2PMジュノ×イ・セヨン「赤い袖先」最終回のその後、歴史はどうなる?後に続くドラマは?

09月23日11時20分ドラマ
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アジアで空前の<袖先シンドローム>を巻き起こした「赤い袖先」最終回でサン(イ・ジュノ)が見た夢の後、ドギム(イ・セヨン)との再会は何だったのか?疑問を残したエンディングとドラマのその後がどんな世の中になったのか、その後に続くドラマなどを紹介する。<以下、一部ネタバレあり>

「赤い袖先」は、朝鮮第22代王・正祖(イ・サン)と彼が愛した宮女との恋と成長の物語が全く新しいアプローチで描いたロマンス史劇。



「赤い袖先」最終回を振り返る


王となったサンを愛しながらも自由の身を捨てなくてはならないことに迷い続けた宮女ドギムだったが、サンのそばに居る事を選んだ。側室となったドギムは考えていたより大きな代償を払うこととなった。最愛の息子を病で亡くしても第2子を妊娠中のドギムは息子の最期を看取ることができなかった。親友が私通の罪で投獄されても減刑を願うこともできない。

そんなドギムが病に倒れ、最期に会いたいと願ったのはサンではなく、親友たちだった。さらに「もしも来世で私を見かけてもどうか見なかったふりをして通り過ぎて欲しい、恨んでいるわけではないが、来世では自分が望んだ通りに生きてみたい」と言い遺した。最愛の夫に最後まで「愛している」という言葉を伝えなかったドギム。それが自由の身を奪ったサンを苦しめられる最大の方法だったから…。

ドギム亡き後、サンはドギムの親友でただ一人生き残って提調尚宮となったギョンヒに「お互い一人だ」と慰めの言葉をかけるが、「あの世でドギムたちが待っていてくれるから一人ではない」の彼女の言葉でまたしても友情に負けた。

近年の現代ドラマではシスターフッド(女同士の絆)が多く描かれるが、時代劇に登場する宮女でここまで女の友情や絆をリアルに描いた作品は観たことがない。これもまた新解釈「イ・サン」と言える本作の魅力だろう(参考:「赤い袖先」と「イ・サン」を比べてみた②)。

ラストは病に倒れたサンが目を閉じてドギムとの幸せな夢を見る。そして夢から覚めたサンがドギムと再会する。このシーンについては「夢の続き」か「この世とあの世の境目での再会」かと意見が分かれるところだが、ジュノ自身はインタビューで後者だと思うと語っていた。

そんなサンだが、実在した正祖には何人の妻がいたのか?

実在したサンの妻たちと子供たち


第22代国王・正祖は1人の王妃と4人の側室を持った。孝懿王后・金氏(「赤い袖先」では登場なし)、宜嬪・成氏(ドギム)、綏嬪・朴氏(ドギム亡き後に迎えたパク氏)、元嬪・洪氏(ドンノの妹ホン氏)、和嬪・尹氏(ドギムに嫉妬したユン氏)。

えーー、5人もいたのと驚く視聴者もいるかもしれないが、子を残すのも王の務め。10人以上の妻がいた王も少なくない中、5人と言うのは驚くほどの数ではない。また5人の中でサン自身が選んだのはドギムただ一人だった。

孝懿王后と元嬪・洪氏からは子供が生まれず、他の夫人から計4人(2男2女)が生まれた。ドギムがその死を嘆き悲しんだ息子は実在の文考世子がモデル。そして第2子は娘だったがこちらも早世している。サンが後世を託した世子は綏嬪・朴氏が産んだ玜(コン)だった。

では、サンが息子に託した朝鮮はどうなったのか?
※以下、【「イ・サン」を2倍楽しむ】「最終回考」よりリライト。



ドラマのその後は?


ドラマのエンディングとなる正祖が死の床に就いたのは1800年6月、その時世子の玜はわずか10歳。わが子を心配した正祖は、死の間際に金祖淳(キム・ジョスン)という側近に後見人を頼んだ。玜は第23代国王・純祖として即位するが、金祖淳はわが娘を幼い王に嫁がせ、政治は貞純王后(英祖の継妃)が垂簾聴政(摂政)を行った。そして1804年に垂簾聴政が終わるや、金氏は臣下である自らの一族が権力の一切を握る「勢道政治」を始めてしまう。その結果、朝鮮は、「安東金氏」による勢道政治が続くことになる。(詳しくはコチラで紹介)

純祖は外戚の力を弱めるために金氏に対抗できる豊壌趙家出身の娘を息子・孝明世子の妻に迎えた。さらに孝明世子に代理聴政を行わせた。世子は民衆のための善政を行ったが、4年後21歳の若さでこの世を去った。世子の息子が即位し、第24代国王・憲宗となり、趙氏と金氏が権力を2分。その後も朝廷は政治ではなく政争の場となり暴政が続く。そんな朝鮮に外国勢力が目をつけ侵攻してくる。社会は不安に包まれ、各地で民乱が起きてやがて朝鮮は幕を閉じるのだった。

「赤い袖先」に続くドラマは?


雲が描いた月明りLicensed by KBS Media Ltd.
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「赤い袖先」の直後、安東金氏が絶対権力を握った時代を舞台にしたドラマに「雲が描いた月明り」がある。こちらは架空の設定となっているが、国王として登場するのは正祖の息子の純祖で俳優キム・スンスが演じた。そしてその息子でドラマの主人公イ・ヨンを演じたのがパク・ボゴムだ。孝明世子こそがパク・ボゴムが扮したイ・ヨンのモデル(孝明世子とヨン世子を比べると)。

その他にも後代を描いた作品は数多く明日。朝鮮王朝の歴史に沿ってドラマを時系列に並べた【ドラマの年表:朝鮮王朝】があるので参考にされたい。【韓流コーナー】には、他にも歴代国王を一口コメントで図解した【王朝系図】や王様の本名や即位年などを詳しく一覧した【君主の名前、即位】、時代別の【地図】など歴史に役立つ図表をたくさん用意しているので参考にしてほしい。

「赤い袖先」公式サイト
トレーラー

kandoratop【作品詳細】【「赤い袖先」を2倍楽しむ】