BS時代劇「雲霧仁左衛門6」第7話・最終回前話:仁左衛門・中井貴一、京の都の一番の悪人から有り金を奪う

2023年10月07日07時00分ドラマ
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10月6日(金)放送のNHKBS時代劇「雲霧仁左衛門6」第7話「一番の悪人」ではついに蒼井(八嶋智人)の悪事が明らかになった!この回のネタバレあらすじと見どころを紹介。NHKオンデマンドで見逃し配信している。第8話「隠し蔵」のあらすじと予告動画は番組サイトで公開中だ。



時代劇「雲霧仁左衛門」は、池波正太郎『雲霧仁左衛門』が原案。仁左衛門率いる盗賊一党と、阿部式部率いる火付け盗賊改方の攻防を描く時代劇。第6シリーズの舞台を京都。公儀が将軍上洛のために投入する莫大な「御用金」を盗賊たちが狙う。

最終回前話でついに蒼井の悪事が明るみに。この回は御用金を改めに来る吟味役を騙すために、蒼井(八嶋)が雲霧の名を騙った盗みの予告状を使って貯め込んだ金を奪われたことにするが、仁左衛門(中井)は偽の予告状を本物にした。この回は盗みではなく、その後の蒼井の悪事を高坂(寺嶋進)と式部(國村隼)が諫める場面が見どころ。

都一の悪党にこの奸計を教えたのはおつる。おつるは蒼井から預かった50万両をどうするのか?そして仁左衛門はかつての仲間・徳兵衛(谷田歩)との約束をどう果たすのか?雲霧一党が最後に狙うのは…?

■第七回「一番の悪党」ネタバレ
雲霧仁左衛門雲霧仁左衛門30万両の普請を10万両で蒼井(八嶋智人)から押し付けられ預かった御用金の一部10万両を、仁左衛門(中井貴一)に盗まれた今津屋佐一(小日向星一)。おつる(原田美枝子)にこっぴどく叱責され突如姿を眩ませた佐一は胡蝶(中田クルミ)に匿ってもらう。

佐一の蔵から盗まれたのは10万両でなく30万両だと言いはる蒼井は、佐一に口裏を合わせさせるために、人の手に渡らせないよう所司代の役人を使って京の都中を捜索させる。

安部式部たちも蒼井より先に佐一を探そうとするが、見つからない。1人蒼井の屋敷を訪ねた高坂は蔵を改めさせてほしいと願うが、蒼井は怒って高坂を追い返す。

京の都には「カネは盗まれたのではなく佐一が持ち逃げした」と言う噂が広まり、今津屋の商いも悪影響を及ぼしていた。この噂は蒼井が佐一をあぶりだすために広めたもの。さらに蒼井はおつるを呼び出し、盗まれた10万両の肩代わりとして30万両の普請を押し付ける。一度は毅然と断るおつるだったが、佐一の命の危機をちらつかされ引き受けるしかなかった。

蒼井の孫・小太郎は亡き父の思い出深い上賀茂の大樹を見に行く。仁左衛門が小太郎に話かける。小太郎はこの大樹が父親だといい「みんなを守れる男になれ」と言われたと話す。そしてここは自分たちだけしか知らない大切なところだといって、古いお堂に手を合わして立ち去る。

その頃、おつるは思い出の古着屋で茶碗を取り出し夫・徳兵衛(谷田歩)を偲んでいた。その茶碗は仁左衛門が餞別に渡した物だった。

その頃江戸の大月圖書頭(ずしょのかみ)から報せが届く。そこには将軍の上洛が中止になったというもの。京に送った莫大な御用金を気にかけた将軍が、吟味役を派遣したという。式部は「到着すれは蒼井様に、全ての御用金について厳密な調査が入る」と説明し、高坂は「これで蔵を開けぬ訳にはいかなくなった」と言う。その言葉に蒼井は動揺する。

お達しは都中に広まり、驚くおつるに与一(DAIGO)がさりげなく「所司代様の金遣いが公方様(将軍)の目に留まったらしい」と教える。おつるにとってもこれまでの苦労が水の泡。

熊五郎(手塚とおる)は、吟味役に成りすまして蒼井の蔵のお金を奪おうと提案するが、仁左衛門はそれは自分たちの役目ではないと言う。その頃おつるは一計を案じていた。

蒼井の元に参上したおつるは、蒼井の蔵のお金を自分のものにする知恵を10万両で買えと持ち掛ける。背に腹は代えられないと条件をのむ蒼井。おつるは1枚の紙を差し出す。それは雲霧仁左衛門を装った盗みの予告状だった。蒼井はこれを高坂に渡し蔵の警護に当たるよう命令を下す。だが式部はどこか違和感を覚えた。

高坂や式部が見張りをする蒼井の蔵に金がないのを仁左衛門は気づいていた。蒼井は空の蔵を見張らせ雲霧に盗まれたと式部や高坂たちに責任を押し付けるつもりだった。

式部は半蔵(近藤公園)に蒼井を尾行させる。お堂の鍵を開けて中に入った蒼井は雲霧一党が金を運び出しているのを目撃し驚愕する。全て持ち出した後、仁左衛門が「投げ文通りに金をいただきにまいりました」と言い渡すと、「あれは偽の文」と口を滑らせてしまう蒼井。仁左衛門は小太郎の言葉からここが隠し蔵だと察しのだった。そこに式部が京都東町奉行所の役人を引き連れ駆けつける。

「今日は逃がさない」という式部に「ここに汚れた金を隠した真の悪党を知っての上でか?」と隠れる蒼井に目をやる仁左衛門。斬りかかる高坂の剣を払い、懐から紙の束を取り出してまき散らし姿を消す。式部が手にした紙には「雲」の一文字が…。

お堂の中で隠れる蒼井に近づく高坂。「かつての蒼井様は役目に一生懸命で配下の者はみんな憧れていた。亡き嫡男の友之進殿も父である蒼井様を誇りに思っていた」という。友之進の名前を出されると、息子は何よりも自慢だったと認め、病であっけなく死んでしまったことに絶望し、父を亡くした孫の小太郎は出世争いには勝ち残れないだろうと考えた。「金さえあれば地位も名誉も思いのままになる」と莫大な金を集め始めたと語った。高坂は首を振って「友之進殿が自慢に思っていたのはこんな父の姿ではなかった」と言い捨てる。今度は式部が「子であろうが孫であろうが、ただ成長を見守るだけでよかったのです」諭した。すると蒼井は「そんなきれいごとは聞き飽きた。所詮この世は騙し合い。世のため人のためと言うておる者ほど馬鹿を見る!」と高笑いしながらお堂を出て行った。

おつるは蒼井の話を他人事のように聞いた。



■第八回(最終回)「隠し蔵」あらすじ
雲霧©NHKまさかの将軍上洛中止と、仁左衛門たちの盗みによって、その悪事が明らかになった蒼井(八嶋智人)。だが、御用金50万両だけは、行方知れずのままであった。まんまとその金を手にしたのが、今津屋おつる(原田美枝子)であることを、安部式部(國村隼)も、仁左衛門も見抜いている。仁左衛門の記憶に、昔の仲間・徳兵衛(谷田歩)と交わした、とある約束が蘇る。仁左衛門、京での最後の盗み、その真の目的とは…。

■キャスト
大盗賊・雲霧仁左衛門役:中井貴一
雲霧一党
 州走りの熊五郎役:手塚とおる
 前裁の勘助役;片桐仁
 三坪の伝次郎役:近藤芳正
 胡蝶:中田クルミ
火付盗賊改・安部式部役:國村隼
 与力・山田藤兵衛役:村田雄浩
今津屋女将・おつる役:原田美枝子
 息子・今津屋 佐一役:小日向星一
京都東町奉行・高坂左衛門尉役:寺島進
謎の遊び人・与之助役:DAIGO

新キャストも加わり、さらにパワーアップして帰ってきた時代劇版「オーシャンズ」シリーズ6は、BSプレミアム・BS4Kにて8月25日(金)放送スタート 毎週金曜19:30~20:13(全8回)、毎週日曜18:45~19:28に再放送される。

NHK「雲霧仁左衛門6」番組サイト

【「雲霧仁左衛門6」各話のあらすじ】