韓国ドラマ「ムービング」第18-20話(最終回)あらすじ:悲しき北の能力者との最終決戦と空を駆ける男の帰還

2023年09月23日01時47分ドラマ
ディズニープラス 「スター」にて独占配信中
(c) 2023 Disney and its related entities

リュ・スンリョン、ハン・ヒョジュ、チョ・インソン共演の「ムービング」(全20話)がDisney+ (ディズニープラス) スターで大好評独占配信中だ。第18−20話(最終回)では北朝鮮から送られた能力者集団との決戦や続編をほのめかす衝撃的な展開が繰り広げられた。気になるあらすじと見どころを見てみよう。(ネタバレあり)

【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】



「ムービング」は、韓国の有名作家である Kang Full の人気ウェブトゥーン漫画『ムービング』を実写化ドラマした作品。超能力を隠したまま現在を生きている子供たちと、過去の傷を隠したまま生きてきた親たちが、時代と世代を超えて襲いかかる巨大な危険に立ち向かう超能力アクションヒーロー物語。
【「ムービング」を2倍楽しむ】では、各話のあらすじや見どころ、キャスト紹介などまとめている。

■キャスト
チャン・ジュウォン役:リュ・スンリョン
イ・ミホン役:ハン・ヒョジュ
キム・ドゥシク役:チョ・インソン
キム・ボンソク役:イ・ジョンハ/子役ハン・チャンミン
チャン・ヒス役:コ・ユンジョン
イ・ガンフン役:キム・ドフン
 ほか

■第18話「南と北」あらすじ
MOVING(c) 2023 Disney and its related entities校舎に戻ったミヒョン(ハン・ヒョジュ)の援護で危機を救われた担任イルファン(キム・ヒウォン)と不良少年ギス(シン・ジェフィ)。ドクユン(パク・ヒスン)と対峙し夫ドゥシク(チョ・インソン)の消息を尋ねるも答えを得られないまま傷を負って敗退するミヒョン。

1994年、金日成国家主席を暗殺するために北朝鮮に忍び込んだドゥシクは兵士たちを次々と倒し、寝室を守っていたドクユンをも倒し、懇願する彼の制止を振り切って寝室の扉を開けるが、首席が人工呼吸器をつけ既に余命幾ばくもない状況であるのを確かめるとそのまま立ち去った。

ドゥシクの撃った銃弾は急所を外し、ドクユンをはじめ兵士たちは一命をとりとめたが、兵士たちは侵入を許した責任を取って銃殺されてしまった。そして、北朝鮮でも特殊能力を持つ兵士の育成が始まり、ドクユンは上層部の命令に疑問を抱きながらも、既に採用されていた怪力男チャニル(チョ・ボクレ)らと候補者たちを過酷な雪山へ連れて行く。そこに待っていたのは落ちたら生存する見込みのない断崖絶壁。泣き縋る候補者たちも一斉射撃が始まると次々と断崖から身を投げた。そこで生き残ったのは飛行能力を持つジュナ(ヤン・ドングン)と頑強な体と治癒力をを持つヨンドゥク(パク・グァンジェ)だけだった。一方、2003年にミン次長(ムン・ソングン)らに捕らえられたドゥシクは最後の任務を与えられ、再び北朝鮮に忍び込むが既に組織されていた能力者集団に反撃され捕らわれてしまう。

ボンソク(イ・ジョンハ)も父を知っているジュナから消息を聞き出そうとするが格闘になり、ヒス(コ・ユンジョン)と連携して大打撃を与えた。

学園では負傷したミヒョンは目を覚ましたジュウォン(リュ・スンリョン)に電話をかけ、子どもたちを守るために共に戦ってほしいと頼み込む。

■第19話「決戦」あらすじ
MOVING(c) 2023 Disney and its related entitiesガンフン(キム・ドフン)の力も敵わず怪力男チャニルに襲われていた。担任イルファンが助けに入るが追い詰められてしまう。窮地を救ったのはガンフンの父ジェマン(キム・ソンギュン)だった。息子を傷つけられ興奮した彼の前では怪力のチャニルも人形同然で校庭に投げ落とされ瀕死の状態に。

隠れていたギスらもドクユンに見つかるが、彼は罪のない子どもたちを見逃した。ジェマンとジュウォンは着実に敵の数を減らしたが、そこに残っていた新たな刺客が現れた。男はジェソク(キム・ジュンヒ)。幼い頃に脱北に失敗し両親を処刑され強制収容所で何十年も暮らすうちに目が退化してしまった。代わりに同部屋で死んでいった囚人に群がる虫に強い嫌悪感を抱き、潰している内に手を叩くだけで強力な衝撃波を出せる能力に目覚めていた。強力な力にジュウォンらが苦戦したのはもちろん校舎も徐々に倒壊していく…。

ドクユンから召集を受けたジュナはボンソクを撃とうとするがヒスがそれをかばって銃弾に倒れる。痛みに耐えながらも無敵の怪物の血を引くヒスは、学園に急ぐようボンソクを鼓舞する。学園に向け飛んでいく人影や血まみれで走っていくヒスを見たゲド(チャ・テヒョン)は不穏な空気を感じ学園へとバスを走らせた。

ジェマンに腕を折られ戦力を失ったジェソクは、囚人だった自分に優しくしてくれたヨンドゥクに微笑むと自ら窓から転落、地面に手のひらを叩きつけると、激しい地響きと共に校舎は崩壊してしまった。瓦礫からジェマンを救ったジュウォンだが、飛来したジュナに左目を撃たれて倒れてしまう…。

■第20話(最終回)「卒業式」あらすじ
MOVING(c) 2023 Disney and its related entities上空からミヒョンを狙うジュナ。絶体絶命の危機を救ったのは息子ボンソクだった。命より大事に育ててきた息子が危険な敵と戦っているのを傍観できずに屋上へ急ぐミヒョン。ゲドがバスで学園に突入し、ボンソクはジュナをバスと衝突させることで大打撃を与えるが、銃を向けられ身動きが取れなくなってしまう。一方、頭部を撃ち抜かれたジュウォンも復活。撃たれた左目を自らちぎり取り援護に向かう。

ささやき声も聞き取れる聴力を持つボンソク親子、ミヒョンが敵を引き付け、ボンソクを逃そうとするが、ボンソクは一歩も引こうとせず、更に横転したバスから電力を得たゲドが強力な電撃を使ったことでジュナは右腕を失い、ドクユンに諭され北朝鮮へと飛んでいった…。残ったドクユンもボンソク射殺をためらっている隙に反撃を食らい、多数の同志の命を奪った忌々しい作戦に終止符を打つように屋上から転落し死を迎えた。警察も学園での爆発事件を見てやってくるが守衛は国家情報院の権力を使って、警察を追い返した。

衝撃的な事件から約一月、ヒスらは卒業式を迎えるがボンソクの姿はなかった。ジュウォンはイルファンからファイルを託される。ガンフンは父ジェマンの前科取り消しを条件にミン次長の部下となるが、オフィスで会ったのはいじめに遭ってヒスを追って転校してきたヘウォン(シム・ダルギ)。彼女は学園に潜り込んだ監視役でミン次長よりも上のポストだった。

その後ジュウォンは子供たちを危険な目に遭わせたレヒョク(ユ・スンモク)を殺害。北朝鮮に戻ったジュナは報告を求められ、作戦のために多くの同志を死に追いやった上官を殺害。更に幽閉されていたドゥシクに子供を守るよう助言すると銃を提供した。

ドゥシクはミン次長を殺害、ミヒョンは新しい街でとんかつ屋を営み、優しい心を持っていたヨンドゥクはかつては敵だったジュウォンのチキン屋で働き始めた。体育大に進学したヒスは、高層ビルで発生した火災から人命を救ったイエローマンの正体に気づいて微笑む。

桜舞う春の日、上空からボンソクとミヒョンのもとに降り立った男。ミヒョンは言葉を失うが、ボンソクはそれが誰だかわかり笑みを浮かべる。16年ぶりに家族が揃った瞬間だった…。

ミン次長の死後、ブラックの要員でドゥシクを目の敵にしていたサング(パク・ビョンウン)が新たな計画を始動させる。アメリカでは送り込んだCIAの殺し屋フランク(リュ・スンボム)が失踪扱いになり、新たにイライアスが任務に招集された。その頃、フランクは幼い頃に母が働いていたキャバレーの前に佇んでいた…。

■見どころ
20話にも及ぶ長編ヒーロードラマが幕を閉じた。ヒーロードラマとは呼んでみたものの、米映画『アベンジャーズ』のようにそれぞれがカラフルで華やかな衣装を身にまとっているわけでもなければ、世界を救って市民から称賛されるような英雄でもなく、偶然超人的な能力を持ってしまった者たちと、それを受け継いだ子どもたちが国内の秘密組織からは力を狙われ隠れて生き、利用され、外部からも敵が攻めてくるという、ある意味では翻弄され続ける災難な存在として描かれている。

華やかな経歴や活躍の代わりに描かれたのは、能力を持っていたせいで歩んできた決して平坦ではない人生と葛藤の物語だ。回ごとに特定の人物にフォーカスした物語が描かれ、オムニバスのように進んでいく中で、能力者たちが隠れ、利用され、傷つきながらも守るべきものを見つけていく様子が描かれ、最終的にひとつにまとまっていき、どちらかというとヒューマンドラマ的な要素が色濃い作品だ。終盤では北朝鮮で育成された能力者たちとの決戦が描かれるが、敵である彼らもまた、同じように迫害され、利用されそれぞれが抱えるドラマが丁寧に描かれた。

作中では室内や夜、雨天や雪など、明るさを落とした場面が大半を占め、最終話で事件が落着し自由を手に入れた後の卒業式や桜が咲き乱れる春の景色との対比が見事だ。登場人物のその後を描いたエピローグとなる部分、クライマックスの親子の感動の再会シーンはもう少しじっくり時間を割いてもよかった気がするが、その点については、エンディングクレジットの後に解消される。能力者を狙う新たな計画の始動、殺し屋フランクの再登場、新たな殺し屋の登場を示唆する映像を観る限り、続編があると期待してよさそうだ。

本作で登場した人物のその後が描かれるのか、それともまだ登場していない他の能力者を主人公として少し後の物語が描かれるのかはまだ分からないがいずれにしても本作の人物も関わってくることになりそうだ。

さまざまな人物を描いたオムニバス形式のストーリー展開が絡み合った「ムービング」はDisney+ (ディズニープラス) スターにて全20話が独占配信中だ。

kandoratop【作品詳細】【「ムービング」を2倍楽しむ】