「サムシクおじさん」第14−16話(最終回):遂に迫ったクーデター!軍に連行されたソン・ガンホの結末に注目が集まる

06月21日07時30分ドラマ
Disney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中

名優ソン・ガンホがドラマ初主演の韓国ドラマ「サムシクおじさん」。Disney+ (ディズニープラス)のコンテンツブランド「スター」にて、6月19日(水)に配信された第14−16話(最終回)では、国をよくしようとする様々な勢力の思惑が遂に大衝突を起こし、これまで物語を回想してきたサムシクおじさんとサンの「その先」が描かれた。気になるあらすじとみどころをチェックしてみよう(ネタバレ)

【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】



「サムシクおじさん」は、1960 年代の韓国を舞台に、自国の運命をなんとか好転させようと奔走する野心あふれる理想主義的な政治家キム・サン(ピョン・ヨハン)と、影で暗躍する謎の政治フィクサー、サムシク(ソン・ガンホ)を描く骨太のヒューマン・エンタテインメント。⇒【各話のあらすじと見どころ】

■キャスト
サムシクおじさん/パク・ドゥチル:ソン・ガンホ
キム・サン:ピョン・ヨハン
カン・ソンミン:イ・ギュヒョン
チョン・ハンミン:ソ・ヒョヌ
 ほか

■第14話「我らのカン・ソンミン」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中
自身が青年時代に立ち上げたテロ組織の綱領がまだ残っていて、自由党による大統領選挙の不正も新聞社に知れ渡ったと知ったソンミン(イ・ギュヒョン)は激昂し、その場にいたサン(ピョン・ヨハン)と言い争いになるがサムシクおじさん(ソン・ガンホ)は二人の間に割って入り、窮地を利用して国民の反政府感情を煽って、政府に戒厳令を敷かせることでクーデターを防ごうと画策する。

戒厳令を恐れていた軍部では、司令官ハンリム(リュ・テホ)がなかなか動き出そうとしないことにしびれを切らしたハンミン(ソ・ヒョヌ)が独自に動き出してしまう。

思惑通りにデモは激化し、サンやヨジン(チン・ギジュ)のほか、大勢の民間人が参加。ソンミンも国連の調査団に対して不正選挙を供述する。こうして政府は戒厳令を敷いたためクーデターは阻止できるかに思われたが、サムシクはデモ隊の先にテミン(チ・ヒョンジュン)の姿を見て動揺する。彼らが仕込んだ爆弾が爆発したことで警察隊が民間人に発砲し動乱が発生するとソンミンはサムシクのもとに逃げ込んだ。どうにかソンミンを逃がそうとしたサムシクだが、ソンミンは車に乗ろうとしたところをテミンに襲われ、命を落としてしまう…。



■第15話「餅」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中動乱の影響で選挙は無効化され、いよいよ内閣制の導入が審議された。同時に政府に不正献金を行っていた者に対する厳罰も求められ、青優会も処罰の対象になってしまう。内閣制導入で念願だった国家再建部の設立に胸を躍らせていたサンだったが、彼の夢は軍人と民間人の議席比率を気にする老人たちによる新旧派の取引でいとも簡単に踏みにじられてしまう。

恐ろしい本性を見せたギチョル(オ・スンフン)はサムシクを牽制し、会への処罰を食い止めるよう命じる。夢を踏みにじられたサンに餅を振る舞い励ましたサムシクは青優会をまるごと奪い取る壮大な計画を明かした。奇しくも軍や国防費の縮小に不満を抱く陸軍がクーデターを仄めかし、サムシクは民主党員を懐柔すると不正資金の処罰の該当条件を改めさせ、見事に会を救った。

そしてサムシクらはドゥシク(ユ・ジェミョン)らの協力を仰ぎながらも民主党の懇談会が開かれる夜にハンリムをトップとしたクーデターの決行を決意し、準備を進めていくのだが…。



■第16話(最終回)「自転と公転」あらすじ
サムシクDisney+ (ディズニープラス)「スター」にて独占配信中法律作りに介入して会を処罰対象化ら外した反面、ヨジンに会の不正を記した帳簿を渡させたサムシク。

レイチェル(ティファニー・ヨン)が総理を呼び出し、いよいよクーデター作戦が動き出したが、軍部では想定外の銃撃戦が起こり、サムシクはドゥシクが嘘をついていることに気づきサンのもとへ急ぐ。サンもまた、想定とは異なる部隊が会場を包囲していることに異変を感じ、一緒に逃走しようというサムシクの説得を振り切り総理のもとへ向かう。結局はソンミンも守れなかったことを指摘されたサムシクはそれ以上彼を追うことができなかった。

ハンリムも総理の前にやってくるが、ギチョルの根回しでドゥシクらが違う部隊と手を組んでクーデターを阻止しようとしている作戦を知るやいなや、何事もなかったかのように帰ってしまい、サンは再び裏切りに遭ってしまう。サムシクはギチョルにサンだけは助けてほしいと懇願した直後に軍によって連行され、ハンミンやサンもクーデターの画策当事者として軍に連行される。

命だけは生かすように青優会が要請したのはサムシクではなくサンだった。帰宅を許されたサンはサムシクの気配を感じ、つかの間の再会を果たす。サムシクは純粋な青年だったサンを汚い政治の世界に招き入れてしまったことを涙で詫び、二人をつなぐきっかけとなったピザ演説について、実はピザを食べたことがないと打ち明けると、暗い野原に連行された。銃声を聞いたサンは再び涙を流し嗚咽する。

8年後、本物の長官となり、ソウルと釜山を結ぶ高速道路の起工式に参加したサン。ヨジンやレイチェルも参加した式典を終えたサンはふと、自分が自転と公転という自然の原理そのものだと言っていたサムシクの姿を思い浮かべていた…。

■見どころ
ソン・ガンホ初主演ドラマということで注目を集めていたドラマが遂に最終回を迎え、最後は3話が一挙に公開された。本作は軍に連行されたサムシク、サン、ハンミンの回想という形で一定の時期に起きた人々の出会いや事件が描かれたが、最終話では遂に連行されるに至る経緯や、連行の「その後」が描かれた。

第14、15話ではこれまでと同様、様々な策略や想定外の出来事、そしてそこにサムシクが打開策を見出す形で一体誰が何のために行動を起こしているのかが非常に目まぐるしく描かれ、集中して視聴していたとしても全容を正しく理解するのは相当困難だったに違いない。あまりにも多くの政治的な思惑が交差する中、サムシクおじさんは果たして何を目指しているのか?という政治的なスタンスは最後まで不明瞭な反面、第14話でのソンミンの死や最終話でのサンへの思慮など、本作におけるサムシクが象徴しているのが「父性」だったのではないかと示唆するシーンが後半に多く登場した。

赤子の頃から面倒を見てきたソンミンが目の前で銃弾に倒れる場面、そしてサンの安全を気遣い、処刑されそうになっている状況でもサンの無事を知り柔らかい表情を浮かべたサムシク。サンとの出会いで登場したピザのエピソードに対して、本当はピザなんて食べたことがないが美味しいのかとサンに尋ねるシーンでのソン・ガンホの表情はSNSでも評価が高い。
一度の視聴で時代的な背景を踏まえて理解することは難しいが、上述したサムシクおじさんの「父性」に注目して第1話から視聴すると、もっと違う次元でシンプルにこの作品におけるサムシクおじさんがどんな存在だったのかが違った視点から見えてくるのではないだろうか?

時代的な背景に関して、本作では時の大統領名や組織など架空の要素が多く存在はするものの、同じくディズニープラス スターで独占配信中のイ・ジェフン主演「捜査班長1958」も1958年から1960年代初頭の同じ時代背景を舞台にした作品だ。合わせて視聴すると当時の韓国の世相についてより深く理解できるに違いない。

「サムシクおじさん」は初回のみ5話が一挙公開され、以降水曜に2話ずつ配信、最終週は3話一挙公開。

韓国ドラマ『サムシクおじさん』|本予告

■スタッフ
監督・脚本:シン・ヨンシク「カシオペア」

YouTube|予告編(日本語字幕)

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