BS時代劇「雲霧仁左衛門6」第4話:今津屋の先代は雲霧一党のカラクリの徳兵衛だった!
9月15日(金)放送のNHKBS時代劇「雲霧仁左衛門6」では、気になっていた仁左衛門(中井貴一)とおつる(原田美枝子)関係が明らかになった!第4話「月とすっぽん」のネタバレあらすじと見どころを紹介、22日放送の第5話「茶器の値打ち」のあらすじと予告動画は番組サイトで公開中だ。
時代劇「雲霧仁左衛門」は、池波正太郎『雲霧仁左衛門』を原案に、雲霧仁左衛門率いる盗賊一党と、阿部式部率いる火付け盗賊改方の攻防を描く時代劇。第6シリーズでは、舞台を京都に移す。雲霧が狙うのは、公儀が将軍上洛のために投入する莫大な「御用金」。歴史と伝統を持ち、国宝や重要文化財を持つ京都の寺などの実際の名前を使用し、盗賊たちが京の町を縦横無尽に駆け回る。
シーズン6でも、毎回のように鮮やかな盗みの手口が描かれるが、今回の蔵はカラクリが仕掛けられており、これまでのように錠前を盗んだり、細工をしたり程度では成功しそうもない。そこで、すばしりの熊五郎が偽名を使って店に潜入し、隠し金庫に忍び込むことで成功。天井にぶら下がり滴る汗を足で受け止めたり、埃をバタ足で浮かび上がらせたりと、演じる手塚とおるが軽業師のように大活躍した。
それにしても蔵の中の見事なカラクリ。それもそのはず。今津屋の先代・徳兵衛(谷田歩)は雲霧一党のカラクリの徳兵衛だった。25年前、おつると出会った徳兵衛は足を洗いたいと死を覚悟で願い出た。仁左衛門は、「商いに行き詰まったらこれを売ればいい」と高価な茶碗を餞別に渡し、「京一番の大店になれ。但し、まっとうな商いでな。さもなくばこの雲霧が黙ってはおらん」とはなむけの言葉と共に送り出してやった。そして仁左衛門の盃に酒をなみなみと注いでやったのだった。
仁左衛門は、脅されたとはいえ悪事に手を貸してしまった今津屋にお灸を据えたのかもしれない。
■第四回「月とすっぽん」あらすじ
雲霧仁左衛門(中井貴一)はいかさまの闘茶会でひと儲けを企む公家の竜胆(矢柴俊博)と中末吉(野添義弘)から掛け金の全てを奪い去った。一党を取り逃がした安部式部(國村隼)は、京の都で捕縛しようと気持ちを新たにする。
安部式部(國村隼)は、与力の山田藤兵衛(村田雄浩)、京都東町奉行の高坂左衛門尉(寺島進)、与力の中野半蔵(近藤公園)4人で対策を講じる。ところが闘茶会に関わった公家たちや、今津屋次右衛門(池田成志)の身柄を渡さない京都所司代の蒼井(八嶋智人)。何かしらの不審を抱き始めた式部たち4人。御用金の使途を調べると、明細の中に今津屋の材木の中に100両もする肩衝(かたつき)の茶器が紛れていた。式部は肩衝の茶器を蒼井が持っていたことを思い出し、4人は青井と今津屋の間に密約があるかもしれないという考えを共有する。
※新田肩衝(にったかたつき)は、楢柴肩衝・初花と並んで天下三肩衝と呼ばれた茶入の一つ。
その頃、今津屋のおつる(原田美枝子)は、次右衛門が闘茶会関わったことを伏せてくれた蒼井に高価な茶碗を贈る。
式部と高坂はさっそく蒼井に会って肩衝の茶器に関して聞き取りをする。蒼井は出入りの茶道具屋から購入したものを間違って書いてしまったと、笑い飛ばす。店に確かめに行けというが、もし違っていた時にはどうなるか覚悟しろと脅す。
そんな中、仁左衛門は次の狙いを次右衛門の店、材木屋に定めていた。熊五郎(手塚とおる)を店に潜入せることするが、今津屋には代々、身内の者以外を店に入れてはならないという「鉄の掟」があった。そこで仁左衛門は「策はこれだけだ」と熊五郎に盃を持たせて酒をなみなみと注いでやる。
一方、今津屋ではおつるが次右衛門を大叱責。先代と比べて「月とすっぽん」呼ばわりまでされ、佐一(小日向星一)や使用人の前で罵倒され、「兄のことなら自分の方がよく知っている」と反論して、飛び出していく。
屋台でやけ酒する次右衛門に熊五郎が近づく。親し気に話しかけて酒をなみなみに注ぎ、「手が震えてこぼしてしまうのは、ここ一番に弱いとか、口を寄せて迎えに行くとケチだとか」と教える。それは次右衛門の兄・徳兵衛の言葉。熊五郎は徳兵衛の弟子の“源三郎”の名を騙り、次右衛門は徳兵衛が自分の兄だと明かす。悩みを優しく言いてやる熊五郎にすっかり気を許した次右衛門は、材木屋の手伝いを頼む。
これを知ったおつるは、徳兵衛の言い遺した言葉を思い出し、できすぎた偶然で出会った“源三郎”が蔵を狙う雲霧の者かもしれないと疑うものの、次右衛門の好きにさせておく。佐一からおつるが“源三郎”を疑っていると聞き出した胡蝶(中田クルミ)は仁左衛門に報告。その後、“源三郎”について調べたおつるは、ますます疑いを濃くして奉行所に報告する。高坂は材木店の警戒を務めることにし、安部はこれを機に蒼井と今津屋の関係をあぶりだせないかと考える。
佐一から、“源三郎”が雲霧一党かもしれないと忠告されても耳を貸さない次右衛門。それどころか「御用達の御用木」をうたい文句に商いを1件まとめてきた源五郎に自慢の蔵の中を見せる。蔵の中には隠し扉があり、隠された昇降機で金を天井部屋に隠すカラクリとなっていた。
そこに、おつるに案内された奉行所の与力の半蔵が蔵の確認にやって来る。次右衛門は大慌てで対応し、残された熊五郎はとっさに天井の隠し部屋に逃げ込む。
日が暮れ、熊五郎は外を歩く与之助に合図を送って蔵に閉じ込められていることを伝える。材木店の周りは奉行所の者が見張っている。すると、仁左衛門は今晩中に、熊五郎の救出と隠し部屋の金を盗み出すことを計画する。
一方、半蔵は式部たちに“源五郎”を名乗る者がどこにもいなかった。蔵の中にも異常がなかったが、天井から僅かに埃が落ちてきたと報告する。
そのころ雲霧一党は、うどん屋の屋台を金庫のある裏通りに横付けし、屋台を利用して滑り台式に千両箱と熊五郎の救出していた。
“源五郎”に騙されたことにやっと気づいた次右衛門が蔵に駆け付けたとき、すでに隠し部屋の中は空っぽ。「雲」の貼り紙だけが残っていた。式部たちはまたしても雲霧一党にしてやられた。
ショックのあまり気を失った次右衛門。意識の戻った次右衛門はおつるに死んで御詫びすると泣き言。そんな次右衛門の頬をビンタしたおつるは、徳兵衛の遺言を話す。余命わずかの徳兵衛は次右衛門を跡継ぎと決め、「あいつは不器用だけど根は真面目。その真面目さがいつか実を結んで花開く時まで辛抱強く待っていてくれ」と、おつるに頼んでいたのだった。これを聞いた次右衛門は心から改心し、金は盗まれたが家族の絆を取り戻した。
■第五回「茶器の値打ち」あらすじ
材木屋今津屋の蔵を襲った仁左衛門(中井貴一)の次なる狙いは、今津屋佐一(小日向星一)の呉服屋であると、安部式部(國村隼)は睨んでいた。しかし、これまで鉄の掟によって、店を守って来たおつる(原田美枝子)は、式部や高坂(寺島進)の忠告に耳を貸さない。そんな今津屋に、十阿弥哲斎(小松和重)という武家茶人が現れた。裏で繋がる所司代の蒼井(八嶋智人)からの入れ知恵であった。
■キャスト
大盗賊・雲霧仁左衛門役:中井貴一
雲霧一党
州走りの熊五郎役:手塚とおる
前裁の勘助役;片桐仁
三坪の伝次郎役:近藤芳正
胡蝶:中田クルミ
火付盗賊改・安部式部役:國村隼
与力・山田藤兵衛役:村田雄浩
今津屋女将・おつる役:原田美枝子
息子・今津屋 佐一役:小日向星一
京都東町奉行・高坂左衛門尉役:寺島進
謎の遊び人・与之助役:DAIGO
新キャストも加わり、さらにパワーアップして帰ってきた時代劇版「オーシャンズ」シリーズ6は、BSプレミアム・BS4Kにて8月25日(金)放送スタート 毎週金曜19:30~20:13(全8回)、毎週日曜18:45~19:28に再放送される。
◇NHK「雲霧仁左衛門6」番組サイト
【「雲霧仁左衛門6」各話のあらすじ】