日本初放送「朝鮮弁護士」第3話・第4話あらすじ:ウ・ドファン、今度は離婚訴訟で敵討ち?

2023年08月27日11時00分ドラマ
©2023 MBC

KNTVにて日本初放送中の韓国ドラマ「朝鮮弁護士」(原題、全16話)は、ウ・ドファン主演の法廷ロマンス時代劇。第3話「離婚訟事(上)」と第4話「離婚訟事(下)」のあらすじと見どころを紹介、KNTV番組サイトで予告動画が公開中だ。(ネタバレ)



「朝鮮弁護士」(原題)は、朝鮮時代を舞台に、亡き両親の復讐を誓いながら民を助ける破天荒な弁護人カン・ハンスの恋と成長を描く法廷リベンジ・ロマンス時代劇。
【「朝鮮弁護士」を2倍楽しむ】では、時代背景やキャストの紹介、放送にあわせて各話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。

■キャスト押さえておくべきキャスト8名を画像付きで紹介
カン・ハンス役:ウ・ドファン
イ・ヨンジュ/ソウォン役:キム・ジヨン
ユ・ジソン役:チャ・ハギョン
ユ・ジュセ役:チョン・ホジン
イ・ヒュル役:ソン・ゴニ
ホン氏役:シン・ドンミ
チェ・ユン役:イ・シフ
ドンチ役:イ・ギュソン
 ほか

■第3話「離婚訟事(上)」あらすじ
少女の頃、ヨンジュ公主(王女)は父王の部屋に出向いた際、中から宰相(領議政)ユ・ジェセ(チョン・ホジン)が険しい顔をして出てきたのを目撃する。部屋の中では父王が亡くなっていた。父が死んだときに傍にあった大法典『大典』を、父の書斎から持ち出そうとするが、ユ・ジェセに気づかれてしまう。だがホン氏(シン・ドンミ)との連携で無事、持ち出しに成功する。

先王亡き後、イ・ヒュル(ソン・ゴニ)が王になったが、政は祖母・大王太后による垂簾聴政と、院相となったユ・ジェヒが行った。なんの権限もないわが身を恥じ入るヒュルに、ヨンジュ(キム・ジヨン)は、垂簾聴政が終わっても戦いは続くので王に力をくれる臣下が必要だと教える。そして『大典』を渡し、朝廷の要職が2つ空くが、これは「法」という刀の扱いがうまい外知部カン・ハンスのお陰。ここに王の力になってくれる人材を配するべきとアドバイスする。
※垂簾聴政:摂政のこと。 ※院相:王の権限を行使できること。

ハンス(ウ・ドファン)を味方につけるために助手にしてほしいと頼むヨンジュだが、断られる。そんな中、ハンスの事務所兼自宅の船に穴が開いたのを知り、旅閣の一番いい部屋を提供するので助手にしてほしいとしつこく頼む。ハンスは、自分が外知部になった理由はこの巾着だと母の形見を見せ、「巾着を作ってそこに何を入れるかを考えろ」と採用試験を課す。だが、ヨンジュもホン客主(シン・ドンミ)も裁縫が苦手で、中に何を入れるか以前に巾着づくりにお手上げ状態。

司憲府の持平(従五品)として数年間、地方官らの不正を取り締まってきたユ・ジソン(チャ・ハギョン)は、漢城府の判尹に昇進となる。
※漢城府判尹:漢城府は都と統治、管理する官庁。判尹はそのトップ。これはヨンジュが言った空いた要職の一つだ。

勲旧派の大臣たちの宴が開催される。下僕になりすまして潜入したハンスは、復讐相手らに毒を盛って殺すことも考えたが、父に濡れ衣を着せた理由を知ることが先決と諦める。

宴では勲旧派の力が弱い平壌で目障りな士林派をおとなしくさせるために、人事を動かして力を見せつけようと協議。そしてチャン大房(イ・ジュニョク)の一件で信用を落としたパク・ジェス提調(チョ・ヒボン)にチャンスを与えて、平壌府の庶判(補佐官)として送り込むことに。
※士林派:地方出身の知識集団(詳細)。

ハンスは宴会場が便殿(政務室)のようだと呆れ、チャン大房が死ぬ前に言った、ハンスの父に濡れ衣を着せた“最も上にいる黒幕”が、王ではなく王気取りのユ・ジェセかもしれないと考える。

宴もたけなわ。パク・ジェスは、ジソン(チャ・ハギョン)へ就任祝いとして妻手作りの高価な高麗人参漬けを贈る。ジソンは断るが、しつこく勧められると一口かじり、傍にいた下僕に扮したハンスに「宴会の準備に苦労したみんなで分けるように」と渡す。その後、今度はユ・ジェセが大臣たちの労をねぎらい貴重な壺を贈る。

帰宅後、ジェセは真面目過ぎるジソンに、「院相の息子なのだからお前に首を垂れる者はみんな自分の民だと思え。そして彼らには少し温かく接してやれ」と、処世術を伝授。

その頃、ヨン夫人(ペ・ヘソン)がソウォン閣に来ていた。ヨンジュは夫人が夫パク・ジェス提調からDVを受けたと知る。夫人の家門は裕福でパク・ジェスを婿として迎え入れ提調の地位に着くまでバックアップしてきた。ところが父親の3年喪が明けた日に、夫人は夫の浮気現場を目撃。夫の浮気は知っていたが、糖尿病だった父に毒となる甘い薬菓を与えて死なせたと知り憤怒。役所に訴えるという夫人を、ジェスが暴行したのだった。

実は、パク・ジェスは平壌で再出発するにあたって必要な元手は、妻名義の家屋や財産を売り払って作る算段だった。

ヨンジュは、夫人がソウォン旅閣を援助してくれる篤志家の一人だとハンスに打ち明け、夫を訴える相談に乗ってほしいと頼む。ハンスは証人もなく心象だけでは引き受けられないと断わる。

その頃ハンスはパク・ジェスの浮気相手・妓生ミョンウォル(ノ・ヘンハ)に真珠をプレゼントし、パク・ジェスが妻の財産を狙って離婚を考えていると聞きだす。その後、彼の妻がヨン夫人だと知る。そこにヨンジュが夫人の破れた裾で作ったという巾着を渡す。「中には人々の涙を溜め、涙の代わりに笑顔を取り戻してあげたい。法は涙を流す民の手巾(ハンカチ)のようなものでは?」と、課題に解答する。ハンスは夫人の相談に乗ることに。

ところが夫人が「七去の悪」で典獄署に投獄される。家を出ろと言われたパク・ジェスの反撃だ。ハンスは離婚訴訟を起こすことを提案する。論争になれば夫が妻の財産目当てで汚名を着せたことが明らかになる。だが世間は離婚した女を非難する。夫に復讐するためにはそんな非難は甘受すべきと考えるハンスは、夫の暴力性を証明して離婚に持ち込むために、脚1本を折る覚悟はあるかと試す。夫人への配慮に欠けるハンスに怒るヨンジュは彼を解任し、正攻法で戦ってくれる外知部を探すと宣言する。
※七去の悪:妻を追い出す七つの理由。詳しくは【朝鮮王朝豆知識】「◆離婚」で。

■見どころ、感想
ヨンジュが持ち込んだ相談案件が面白い。「ごうつく両班が、貧しいパク氏の病が牛肉の匂いのお陰で治ったのだから、薬代を支払え」というもの。ハンスはもっともな理屈だとパク氏から薬代を巻き上げる。だがお金の音だけを聞かせてパク氏に金を返してやる。「匂い」の対価が「音」とはハンスらしい見事な解決策だ。

ソウォン旅閣を助ける3名の篤志家がいる。全国各地から貴重な特産物を送ってくれる匿名のご老人。もうひとりはホン客主の親しい王族で、最後の一人が両班のヨン夫人。王族はヨンジュあるいは王ヒュルだろうが、匿名の篤志家が老人でないのはもうお分かりだろう。おそらく…。

当時、平民は妻からの離婚が許されていたが、両班にはそれが許されなかった。唯一認められるのは国が認めた離婚のみ。

ヨンジュからヨン夫人が夫を訴えたいと聞いたハンスが「三神(または産神)ハルモニに頼んで、男にうまれかわらせたもらう必要がある」と突き放す。「三神」とは、韓国人には馴染みのある韓国神話の女神で、妊娠・出産を司る神様。詳しくは「トッケビ」“サンシンハルモニ(三神ハルメ)”とは?で解説している。

朝鮮弁護士©2023 MBC■第4話「離婚訟事(下)」
ヨンジュは、ユン(イ・シフ)にはパク・ジェスの徹底調査、ホン客主はヨン夫人救出の嘆願書、ソウォン閣の料理人ペク氏(キム・ドヨン)には夫人の健康管理を頼む。その間、ヨンジュは離婚訴訟を引き受けてくれる外知部を探すがなかなか見つからず、やっとキム外知部がひきうけてくれる。だが彼はパク・ジェス側のスパイだった。

一方、ハンスは月楼閣でミョンウォルを指名し、贈り物だと包みを渡す。ヨンジュも男装して妓楼に出向きミョンウォルにある提案を持ち掛ける。

パク・ジェスはチョ客主(ホン・ワンピョ)を通じてハンスを呼び出す。ハンスは跪いて「離婚訴訟は諦めた」と平謝り。ジェスから裁判で有利になるような策を授けろといわれる。真昼間から要職に就く官吏たちの酒盛りに呆れながらも、「官吏たちが口々に明かす妻の悪口を、そのままヨン夫人の悪口として裁判で証言すればいい」とアドバイスする。

パク・ジェスの座敷から出てきたハンスを見たヨンジュは、寝返ったと思い込み「先生に期待した私が愚かでした」と失望感を露わにする。

座敷に戻ったハンスはパク・ジェスにミョンウォルが妻側の外知部に会って、賄賂まで受け取っていたと吹き込む。怒ったジェスはミョンウォルのところへ行き、首元の真珠を引きちぎり、暴力をふるう。ミョンウォルは頭から血を流す。駆け付けたハンスがミョンウォルを病院に連れて行こうとするが、「自殺したことにしろ」と手口まで事細かく指示するジェス。その言葉に母もそうして自殺に見せかけて殺されてのではないかと疑う。

ヨンジュが集めた夫人側の訴訟資料一式はキム外知部によって持ち去られ、焼却される。

ハンスは船に縛られていた。ハンスを疑うチョルス客主が短刀で傷を負わせて「訴訟が終わるまでおとなしくしておれ」と船に括りつけたのだった。その頃、ヨンジュから事情を聴いた獄中のヨン夫人は、ハンスが正しかったと悔やみ、自分の足を痛めつける。

船がなくなっていたことでハンスが漢陽を離れたと思いこんだヨンジュは、ハンスの船に届けとばかりに「戻って来て」と書いた風灯をたくさん飛ばす。流された船上のハンスは何とか縄を解いて松明(たいまつ)を振りながら大声で助けを求める。落としたヨンジュの巾着を拾うハンスは空に浮かぶたくさんの風灯に気づく。

ジソンは些細な離婚訴訟に父ジェヒが関与している理由を聞く。自分の手の者だから力を貸したまで。判決は判尹であるお前が下せばいいという父に、パク提調夫妻の訟事は最初から不公平だったと食い下がる。するとジェセは「夫人の後援者が、ジソンが助けてきた旅閣の主で、そこにヨンジュ公主(王女)がいる。公主が訟事に関わっていると知られたくないならおとなしくしろ」と言い聞かす。

裁判の日。ハンスはまだ船上にいた。瓢箪を浮き球代わりを抱えて水中に飛び込むが、穴が開いていて沈んでしまう。

一方、裁判の直前、パク提調は最も重罪の姦通罪をでっちあげる用意があると、夫人に告げ、今からでも訴訟を取り消すよう促す。だが夫人は引き下がらない。夫人側の外知部不在のまま裁判が始まろうとしたとき、ヨンジュに抱えられてハンスが登場する。

パク提調側はヨン夫人が七去の悪を犯したと陳述。するとハンスは「国法を犯したのは夫パク・ジェスの方だ」と抗弁。パク側は要職に就く官吏たちを証人としてずらりと並べていたが、裁判官を務めるジソンは「身分で審議の判断はしない」と宣言。

ハンスは「両班の離婚は認められないが、例外として夫婦間に義がない場合、国が強制的に既婚させられる」とし、「ジェスは妻の両親から多大な助けを貰ったのに、恩をあだで返した」と陳述。そこにミョンウォルが現れる。死んだはずのミョンウォルが出てきたことに取り乱すパク・ジェス。ミョンウォルは「パク・ジェスが糖尿病の義父に甘い薬菓を食べさせて死なせた。さらには夫人が入牢させられている間に、家や土地の文書を持ち出し仲介人に会っていた」と証言。もはやジェスの味方は1人もいない。

ジソンは、パク・ジェスの行動の全てが妻の財産を奪うための悪だくみだとしたうえで、「ジェスが義父を殺害したのは明白。被告を拘禁したのち、殺人の裁判を別に行い、犯した罪を償わせる」と判決を言い渡す。

連行されるジェスに「地獄でチャン大房に会ったらよろしくお伝えください。」と声をかけるハンス。そんな彼の正体を疑うジェスに、面会したときに教えてやるとハンス。

真珠も、包みの中の薬菓もすべてハンスのもくろみで、筋書き通りに進んでいた。ミョンウォルは、ハンスから「パク提調は、妻になったら夫人と同じ目に遭うぞ」とアドバイスを受け、ジェスを試したのだ。流れた血も髪に仕込んだ豚の血だった。だが彼女に証言をさせたのは、「裁判で真実を証言することと引き換えに、化粧品の運営権を渡す」という、ミョンウォルに新しい人生の生き方を提案したヨンジュだった。

ミョンウォルは釈放された夫人に謝罪し、夫人は今日の証言に免じて赦す。そしてヨンジュに謝意を伝える。ヨンジュは、全てハンスのお陰と伝え、「夫人の離婚は国が認めたこと。堂々と幸せに生きてください」と元気づける。

その頃、ハンスは獄中で首つり自殺をしているジェスを見ていた。

■見どころ、感想
今回の離婚裁判の案件では、庶民には認められている離婚が両班には難しく、特に両班の夫人たちは何をされても離婚請求できないという不条理が描かれた。その一方で妓生ミョンウォルが、ヨンジュのアドバイスで自らの力で仕事を始めると言う展開は清々しかった。それが「化粧品」とはKコスメが人気の今どきの韓国らしいチョイスだ。

ヨンジュの頼みを無下に断ったかと思えば、ヨンジュの危険に大声を出して心配するハンス。さらにはヨンジュの知らない所で見事な連携プレイで「離婚裁判」を勝利に導いたハンス。そんな彼のツンデレに翻弄されながらもどんどん惹かれていくヨンジュを、ボナがキュートに演じている。

水没したハンスが無事生還したのは、ドンチがハンスを探しているのを見て彼が自らの意志で離れたのではないと気づいたヨンジュのお陰。前夜、風灯の流れた先の松明が気になっていた彼女は、危険を顧みず桟橋から飛び込み水没しているハンスを助けたのだった。ラスト、ハンス救出の小舟ではハンスとヨンジュだけでなく、そしてドンチ(イ・ギュソン)とホン客主にもロマンスの予感が…。

■放送日
<本放送>8月19日(土)スタート
毎週(土)後8:00~10:30 ※2話連続
再放送日 毎週(金)前11:30~後2:00 ※2話連続

KNTV「朝鮮弁護士」(原題)番組サイト

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