BS日テレ「薯童謠 ソドンヨ」(全74話)第25-28話:逆境の中で~愛とはみじめなもの(ネタバレ)

02月28日16時00分ドラマ
©SBS

BS日テレ「韓国時代劇の巨匠イ・ビョンフン監督全8演出作品一挙放送!」第4弾「薯童謠-ソドンヨ-」2月29日(木)からの第25話~第28話までのネタバレあらすじと、天の峠(ハヌルチェ)の発明など見どころを紹介する。YouTubeにて第1話の無料配信している。

●本作の見どころの一つに百済の科学技術がある。今回は紙の開発、など。但し実際のルーツは不明なものが多いのでご注意を。



「薯童謠-ソドンヨ-(以下、薯童謠)」は、古くから伝わる説話をモチーフに、百済の王子・武王(チョ・ヒョンジェ扮)の波乱の人生と、敵国である新羅の姫・善花公主(イ・ボヨン扮)との運命の恋描いた歴史ロマン大作。【「薯童謠」を2倍楽しむ】では時代背景やキャスト・実在人物の紹介、各話のあらすじと見どころをまとめている。

■キャスト【相関図】
チャン/ソドン(薯童)/のちの30代王・武王役:チョ・ヒョンジェ
ソンファ(善花)姫/チン・ガギョン役:イ・ボヨン
サテッキル/キム・ドハム役:リュ・ジン
モンナス博士役:イ・チャンフン
阿佐太子役:チョン・ジェゴン
百済27代王・威徳王役:チョン・ウク
プヨソン/のちの百済29代王・法王役:キム・ヨンホ
新羅26代王・真平王役:チェ・ドンジュン
新羅の貴族キム・サフム役:ナ・ソンギュン
 ほか

■第25話「逆境の中で」
試験は広場で各分野ごとに出題された問題を解く。次に各工房の責任者が公開採点する。それはそのまま責任者たちの技量を計るモノでもあった。その結果、ウンジンの技術を盗用した責任者をはじめ、各分野の責任者の盗用が明らかになる。ところがウンジン以外は盗用されたことを認めず、ウヨンはチャンを罷免させると息巻く。それでもモンナスは動かない。チャンは議術士たちの説得に回り、盗用は金銭授受のある技術上納だと突き止めた。そんなチャンを技術士たちが襲おうが、モジンとウンジンたちがチャンを守り、天の峠の結束を見せる。

そこに糊付け30年の女性の技術士が自分の名前が残せるならと、紙づくりに良い糊があると言い出し、紙づくり機を発明した技術士も名乗り出る。心強い仲間にモンナスまでが参加してチャンたちは秘密の紙づくりをはじめる。

今の太学舎では粗悪な紙しか作れず隋に莫大なカネで紙を買っていた。急な雨が降り出し、慌てるチャンたちを追いかけたウヨンはチャンたちが紙を作っていることを知る。

騒ぎを聞きつけ太子まで駆けつけ、モンナスが隋の紙より上質だと説明し、チャンが10年以上寝かせた糊で接着力と腐敗を防ぐと説明し、作ったのは老技術士のウルリョ(ピョン・シノ)と機械はドルセ技術士(ソ・ヨンタク)が開発し、天の峠の自分たちは2人を手伝っただけだと説明する。こうして2人の熟練技工士の名前が『百済神技』の記載され、褒めたたえられた。

サテッキルは新羅の部下と密会し、ソンファが追跡を妨害したと聞く。新羅宮ではソンファが百済の男と駆け落ちしたことが知られ、噂は巷にまで広がってしまう。そのことでキム・サフム(ナ・ソンギュン)も窮地に陥る。

一方、阿佐太子は技術士たちの能力を引き出せなかったと責める中、技術士たちがやって来て前回の公開試験で自分たちが嘘をついたためにチャンが人事責任者の地位を奪われたと明かす。そしてこれまで技術上納をしてきた罪を認める。ウヨンは技術上納をさせた責任者の地位をはく奪し、ウヨン自身も首長から退くしかない。

モンナスは動かなかったのは「10年間の天の峠の団結への賭け」と、チャンが太子に「力が欲しい」と言ったことへの教えでもあった。チャンは今回の騒動で「人こそ力である」と気づいたのだった。



■第26話「騙し合い」
©SBS©SBS新羅では、キム・サフムがソンファ公主とチャンの件を隠したうえ、私兵を使ってモンナスを襲ったことで和白会議(※)から糾弾される。一族滅亡を危ぶむサフムは、ソンファを捨てサテッキルが死んだことにする。真平王も3人の公主が次代を継ぐために熾烈な争いをしている中で、自覚の足りないソンファをきつく叱責する。それでももっとも期待していたソンファを捨てることができない王は苦悩する。

※和白会議(ファベクフェウィ):新羅の全会一致の会議制度のこと。詳しくは「【新羅】時代背景①」で解説。

太学舎では、サテッキルが『百済神技』を書き写し終え、チャンたちは紙づくりに勤しむ。サテッキルファンだったウンジはチャンに惹かれ始め、彼に倣っていい人キャラに変わっていく。

威徳王はモンナスの復帰を喜びながらも、阿佐太子を心配してプヨソンに対して慎重になるよう告げる。モンナスはワングに、ヨンガモと結婚を約束する中だったと告白し「20年前にヨンガモがなぜ尋問を受けたのか」を聞く。ワングは「護衛武将と関係を持った」と当時の偽りをそのまま伝える。さらには相手の武将が処断されたと聞き、ヨンガモはなぜ父親が生きていると言ったのか、考えるモンナス。

ヨンガモの息子を捜していたプヨソンの元に、息子を名乗る青年が現れる。少年の頃、チャンと一緒にいたずらしていた幼なじみだ。フクチピョンは「首飾り」のことから報奨金目当てと見破り拷問する。一方、天の峠学舎の皆はモンナスの計らいで里帰りをする。『百済神技』を持って新羅に戻るつもりのサテッキルはチャンやモンナスに丁寧に別れを告げる。ところが父キム・サフムからの伝言でしばらく新羅に戻って来るなと言われる。チャンも母と暮らした家に戻るが…。



■第27話「出家命令」
薯童謠©SBS故郷に戻ったチャンは幼なじみ2人から“ソドン”を捜していると聞く。それがプヨソンだと知り逃げる。チャンは帰ろうとするが、金に困った友人が名乗り出ると言い、友人に首飾り“五色夜明珠”について聞き出してくれと頼む。しかし、その友人はプヨソンに斬られてしまう。チャンはもう一人の友にお金を渡して逃げるように言う。なぜプヨソンは自分の命を狙うのかを考えながら穴を掘り、犠牲になった友を埋葬する。プヨソンはソドンを殺したといと安心する。

新羅に戻ったサテッキルは自分の墓があるのに驚く。花郎たちが「太学舎の首長を助けて、キム・ドハム=サテッキルを見殺しにした」とソンファを糾弾する。ソンファは自分のしでかしたことの大きさに涙をながす。一方真平王は、ソンファを守るためにドハムが生きており百済に亡命したとして、キム・サフムを捕えた。そんな中、チョンミョン公主(イ・ギョンファ)の元にドハムが生きているという情報が入る。

屋敷に戻ったサテッキルは、一族滅亡の危機に直面した父サフムが苦肉の策を講じたが、捕らえられたと知る。サテッキルは真平王と取り引きして父を救おうと考えるが、チョンミョン公主に利用される。和白会議の追及にあった王は、ソンファ公主から王族の資格を剥奪して出家を命ずる。

ソンファは侍女たちと護衛を連れて王宮を出る。サテッキルは奴婢の身分に落とされ連行される父サフムと侍女たちを救出しようとするが、新羅の兵が待ち構えていてサフムは矢で射られる。サテッキルは部下に引きずられて父を置いて逃げるしかなかった。

プヨソンたちは隋へ渡す紙の代金の一部を着服していた。それが出来なくなり貴族たちで対策を考える。プヨソンは太子の力をそぐためにもモンナスを味方につけようと考える。会議の後、チャンを見かけて話しかける。「お前は官職が似合う。私への偏見を捨てて、何かあれば相談に来るよう」優しく話す。そして異母妹ウヨンにも今後も変わらない協力を確かめる。

サテッキルは家門の再建のためにも必ずソンファに会おうと寺に向かうが、ソンファは姿を消していた。



■第28話「愛とはみじめなもの」
薯童謠©SBS博士会議が近づき、ウジンがモンナスに博士サテッキルについて尋ねる。モンナスは人品才能に優れた人物だと話す。

そんな中、サテッキルが戻って来る。チャンを誰かが訪ねてきたと聞き、ソンファの手掛かりがつかめるかと飛び出していく。チャンを訪ねてきたのはソンパル(ソン・ナッキョン)だった。“大将”(キム・ヒョンイル)に全財産を持ち逃げされたのだと泣きついてきた。後で行くからとチャンは市場の宿に行くよう話す。そこに血相を変えてサテッキルがやって来るが、チャンを訪ねてきたのが別人と知り立ち去る。

チャンはソンパルの待つ宿に向かう。ソンファを捜し回わるサテッキルが、ついにソンファ一行を見つけ、チャンのいる宿に入ろうとするのを連れ出す。その時ソンファの声を聴いたチャンが外に出るが、ソンファの姿はなかった。

ソンファはサフムのことを謝罪するが、サテッキルは全て許すから、自分の想いを受け入れて家門再起のために共に歩んでほしいと涙ながらに訴える。ソンファは時間を下さいと涙を流す。

一方、太学舎では首長を決める会議が開かれる。ぎりぎりになって太学舎に戻ったサテッキルは、チャンを伴って会議に出席する。会議では、ウヨンが首長の座を辞して、モンナスを推薦するが、賛同すると思っていたサテッキルが意外な行動に出る。モンナスが、チャンが新羅人と駆け落ちするのを黙認したことを理由に、断固反対したのだった。太学舎内に波紋が広がる中、天の峠学舎出身者は、サテッキルの行動に激怒。サテッキルは阿佐太子に肩入れすることにも不満を口にし、原則や規則を重視するモジン(チョン・ソンギョン)と口論もする。結局モンナスの首長就任は見送られることになる。

ソンファは自らの恋情が新羅やキム・ドハム=サテッキルの家門まで巻き込んだことへの罪悪感に苦悩するが、チャンを想う心はどうにもならない。その頃、新羅の真平王はソンファが寺に行かず逃げ出したことで武士らを百済に送る。

そんな折、隋の使臣と“紙”の取引の場につく阿佐太子。取引は高値で合意するが、百済の紙の品質の高さを見せてこれまでとは逆に、百済が随に販売するというこれまでと逆の取引に成功。紙の利益は太子の心強い財力となり、紙工房を守るために合法的に私兵の養成もできる。

ところが喜ぶ阿佐太子の元にモンナスとチャンの一件が報告される。劣勢に立たされたプヨソンだったが、モンナスとチャンの一件を聞いてほくそ笑み、ソンファの耳にも入る。ソンファは何とかしてキム・ドハム=サテッキルに会おうと手紙を送る。しかし、チャンの尾行に気づいたソンファはサテッキルの前に出ることができず、サテッキルの怒りは爆発する。

天の峠学舎出身者はサテッキルの告発を否定し、孤立したサテッキルは…。

BS日テレ「薯童謠」番組サイト
 2024年2月13日スタート 月~金17:00-18:58(全74話版)2話連続放送

YouTube第1話無料配信中

kandoratop【作品詳細】【「薯童謠」を2倍楽しむ】