『アクターズ・ショート・フィルム4』完成報告座談会に千葉雄大、仲里依紗、福士蒼汰、森崎ウィンが登壇

03月05日23時53分映画

WOWOW『アクターズ・ショート・フィルム4』の完成報告座談会生配信が3月5日に都内スタジオで実施され、『ハルモニア』を手掛けた千葉雄大監督、『撮影/鏑木真一』を手掛けた仲里依紗監督、『イツキトミワ』を手掛けた福士蒼汰監督、『せん』を手掛けた森崎ウィン監督が参加した。本イベントの模様は、WOWOWオンデマンドとWOWOWofficial YouTubeチャンネルにてアーカイブ配信中だ。



『アクターズ・ショート・フィルム』とは、予算・撮影日数など同条件で人気俳優たちが25分以内のショートフィルムを制作、世界から6,000本超のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)のグランプリ:ジョージ・ルーカス アワードを目指す。

4人が一堂に揃うのはこれがはじめて。それだけに4名の監督陣はどこかソワソワして「同じ出演作の中で会うという機会はあるけれど、4つの別の作品でこうして会うのは経験がないこと。とても不思議」と福士監督が言うと、3名の監督も照れ笑い。福士監督が「リラックスしてやりましょう!」とリーダーシップを取って座談会はスタートした。

一ノ瀬颯らが出演する群像劇『ハルモニア』を手掛けた千葉監督。『アクターズ・ショート・フィルム』への監督参加は『あんた』に続いてこれで2度目となるが「2回目だからといって慣れはないですね」としつつも「前回と同じスタッフさんが多かったのもあり、話しやすさの面では2回目ならではのやりやすさがありました」と手応えを明かした。また福士監督から「物語の構成的に見ても上手だと思った」と褒められると、千葉監督は「前回は編集や音入れや色を決めるなどの撮る以外のことは見てこなかったので、そういう意味では2回目だったので良かったのかもしれない」と返答。また脚本を書いている時の自分と監督を務めている時の自分の違いについては「自分は別人格でしたね」と説明していた。

お笑いトリオ・ロバートの秋山竜次がシリアスな芝居を見せる『撮影/鏑木真一』を手掛けた仲監督。ホラージャンルに挑戦した理由を聞かれると「私は普段からホラーしか見ないので、監督のオファーが来た時に『やるならばホラーだ』と思った」とし、主演に秋山をキャスティング した理由については「秋山さんが大好きで私が大ファンだから。今回はただただ私の好きなことをしただけの作品です」と明かして笑わせた。また森崎監督から「秋山さんを何故喋らせなかったのか?」と秋山のセリフをゼロにした理由を問われると、「秋山さんはお忙しいからセリフを覚える時間はないだろうと思って。このスケジュールでは無理だと秋山さんに断られたくなかったので、秋山さんの負担をそぎ落とした結果、セリフをなくしました」と驚きの事実が。千葉監督はこの事実に驚きつつ「秋山さんが喋らないのが逆に怖かった!」と仲監督が意図していない恐怖効果に怯えていた。

清水尋也と芋生悠が共演するビターなラブストーリー『イツキトミワ』を手掛けた福士監督。監督デビューながらも「現場で演出している時が本当に楽しかった。僕は自分の想いを伝える時にどんな言葉にしたら人に伝わりやすいのかを常に考えているので、今回の監督業はそれがそのまま活きた気がします」と手応えあり。森崎監督から「福士監督はコミュニケーション能力が高い方なので、現場での様子が想像できます」と言われると「演出を伝える中で俳優さんが変わっていく様子が嬉しかった」と嬉々としていた。また福士監督は音楽にもこだわったといい「冒頭の曲を逆再生すると実はラストに流れる曲になる。音楽にもギミックがあるんです」と打ち明けると、仲監督から「なんだか匂わせみたい!」とイジられていた。



中尾ミエを主演に、田舎に住む老婆の日常をミュージカル調で描く『せん』を手掛けた森崎監督。「僕にはオリジナルミュージカルの映像作品が日本で増えたらいいという思いが強くあるので、今回の監督オファーをいただいた際は『ミュージカルで!』の一点張りで通しました」と念願叶った様子。初監督業については「俳優の時とは違う筋肉と違う脳みそが疲れた。でも楽しかった思い出ばかりです」と違いを感じたそうで、ミュージカルシーンについては「現場で歌の音を録る。後日アフレコしない。それが今回の撮影で決めていたルール。俳優の皆さんには苦労をかけたけれど、事前に準備が出来たので現場ではスムーズに行きました」と報告。福士監督から「冒頭のショットが良かった」とドローンでの撮影を褒められると「あのドローン、実は自前です」と打ち明けて3監督を驚かせて「ドローンを飛ばすには国に登録をしなければいけないので、しっかりと登録してちゃんと事前に撮影許可も取りました」と胸を張っていた。

また視聴者からの「俳優としてどの監督の作品に出たいか?」という質問に、千葉監督は森崎監督を選んで「僕はミュージカルが好きなので、ミュージカルで日常を描いた作品に出てみたい」といい、福士監督も「森崎監督はパッションが気持ちいいので、監督として一緒に仕事をしてみたい」と興味津々。そんな森崎監督は「千葉監督の作品からはパワーを感じたので、そんな現場で演じて自分も人々にパワーを届ける一員になってみたい」と千葉監督を指名した。他方、仲監督は千葉監督を指名するが「選んだ後に『セリフが長いかも』と思って後悔しています」と笑わせて、千葉監督が「じゃあ、セリフのない役で…」と冗談めかすと、森崎監督も「その気持ちわかる!僕も長いセリフ嫌だもん!」とジョークを飛ばして全員大爆笑となった。

「私は誰かに指示するよりも、指示されてやる方が向いている」という仲監督以外は、次なる監督業に前向き。森崎監督は「今回とはまた違った視点でミュージカル映画を作りたい。登場人物も増やして撮影日数も増やしてほしい」と製作陣にアピール。福士監督も「実はもう次のプロットがあったりして…。アイデアが降って来ちゃうのよ!」とかなり具体的。千葉監督は「監督をやりたい気持ちはあるけれど、僕は書く方が好きなので監督よりも脚本をやってみたい。ジャンルはファンタジー」と言うと、すかさず仲監督は「それもセリフが長いのかなあ?」と冗談めかして、森崎監督も「セリフもそうだし、CGも大変だと思うよ!」と心配していた。

1時間以上に渡る座談会もあっと言う間に終了。最後に千葉監督は「深いことは考えずに『ハルモニア』を観て明日も頑張ろうと思ってもらえたら嬉しい」、仲監督は「ホラーが苦手な人も多いかもしれないけれど、苦手な人でも観られる内容です」、福士監督は「登場人物を魅力的に撮りたいと思った作品」、森崎監督は「4作品あるので、それぞれの監督の頭の中を覗いてもらえたら嬉しいです」と視聴者に呼び掛けていた。

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『アクターズ・ショート・フィルム4』
WOWOWオンデマンドで全作配信中
3月8日(金)より毎週1本ずつ放送! WOWOWプライム
・3月8日 (金) 午後11:30~ 千葉雄大監督作
・3月15日(金) 午後11:30~ 仲里依紗監督作
・3月22日(金) 午後11:30~ 福士蒼汰監督作
・3月29日(金) 午後11:30~ 森崎ウィン監督作
監督:千葉雄大、仲里依紗、福士蒼汰、森崎ウィン(※五十音順)
主演:一ノ瀬颯・秋山竜次・清水尋也・芋生悠・中尾ミエ・鈴木伸之(※監督の五十音順)
チーフプロデューサー:射場好昭/プロデューサー:樋浦悠真、宮田幸太郎、和田圭介
制作プロダクション:スタジオブルー 製作著作:WOWOW

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