<レ・ミゼラブル>ラジ・リ監督がパリの素顔に切り込んだ衝撃作『バティモン5 望まれざる者』予告動画とポスター解禁

03月13日11時00分ドラマ

フランスの新進気鋭監督ラジ・リが、“排除”と“怒り”の衝突を描いた『バティモン5 望まれざる者』(5/24<⾦>)の本予告とポスターが解禁となった。

『バティモン5 望まれざる者』は、パリ郊外で移民家族が多く暮らす地区を一掃しようとする行政と住民たちの衝突を緊迫感たっぷりに描き、大都会パリの知られざる暗部を浮き彫りにした社会派ドラマ。



監督・脚本は、前作『レ・ミゼラブル』でその名を世界に轟かせたフランスの新進気鋭監督ラジ・リ。

パリ郊外(=バンリュー※)。ここに立ち並ぶいくつもの団地には労働者階級の移民家族たちが多く暮らしているが、このエリアの⼀画=バティモン5では再開発のために老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進⾏している。そんな中、前任者の急逝で臨時市長となったピエールは、自身の信念のもと、バティモン5の復興と治安を改善する政策の強⾏を決意。だがその横暴なやり方に住民たちは猛反発、やがて、これまで移民たちに寄り添い、ケアスタッフとして長年働いていたアビーたちを中⼼とした住民側と、市長を中⼼とした行政側が、ある事件をきっかけについに衝突!やがて激しい抗争へと発展していく――。

公開された予告動画は、今年の夏季五輪開催地でもあり、世界が憧れてやまない憧れの都市・パリ、そのリアルな<怒り>を捉えたもの。多くの移⺠たちが暮らす犯罪多発地区の⼀画“バティモン5“。臨時市⻑に就任したピエールは、再開発を言い訳にこの“乱れた“地区を強制的に⼀掃しようとする。「声を上げなきゃ」「批判ばかりで何もしないのね?」一行政の横暴なやり⽅に対して住⺠同⼠でも葛藤や諦めムードがせめぎ合うが、そんな切実な声はお構いなしに<法の執行>の名の下、あらゆる⼿段で全てを思い通りに動かそうとする行政。やがて、住む場所を失った住民たちは、このあまりにも横暴な立ち退き要求に対し、徹底抗戦することを決意-「全てを失う苦しみを知れ!」住⺠たちの怒りと⾏政が衝突することになる。「フランスは好きですか?」このシンプルな問いかけが、権力、革新、暴力があらゆる不都合な真実を炙り出していくような映像となっている。

『バティモン5 望まれざる者』本予告

同時公開されたポスターは、バンリュー地区の古いアパートが爆破解体される瞬間を切り取ったもの。市⻑ら⾏政関係者と多くの住人、野次馬が見守る中、爆炎を上げながら一瞬で崩れ落ちていくその様子は、人と権力の身勝手さの縮図を象徴するような印象的なカットとなっている。

監督は、前作『レ・ミゼラブル』でその名を⼀躍世界に轟かせた、新鋭ラジ・リ。

※︓フランス語で郊外を意味する banlieue(バンリュー)は「排除された者たちの地帯」との語源をもつ。19世紀より労働者の街として発展し、戦後は住宅難を解消する⽬的で大量の団地が建設された。団地人気が低下する1960年代末より旧植民地出身の移民労働者とその家族が転入し、貧困や差別などの問題が集積する場となった。

監督・脚本︓ラジ・リ『レ・ミゼラブル』
出演︓アンタ・ディアウ、アレクシス・マネンティ、アリストート・ルインドゥラ、スティーヴ・ティアンチュー、オレリア・プティ、ジャンヌ・バリバール
2023 年/フランス・ベルギー/シネマスコープ/105分/カラー/仏語・英語・亜語/5.1ch
原題︓BÂTIMENT 5/字幕翻訳︓宮坂愛/映倫区分G
配給︓STAR CHANNEL MOVIES/後援︓在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
© SRAB FILMS - LYLY FILMS - FRANCE 2 CINÉMA - PANACHE PRODUCTIONS - LA COMPAGNIE CINÉMATOGRAPHIQUE – 2023

公式HP
◇公式X︓@STAR_CH_MOVIES