【最終回ネタバレ】BS時代劇「雲霧仁左衛門6」第8話:仁左衛門・中井貴一が盗みでおつる・原田美枝子を救った
10月13日(金)放送のNHKBS時代劇「雲霧仁左衛門6」第8話(最終回)「隠し蔵」で、おつる(原田美枝子)の元にある不浄の金を雲霧仁左衛門(中井貴一)と一党は無事盗み出した。この回のネタバレあらすじと見どころを紹介。NHKオンデマンドで全話配信している。
時代劇「雲霧仁左衛門」は、池波正太郎『雲霧仁左衛門』が原案。仁左衛門率いる盗賊一党と、阿部式部率いる火付け盗賊改方の攻防を描く時代劇。第6シリーズの舞台を京都。公儀が将軍上洛のために投入する莫大な「御用金」を盗賊たちが狙う。
全話通して盗みのテクニックに楽しませてくれたが、最終回の縁の欠けた茶碗がカギとなるカラクリ金庫は圧巻だった。徳兵衛が仁左衛門の元で盗みを働いたのは25回、2人一緒だったのは8回、この数字を使って仁左衛門が見事カラクリ金庫の番号合わせる場面はハラハラドキドキさせられた。
ところで、佐一が聞いてきた欠けた茶碗の値段はいくらだったのか?気になるところだ。
また、今シーズンは胡蝶の活躍が光ったが、最終回では胡蝶も佐一との別れを寂しがる一幕も。胡蝶と佐一の純愛エピソードにも感動させられるシーズンだった。そんな胡蝶が、与力たちに追い詰められ小刀で自死を覚悟したとき、仁左衛門がお得意の煙幕で助けてくれる。今回の煙幕は、胡蝶にぴったりな紫の欄の花びらの爆破。活躍した胡蝶へのご褒美ともいえる素敵な演出だった。
さあ、次のシーズンでは雲霧はどこに現れるのか?
■第八回(最終回)「隠し蔵」あらすじ
©NHKまさかの将軍上洛中止と、仁左衛門(中井)たちの盗みによって、その悪事が明らかになった蒼井(八嶋智人)。だが、御用金50万両着服を口にすれば、新たな罪が増える。蒼井としてはどうしても明かせず、行方知れずのままであった。
まんまとそのカネを手にした今津屋おつる(原田)は、これで亡き夫の夢だった上方一の大店になれると喜びながらも、不正で手にしたお金を使っていいのかと一抹の不安と罪の意識も抱えていた。
おつるが50万両を隠していることを安部式部(國村隼)も、仁左衛門も見抜いていた。仁左衛門の記憶に、昔の仲間・徳兵衛(谷田歩)と交わした、「阿漕(あこぎ)な商売に手を染めて人様を泣かせるようなことがあれば、いつでも徳兵衛の命を取りに来てほしい」という約束が蘇る。仁左衛門の京での最後の盗みは、道を踏み外そうとしているおつるの目を醒ますことだった。
鋼の女といわれたおつるのこと、50万両の隠し場所も並大抵の場所ではないはず。仁左衛門は徳兵衛との一世一代の大仕事を思い出した。それは欠けた茶碗を使った驚きのカラクリ金庫破り。仁左衛門は、徳兵衛が餞別に与えた欠けた名茶碗を使ったカラクリ金庫を作ったはずと考え、佐一(小日向星一)を匿っている胡蝶に茶碗のあり場所を聞き出すことを指示する。
一方、式部たちは、佐一の贔屓の芸妓・胡蝶(中田クルミ)が彼を匿っていると睨み、彼女が雲霧一党かもしれないと考えつく。危険を察した胡蝶は宿替えをするが、後始末を頼んだ夫婦からの情報で気付かれてしまう。
欠けた名茶碗が古着屋にあると聞き出した胡蝶は、それを仁左衛門に知らせようとしたが、与力たちに見つかり追い詰められてしまう。仁左衛門の登場で胡蝶は助かったが、川に捨てた伝言の紙を見つけられ、古着屋に50万両を隠していることを式部たちに気づかれてしまう。
雲霧一党の京最後の盗みは仁左衛門筆頭に一党総出の大仕事。欠けた名茶碗を見つけた仁左衛門だが、徳兵衛はさらに手の込んだ仕掛けをしていた。仁左衛門は徳兵衛との会話を思い出しながら、見事にカラクリを見破り50万両を盗み出した。
その頃、与之助(DAIGO)が今津屋の両替店に「今宵雲霧参上」の文を届け、それに気づいたおつるが駆けつけたとき、亡き夫のカラクリ金庫の中の不正な金50万両だけがなくなっていた。
驚くおつるの前に覆面姿の仁左衛門が姿を見せた。先代に世話になった者と名乗る仁左衛門は、「ここにはあってはならぬ余計なカネだけをいただいた。先代が築いたこの店が危うく汚れたカネでまみれるところであった。今津屋の名は何があっても汚してはならん。良いな」と言い残して仁左衛門は消えた。
その直後に、式部たちが現れ、「雲霧が現れたか?ここに御用金の50万両があったはず」というが、「そんなおカネはもとよりございません」としらを切るおつる。
式部はこれを確認するために仁左衛門を追う。「今津屋の悪事の証拠を盗み取ったか?」と聞く式部に、「世にあふれ出た不浄なカネをいただいたまで」と仁左衛門。式部が剣を向けると仁左衛門は闇の中に消えた。
その後、匿われていた佐一は、胡蝶からの「もう外に出てもいい」という文を受け取る。文には「待っている母の元へ戻って親孝行するように。胡蝶は旅に出る」の言葉で結んでいた。
佐一は胡蝶への未練を断ち切り、母の待つ古着屋へ。おつるは「余計なものを雲霧がみんな持って行ってくれた」と晴れ晴れとした顔で佐一を迎えた。佐一は心を入れ替えてお店を支えると決意の言葉で謝罪し、おつるは「働くとは、端(はた)の者を楽にする」という言葉と教えた。
役目を終えて京を去る式部と与力。仲睦まじい今津屋の親子の姿を見て「雲霧が一雨降らせたか」とどこは嬉しそうな式部であった。
その頃、雲霧一党もそれぞれ散らばって京から去って行った。
■キャスト
大盗賊・雲霧仁左衛門役:中井貴一
雲霧一党
三坪の伝次郎役:近藤芳正
州走りの熊五郎役:手塚とおる
前裁の勘助役:片桐仁
胡蝶:中田クルミ
漁師の留造役:山中崇史
謎の遊び人・与之助役:DAIGO
亀菊役:木下晴香
竹三役:平田雄也
火付盗賊改・安部式部役:國村隼
与力・山田藤兵衛役:村田雄浩
今津屋女将・おつる役:原田美枝子
息子・今津屋 佐一役:小日向星一
京都東町奉行・高坂左衛門尉役:寺島進
与力・中野半蔵役:近藤公園
新キャストも加わり、さらにパワーアップして帰ってきた時代劇版「オーシャンズ」シリーズ6は、BSプレミアム・BS4Kにて8月25日(金)~9月13日まで毎週金曜19:30~20:13(全8回)、毎週日曜18:45~19:28に再放送された。
◇NHK「雲霧仁左衛門6」番組サイト
【「雲霧仁左衛門6」各話のあらすじ】