク氏。代わりに祭祀に使う器を持っていこうとするハンス。パク氏は止めるが、母親は「恩返しは今しかできない」と持っていかせる。ハンスが母親の髪飾りまで持っていこうとしたとき、ヨンジュが止めに入る。ヨンジュがハンスを放火犯と通報したために、ハンスとドンチは投獄される。

パク氏の母親は、ハンスが命の恩人だと打ち明ける。実は母親は息子の負担を減らそうと首つり自殺をしようとしていた。その時、火事が起きたのだ。姿を見せたハンスは、「残されたものは地獄を見ることになる。たとえ老いた母でも子には必要なのだ」と自殺を思いとどまらせたのだった。

その頃、獄中のハンスは少年の頃を思い出していた。母イ氏(ミン・ジア)が自殺し、その後、家に火がつけられ、ハンスは形見の赤い巾着を握って、追手から逃げて川に飛び込んだのだった。

ヨンジュはこれまで自分がしてきた人助けが単なる一時しのぎに過ぎず、法の力で一家を救ったハンスを責める資格がないと考える。そして「民を統べるのは王ではなく法であるべき」という父の言葉の意味が少しわかった気がした。

パク氏の母親が、放火ではなく自分が驚かせたための失火だと役所に訴えたおかげで、ハンスたちは尻たたきの刑20回で釈放となった。

パク大房は、パク・ジェス提調(チョ・ヒボン)を妓楼で接待するが、敗訴したことを理由に王宮への納品権を白紙撤回されてしまう。これに憤慨するパク大房はハンスの拉致を命じる。妓楼を出たハンスは尾行されていることに気づくが、目の前にヨンジュが現れ、誤解していたと謝罪される。「火をつけたのは本当だから謝らなくてもいい」と言うハンスだったが、2人はチュサルに頭を殴られ拉致される。
※提調(チェジョ):主要官庁に置かれた名目上の最高責任者。

意識が戻ったハンスは、井戸の上に逆さ吊りされていた。だがこれもハンスの想定内のこと。実は、ハンスが漢陽に乗り込んだのは、元軍官だったチャン大房に復讐をするためだった。

■見どころ、感想
これまで真面目、愚直といった役どころが多かったウ・ドファンだが、本作のハンス役ではコミカルな台詞の言い回しで、得意のアクション芸より話芸が中心。新たなウ・ドファンの魅力が見つけられそうだ。演じるハンス役では次々と奇策を講じるが、そもそもチャン商団の梅酒がまずくて、パク氏の方が美味しいと噂を立てた張本人が誰かをお見逃しなく。それが分かれば、第1話~第2話の顛末が全てハンスのもくろみ通りとわかるはず!

ソウォンの偽名で使用人に成りすます王女ヨンジュ。正義感は強いが少々思い込みの強いヨンジュをキム・ジヨンがキュートに演じている。

外知部は現在の弁護士にあたる実際にあった職業。中にはこの職業を悪用する者もいた。ドラマではハンスがパク氏の従弟を名乗ることにするが、実際に役所を信用させるために依頼人の親族を名乗ることが多かった。外知部についてはこちら「外知部は実在した職業?」で詳しく解説している。

朝鮮弁護士©2023 MBC■第2話「復讐の幕開け」
少年の頃のハンスは貧しいながらも親子3人で幸せに暮らしていた。父カン・オンジク(キム・ジョンテ)は先王の法典編纂をサポートしていた律官。苦労ばかりの妻のために大切な所蔵本を売って赤い巾着を買って、ハンスからのプレゼントとして母に渡せと言った。ところが家に帰ったハンスが、便所を借りに来た女の忘れ物を開いて包みの中に高価な龍の置物を確認したとき、駆けつけた軍官に滅多打ちされる。その時の軍官がチャン大房だった。ハンスはその復讐のために漢陽に乗り込んだのだった。

ハンスが吊り下げられた井戸の底にはたくさんの蛇がうごめいていた。チャン大房を油断させたハンスはチュサルの刀で縄を切り、パク提調が欲しがっている絵を入手して、白紙になった王宮への納品権を取ってやると、取引を持ち掛ける。絵の持ち主ピョ氏は子供誘拐罪で投獄されており、ハンスが彼を釈放させて委任料代わりに絵を手に入れる計画を話す。応じないチャン大房に、ヨンジュが自分を担保にすればいいと言い出す。

無謀なヨンジュをしかりつけようとするハンス。ヨンジュとしてはハンスのお手並みを拝見したいからだが、そうは言えず「一目ぼれしたから、役に立ちたい」と嘘をつく。ハンスは5日でかたをつけると約束し、人質のヨンジュを残して帰っていく。誰かに謝罪されたのが初めてのハンスは、ヨンジュのことが気になり始める。

ハンスは獄中のピョ氏に面会し、助けてやると取引する。実はピョ氏を役所にリークしたのはハンスたちだった。ピョ氏の条件は、無事に朝鮮を発つことができるように、船の用意と、誘拐した子供を100両で買い取れというもの。盗人猛々しいとドンチは怒るが、ハンスはこれに応じる。

さっそくチャン大房に報告したハンスは、「裁判で、誘拐が起きたときにピョ氏と一緒にいたと証言してほしい」と頼む。チャン大房は計画に乗ることにするが、ハンスを信用しないチョ客主は、ヨンジュを開放しハンスの監視を命じる。ヨンジュもピョ氏の悪党ぶりを知っており、この計画に反対する。そこで酒の飲み比べをして、負ければ訴訟を諦めるよう賭けをする。勝負はハンスの勝ち。ハンスは酒を飲んでいなかった。実は、ヨンジュは酒ではない壺をハンスに教え、凶悪犯を釈放する本当の理由を教えろと取引していたのだった。

勝負の間、チョ客主は男に金を渡してハンスと親しい妓生オウォルから情報を得ていた。

ピョ氏の子供誘拐事件の裁判が始まる。チャン大房は約束通り「ピョ氏と一緒にいた」と証言する。しかしピョ氏は「知らない人です。あの日は1人で寝ていた」と証言し、「こいつが真犯人です」と続ける。慌てたチャン大房は「絵をくれると言ったので偽証した」と証言を翻し、「部下のチョ客主と一緒にいた」と言う。だがチョ客主が「チャン大房と一緒にいたが、誘拐犯はチャン大房です」と驚きの証言!

実は、ハンスは拉致された子供たちをチャン商団の船に移していた。チョ客主にそれを見せて「濡れ衣を着せられたくなければ、協力するように」と脅していたのだった。

問題の日、チャン大房はパク提調とヤバいことをしていたために、「記憶にございません」とアリバイを証明できない。記憶が戻るまで投獄させれられる。一方、釈放されたピョ氏はソウォン閣に保管している絵の預かり証をハンスに渡す。

その頃、図画署(宮中の画事に携わる官庁)でパク提調がユ・ジェセ宰相が所望する絵の調達ができずに画師たちに怒りをぶつけていた。そこにチョ客主が問題の絵を持参して会いに来る。

その夜、パク提調がチョ客主を伴ってユ・ジェセたちが待つ場所へ向かっていたが、途中、獄中のチャン大房から呼ばれる。チャン大房は全てが外知部ハンスに騙されたと言い、「過去にも謀反の濡れ衣で無実の人を陥れたではないですか」と助けを求める。過去を持ち出され怒った提調はチャン大房を殴りつけて出ていく。

この様子を変装して聞いていたハンスは、父に謀反の濡れ衣を着せたのがパク提調だったと合点する。そしてチャン大房に、自分が「7年前に家族を殺された」カン律官の息子だと明かし、黒幕を聞き出そうとする。するとチャン大房は「最も高いところから下された逆らえない命令だった」と王が黒幕だと匂わせ、「商売もできず、田畑も耕せず、両班にもなれない中人風情が、法を変えようとしたことへの報い。変化を望めば踏みつぶされるのがオチだ」と言い捨てる

7年前、ハンスは父カン・オンジクの取り調べの場に引き出された。荷物を置いていった女の顔を知っているので、1時間だけ待ってほしいと頼んだが、約束の時間を待たずに当時地方官だったチュ・ヨンワ(チェ・ムソン)に父親は殴殺されてしまった。

その夜、ハンスは母が自殺する悪夢にうなされた。

ハンスは極悪人ピョ氏も許していなかった。ピョ氏が明の使臣の船に乗せられていた。件の絵は明の第二王子所蔵のもの。それをピョ氏が盗んだのだ。明の使臣はピョ氏が犯人と知り不敵な笑みを浮かべる。

ヨンジュはハンスにこの作戦をどうやって思いついたのかと聞く。極悪人を釈放したのは、罪人の断罪より人命が最優先で、子供を安全に親元に帰すためだったと教える。

チャン商団はチョ商団に改名される。これもハンスの思惑通り。チョ客主が、邪魔すれば俺も排除するつもりかと聞くと、ハンスは否定して朝鮮一同士の協力体制を口にする。それでもハンスを警戒するチョ客主はチュサルにハンスを見張らせる。

自船に戻ったハンスは、復讐相手の似顔絵から、チャン大房の絵をはがして燃やす。次のターゲットは…。

チャン大房の事件を聞いた宰相ユ・ジュセは、パク提調が勲旧派の金庫番を任せるに足る人物かと、チュ・ヨンウに問う。さらに外知部ハンスが裁判で『大典』を持ち出したと聞き、ヨンジュ王女の消息を気にかける。
※勲旧派:建国功臣や王族との姻戚関係で勢力を伸ばした官僚たち。詳細は【朝鮮時代の党派の歴史】で。

その頃、ヨンジュは「雇用訴訟事務所の助手になる」とハンスの元へ出向く。ヨンジュはハンスを味方につけるのでお金をくださいと王にお願いしていたのだった。

■見どころ、感想
冒頭でハンスが外知部になった理由が明かされた。ハンスの父カン・オンジクに濡れ衣を着せた黒幕が王(先代)だと思わせる台詞もあったが、オンジクは王と共に民のための法制を見直していた。果たして本当なのか?もし先王が黒幕ならハンスの仇はヨンジュの父となってしまう。

本作ではアクション控えめのウ・ドファンだが、冒頭ちょっぴりアクション披露し、これには敵のパク大房も思わず拍手?実は本作は全編アクションのダークサスペンス・コメデ「ブラッドハウンド」で、ウ・ドファン史上最高の体を作り上げた直後に撮影に入った作品。そのために、この回の入浴シーンでは、ムキムキすぎる筋肉をCGで消したという驚きの秘話がバラエティ番組で語られた。消してもあのモムチャンとは驚くべしウ・ドファン。

後半、ウ・ドファン自身のおすすめシーンでもあるヨンジュの差す傘に入り、「お前は本当に俺が好きなんだな?だがこれ以上は俺に干渉するな」とうぬぼれトーク。ヨンジュは呆れて帰っていくという展開。この時ウ・ドファンは雨具を着用していたが、ちっとも雨除けになっていなかったと、インタビューでこぼしていた。

さあ、ハンスが狙う次のターゲットは?

■放送日
<本放送>8月19日(土)スタート
毎週(土)後8:00~10:30 ※2話連続
再放送日 毎週(金)前11:30~後2:00 ※2話連続

KNTV「朝鮮弁護士」(原題)番組サイト

kandoratop【作品詳細】【「朝鮮弁護士」を2倍楽しむ】