【レポート】キム・スヒョン「ギンギラギンにさりげなく」熱唱でファンミがライブ化熱狂
6月22日(土)横浜/ぴあアリーナは、アリーナ席から4階まではファンで埋め尽くされた。
世界的なヒットとなったNetflixシリーズ「涙の女王」で主人公のペク・ヒョヌを演じた、韓国の俳優キム・スヒョンのファンミーティング『2024 KIM SOO HYUN ASIA TOUR in JAPAN 「EYES ON YOU」』が2024年6月22日、23日の両日にわたって開催された。22日の部を取材したのでレポートする。
【2024 KIM SOO HYUN ASIA TOUR in JAPAN 「EYES ON YOU」』
日程:2024年6月22日(土)、6月23日(日)
場所:横浜/ぴあアリーナ
出演:キム・スヒョン
MC:古家正亨
通訳(声):根本理恵
※取材は6月22日の部
【開幕】
メインステージのスクリーンには、俳優キム・スヒョンが非凡な才能で視聴者を虜にした「ドリームハイ」や「サイコだけど大丈夫」、映画『シークレット・ミッション』など主演作の名シーンが次々と出され、会場は早くも大興奮。キム・スヒョンを大ブレイクさせた「太陽を抱く月」の映像が流れると大歓声が沸き起こった。そしてプロはだしの腕前を持つボーリングの映像やメイキングに続いて「涙の女王」が流れると、会場は割れんばかりの拍手と歓声が上がった。
ドラマ「涙の女王」のOSTであるCrushの「♪Love You With All My Heart(미안해 미워해 사랑해)」を歌いながら登場したキム・スヒョンは、甘い歌声でバンドのライブ演奏に合わせて熱唱。この日のファッションは白Tに薄いベージュのスーツ姿。もはや客席のファンたちはヒロインの“ホン・ヘイン”気分。
10年以上トップスターとして活躍してきたキム・スヒョンでも、さすがに会場いっぱいの観客には度肝を抜かれたのか、緊張気味。歌の後は「わー、あー」しか出てこない。MCの古家正亨に促されて「皆さんこんばんわ。キム・スヒョンです。お久しぶりです…」と日本語で挨拶。「今日は一緒に楽しい時間を過ごして行ってください」の後、スヒョンの日本語の掛け声「セーノ」で全員が気合を入れた。
MCとは10年ぶりで、ファンミーティングは2年ぶり。「その間も皆さんにお会いしたかったが、本当に忙しくて…でもそのお陰でよい作品でご挨拶出来ました」と説明。今回はスヒョンのファンミが初めてというファンも意外に多く、改めて「涙の女王」の人気の凄さが感じられた。スヒョンは、そんな初対面のファンに「初めまして、キムです」と日本語で挨拶して笑いを誘った。
【着席トーク】
「いつもよりは歌をたくさん歌って聞いていただこうと練習をしてきました。確かに練習ではうまく歌えたんですが、でもステージに立つと残念なもので…僕の気持ちだけは受け取ってください」と、自身でも緊張したことを認めた。
MCから「涙の女王」が世界的なヒットになると思ったかと、訊かれると「いいえ、ドラマに対する反応を見通しながら撮影をしたわけではないですから。それでも言葉は違っても愛の物語、家族の物語なら、良い反応があるかなと思っていました」と身振り手振りを加えて説明。
【龍頭里写真館】
ペク・ヒョヌの実家、ヨンドゥ里でのスナップ写真からドラマのビハインドを聞いていくコーナー。スタッフが撮った2枚の写真。1枚は、第4話でいなくなったヘインを捜すために「自転車に乗った」写真で、もう1枚は「登山で猫の足を触っている」写真。6つの質問に100秒で答えるはずが、450秒もかかってしまった。それでも自転車に乗るポーズも披露。MCがそのヒップラインと脚の長さに驚く一幕も。また、登山中に猫の脚を触ったのは、「猫と繋がっているアピールのため」と状況説明。猫の魅力を聞かれ、答えに詰まったスヒョンは「猫の魅力は?」と客席にふり、「可愛い」の答えを貰って満足。
【<EXCLUSIVE Soohyun’s Commentary>】
最終回視聴率24.9%でtvNの歴代1位の大ヒット作となった「涙の女王」の映像を観ながらキム・スヒョンを深掘りするコーナー。
MCから、主人公のペク・ヒョヌは「逆玉の輿で財閥のお嬢様と結婚した弁護士。イケメンでスポーツ万能、でも泣き虫で天然なところがある」と紹介。ペク・ヒョヌとのシンクロ率を聞かれると、「ドラマを撮っているときは確かにシンクロ率は93%くらいあったんですが、ドラマが終わった今となっては7%くらいかな?」と控えめなスヒョン。これまでにもスヒョンの泣きの演技は高く評価されたが、MCは、まさに「涙の王子」だったと絶賛。
<走るシーンダイジェスト>では、牛30頭自慢の後バス停に走る、実家のヒョヌの部屋の窓から夜空を眺めるヘインから「なら来てよ」のお誘いの後のダッシュ、ドイツで四葉のクローバーを持ってヘインの元に激走、病院からいなくなったヘインを捜すために走り回るなどのシーン映像が流れた。
ドイツでの撮影は天候や人の多さで撮影NGが多くて大変だったようだ。どのシーンもトキメクようなワクワク感で走り、トキメキの大きさで走るスピードも違ったと説明。そこで突然スヒョン自らクイズの出題。
「僕が挙げたシーンでヒョヌが一番早く走ったのは何番でしょうか?」
MCから測定していないというクレームがつくと、「僕の気持ち次第でしょ」とわがままな出題者に会場も爆笑。会場からは「それなら来てよ」に票が集まったが、スヒョンは正解を考えていなかった。こんな天然さもスヒョンの魅力。結局、直線コースで走りやすかったドイツの橋での走りを1位としたが、「トキメキ」とは関係なさにまた客席爆笑。他にも<別荘のベッドでヘインと並んで寝るシーン>も紹介された。
ここでMCから予定外の突撃クイズ。「2021年のインタビューで、自転車がテーマでスヒョンさんが感涙した作品は?」本人も覚えていないこのクイズに『弱虫ペダル』と即答するファンがいて驚かされた。
【Learning about JAPAN】
日本の見どころをもっと知ってもらおうというコーナーで、最近よく使われる日本語をレクチャーする。
スヒョン自身はネイティブっぽく話す秘訣として最近「ヤバい」を覚えたそうで、漫画やアニメを通して「やばっ!」「ヤッベえ~」などいろんなバリエーションを身振り付きで披露した。
コーナーでレクチャーしたのは「○○しか勝たん」と「エモい」。一番いいという意味の「○○しか勝たん」では、ファンから「スヒョンしか勝たん」と声が上がった。対するスヒョンは「今しか勝たん」とロマンチックな例文。MCの音頭で「スヒョンしか勝たん!」の大合唱に、スヒョン自身も「スヒョンしか勝たん」と小声で復唱して大照れ。
「エモい」が嬉しい、悲しい、懐かしい、切ないなどの感情を表す言葉と聞き、「エモいよね」を実演。ファンから「スヒョン、エモい」「涙の女王ってエモいよね」の大合唱に納得したスヒョン。
再登場したスヒョンの今度のファッションは黒コーデ。この後も、ファンと一緒にゲーム対決する【Mission Relay Challenge】コーナーや、【プレゼント】コーナーで楽しい時間を過ごした。
歌のステージの準備のために退場する間には【映像のプレゼント】もあり、グラビア撮影風景などのメイキング映像や、レコーディング風景、ファンミーティングのための歌のリハーサル風景などを見せてくれた。どのシーンのスヒョンも笑顔いっぱいで、会場は多幸感に包まれた。
【歌のステージ】
英語の歌詞の楽曲を3曲続けて歌った後、日本のファンのために用意した楽曲で、個人的に好きな歌なのでうまく歌いたいと、米津玄師の「♪Lemon」を歌い上げた。大盛り上がりのファンに「やはりテンポの速い歌がいいですか?」と聞き、同意を得ると、「もう少しテンポの速い歌を歌ってみます」と。いきなりビートの利いたイントロが流れ、キラキラ金テープが発射!歌い出したのは、近藤真彦の「♪ギンギラギンにさりげなく」。絶叫して歌うスヒョンに客席総立ちで、もはやファンミはライブ会場と化した。最高のファンサービスにさすがに疲れたのかすぐに舞台のそでに下がってしまった。
代わって登場したMCもこの選曲には驚いた様子。MCと一緒に全員で「キム・スヒョン」コール。スヒョンは、特別仕立ての「EYES ON YOU」フロートカーに乗って1階客席を“ギンギラギン”に1周。まるでアイドルグループのライブのような盛り上がり!スヒョンが傍を通るたびに黄色い声が耳をつんざく。スヒョンは2階以上の客席にボールを投げたがさすがに4階までは無理。
すると、「文章としてあってるかどうか」と前置きして、「届かいないね~」と日本語で一言。それでも「ハートは届いた」のMCの声に安堵のスヒョン。
【全員での写真撮影と閉幕】
この後、『수현아 너만 바라볼게(スヒョン君、君だけ見てるから)』のスローガンを持って全員で写真撮影。
大盛り上がりとなった2年ぶりのファンミーティングの日本初日の感想を聞かれると、「本当に一生懸命頑張って、うまくやるつもりだったんですが、次にまたありますよね。さらに完成させてまた来たいと思います」とコメント。拍手が沸き起こると、「考えてみたら、歌の練習ではなくて作品を通してお会いしたいです」と、俳優であることに気づいて訂正(笑)。ファンの温かい反応に「ファンミーティングがいいですか?作品がいいですか?」と質問し、「両方!」と欲張りな大合唱に、「わかりました」と答えたスヒョン。「8月に新作ドラマをスタートします。今度の役はペク・ヒョヌほどカッコよくないです。これは大変」と次回作をフライング発表。そして、ファンに感謝と最高の笑顔で退場した。
【アンコール】
しかしこれで最後ではない。ステージスクリーンには「encore」のメッセージと太鼓の音、ファンの手拍子とアンコールの呼び込みでスヒョン再登場。
キム・スヒョンが「♪プロポーズ (청혼)」をしっとり歌い上げて、ファンに感動を与えてくれた。この曲は、「星から来たあなた」以来、約10年ぶりにスヒョン自身がOSTに参加し、最終回のエンディングで流れた楽曲。スヒョンは最後までファンに笑顔と手を振り、目を潤ませてステージを後にした。
日本での2日間にわたって開催されたファンミーティングは、バンコクで始まった「2024アジアツアー」の一環として行われた。この後、29日マニラ、7月6日台北、8月10日香港、9月7日にジャカルタで行われる。
「涙の女王」は、財閥クイーンズグループの3代目で、“デパート業界の女王”ホン・ヘインと、“スーパーマーケットの王子”ペク・ヒョヌとの結婚3周年の夫婦の悲しみの危機と奇跡のように再び始まる愛の物語。【「涙の女王」を2倍楽しむ】ネタバレあらすじ、見どころ、キャスト、視聴率、イベントレポなどまとめて紹介。Netflixにて独占配信中だ。
●【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】
【作品詳細】【「涙の女王」を2倍楽しむ】