繊維業界の風雲児に聞く「カンブリア宮殿」予告動画-テレ東

2010年07月05日06時41分政治・経済
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7月5日テレビ東京系で放送の「カンブリア宮殿」に繊維業界の風雲児・セーレン株式会社社長の川田達男氏が登場、予告動画が公開されている。セーレンは斜陽産業といわれる繊維業界にあって、2005年にカネボウの繊維部門を買収後わずか2年半後に黒字に転換させた驚きの実績を持つ会社だ。そんな勢いのある会社にした立役者の川田氏は、実は入社後すぐ会社を批判したために窓際族として追いやられた過去を持っていた。

セーレンは主に染色といった生地を加工するのが中心の福井県にある会社だったが、カネボウの繊維事業を引き継いだのを機に原糸製造にも着手し、一下請けでしかなかった会社が製造の第一段階から企画販売までを一貫して自社で簡潔させる総合繊維メーカーへと変貌させた。繊維部門で完全自社プロデュースを手掛けるのは世界でも初となり、産業界からも大きな注目を集めている。
その中心となる川田氏は、繊維業界の黄金期だった1962年に幹部候補生として入社するも、その直後に「手だけあって頭のない会社」と言って会社を批判したことがきっかけで当時大卒としては異例の工場勤務からスタートした。川田氏のすごいところは、それでも諦めずに在籍して新製品の開発を続け、1976年には繊維性の自動車シートを発売して大ヒットを飛ばした。この時の功績が認められて、47歳で一転して社長へ大抜擢されることとなる。
最近では低価格大量生産の「ファストファッション」と呼ばれるものが業界の中心となっている。今話題のH&Mやフォーエバー21といったブランドは、全てそうした類のものである。しかし川田は「ファストファッションはいずれ終わる時期がくる」と断言し、小ロットでの生産に対応した独自の染色技術を編み出す事で決め細やかな服作りを目指す。

時代の流れで傾いてしまった業界にあって頭角を現すというのは並大抵の事ではなく、それを成し遂げた人物の登場とあって司会の村上龍もかなり興味があるようだ。反骨精神の塊のようなこの川田氏の手法と経営哲学に迫る内容となる。
「カンブリア宮殿」は5日(月)よる10時から放送。番組予告動画は、村上龍のコメントと共にテレビ東京の無料動画サイト「てれとWatch!」で視聴出来る。



カンブリア宮殿 RYU'S EYE(セーレン 川田達男氏)