パク・ヒョンシクの“泣きの演技”が絶品…「青春ウォルダム」第11話で世子が東宮殿に幽閉(ネタバレ)
韓国時代劇「青春ウォルダム~運命を乗り越えて~」(全20話)の第11話では、世子イ・ファン(パク・ヒョンシク)とミン・ジェイこと内官コ・スンドル(チョン・ソニ)の仲がまた一歩近づく。その一方でファンが幽閉されてしまう。この回のあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。本作はLeminoにて全話独占配信中で、4月からはNHKBSなどでも放送する(放送予定など)。
●【Leminoで独占配信の韓国ドラマ】
「青春ウォルダム」は不可解な呪いにかけられた孤独な王世子と、一家殺人の濡れ衣を着せられた天才少女とのロマンス時代劇だ。【「青春ウォルダム」を2倍楽しむ】では、時代背景やキャスト、モデルとなった実在人物、ネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめている。
■キャスト⇒【相関図】【メイン6人徹底紹介】【その他】
イ・ファン役:パク・ヒョンシク
ミン・ジェイ[チェイ]/コ・スンドル役:チョン・ソニ
チャン・ガラム[カラム]役:ピョ・イェジン
ハン・ソンオン役:ユン・ジョンソク
キム・ミョンジン役:イ・テソン
チェ・テガン役:ホ・ウォンソ
ほか
※以下、あらすじはネタバレですので、気になる方は見逃したときなどの参考に、見どころと豆知識を参考にしてください。
■第11話あらすじ
『蠹国病民』の矢文
マンドク(キム・ギドゥ)の酒幕に届く矢文は黒幕からの命令だった。その夜マンドクは兵曹判書のチョ・ウォノと右議政チョ・ウォンボに矢文を射込んだ。矢柄に結んだ赤い紙には『蠹国病民(※)』と記されていた。その言葉に見覚えのあるウォンボはウォノに掴みかかって「お前のような愚か者を碧川郡守にした責任を取り、私が何をしたか忘れたか?」と怒りをぶつけた。
※蠹国病民(とこくびょうみん):国をむしばみ、民を病ませるの意。
10年前の碧川での出来事を調べるため、ファンは碧川出身の内官と宮女を呼んで話を聴くが、有用な話は聞けなかった。承政院日記の報告がチョ・ウォノとチョ・ウォンボの証言だけで、肝心な鞠問(※)の記録がないことから、2人の報告に偽りかもしれないと考え、自分に呪いの書を送り、チェイの家族を殺したのが碧川の民でないことを願った。
※鞠問(クンムン):重罪人を王が自ら取り調べること。
碧川から逃げてきた姉弟
ファンとチェイは萬研堂へ。ミョンジンの師匠である法師(チョン・インギョム)にから牡丹の花のお香が身毒国でよく使われると聞く。ミョンジンが効用を聞くと、一瞬言いよどんだ後、よくある癒しのお香だと答えた。その時、1人の少年が食べ物を盗んで逃げる。逃げる途中にチョ・ウォノの一行とぶつかり、高価な陶磁器が割れてしまう。激怒するウォノは少年を足蹴にして捕盗庁に連れていくと騒ぎ立てる。ファンはパク士人としてウォノに挨拶する。ウォノは世子だと気づきながらも法に則って少年を処罰するという。ファンは「惻隠の心(※)」で説き伏せ子供を助ける。
※惻隠(そくいん)の心:敗者や弱者をかわいそうに思ったりあわれむ気持ち、敗者や弱者への愛情・共感の情のこと。詳しくはこちらの「気になる台詞」で。
ファンたちは少年が病気の姉のために食べ物を盗んだと知る。両親は亡くなり、姉弟は碧川から逃げてきたという。ファンは少年に薬代を握らせ、おなかがすいたらあの店に行って食べなさいと言い聞かせた。そしてマンドクには十分なお金を渡して今後の姉弟の食事を頼む。
右議政、一石二鳥の奸計
チョ・ウォンボは記憶をたどって10年前の上訴文を読み返し『蠹国病民』の文字を見つけた。それは碧川郡守のチョン・ウォノを悪徳官吏と訴える内容だった。逆徒が生きていたと確信したウォンボは、逆賊の一掃と世子排除の一石二鳥を企む。
『蠹国病民』の赤紙を王に渡して、碧川出身者を官職から排除し、科挙の受験を禁止すべきと主張し、王はこれを受け入れる。
『碧川出身者の科挙受験を禁ずる』の公示が張り出されると、人々は「あそこに行くと物が盗まれる」と勝手な噂話で碧川出身者を差別する。碧川出身者探しが始まると、ミョンジンは「私が碧川出身だ!」と騒いで噂話をする輩を追い払う。カラムはちょっと変わったミョンジンの男気を素敵だと感じる。
宮中では碧川出身の内官や宮女、官吏の追放が始まる。中にはファンが東宮殿に呼んだ者も多くいて、彼らは「追放するために呼んだのですか!」と世子に助けを求め、恨みながら連行される。
幽閉される世子
ファンは父王に碧川出身者の科挙の受験の許可と、10年間彼らが差別を受けていることを訴える。「世子は政務に関与するなと言ったはずだ」と憤怒する王に、「官吏の報告が真実とは限りません」と食い下がり、「今からでも再調査をして全て明らかにすべき」と訴える。そこにやってきたチョ・ウォンボが「取り次ぐな」といって話を立ち聞きする。ファンが「成州チョ氏」に言及したとき、これ以上はまずいと考えたチェイが、ウォンボが来たことを知らせた。ファンが出てきてウォンボに立ち去るように告げ、ウォンボはチェイを一瞥して下がる。
王は「政に介入して失脚した世子は数えきれない。お前には右議政は手に負えない」とファンの軽率さを叱責し「お前は私を無能な王と思っているのか」と怒る。ファンは「誰も信じるなと言う、王の言葉通りに、友さえも遠ざけてきました。ですが父上を見ていると、何のために努力するのか、到底わかりません。兄上がいるべき地位にいるので、少なくとも兄上に恥じない世子になりたくて父上に従い努力してきました」と溢れる涙と共に「無力な自分が恥ずかしいです。なぜ父上は私をそうさせるのですか」と訴えた。王はファンを東宮殿に幽閉し、ウォンボはこれで王が世子を見捨てるはずとにんまりした。
10日経っても幽閉は解かれず、半月、20日、1か月と時が過ぎていき、弱気になったファンは、とうとうチェイの前で声を出して涙する。
■見どころと感想など
冒頭でテガン(ホ・ウォンソ)は、何かに怒りをぶつけるように1人武術の鍛錬している。彼はいったい何に怒っているのか?そして東宮殿のチェ尚宮の記した『世子が碧川出身者を東宮に呼んだ』の密書を受け取ったのは継妃付きのクォン尚宮(ユン・イェヒ)だった。いったい彼らの仲間は宮廷内にどれほど勢力を広げているのか?
ソンオンの婚約者であるチェイに傾く心が止められないファン。今回は少年を助けた夜道で、ファンが自分とチェイの影を見て立ち止まるシーンに注目。チェイはファンに近づいて影を重ねて「仲良しに見えます」と、ファンをからかう。くりかえし影で寄り添うチェイと逃げるファンの追いかけっこに癒される。また、夜の宮庭を歩き回るファン。灯りを手にしてついて回るチェイ。ファンが転ばぬようにと道の小石をよけるシーンは、「王になった男」の第5話(全24話版)などこれまでの韓ドラ時代劇では男性主人公がヒロインを気遣う“時代劇あるある”。エンディングでは幽閉されたファンがチェイの前で泣きながら弱音を吐くところも、これまでの時代劇とは違う、本作の男性主人公と女性主人公の魅力の一つである共助関係だ。
さて、過去にヨムからお布施を貰っていた法師。法師が持っている怪しい魚に自分の血を飲ませるシーンがある。「王女ピョンガン」「ジンクスの恋人」などで印象的な演技で魅せる俳優チョン・インギョムの怪演と相まって何とも不気味な絵面だ。
◇tvN公式YouTube予告動画
◇NHK「青春ウォルダム」
BSP4K 4/7(日)21時、BS 4/12(金)[(木)深夜24時25分]スタート!
【作品詳細】【「青春ウォルダム」を2倍楽しむ】