「NO WAY OUT：ザ・ルーレット」第1話-第2話、イ・グァンス強烈な演技変身　ユ・ジェミョンは悪者臭プンプン

31日Disney+（ディズニープラス）「スター」で独占配信開始した「NO WAY OUT：ザ・ルーレット」（全8話）では、謎のマスクマンが回したルーレットで第1のターゲットがイ・グァンス、第2のターゲットがユ・ジェミョンに決まった。第1話と第2話のあらすじと見どころを紹介する。（ネタバレあり）

●【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】



「NO WAY OUT：ザ・ルーレット」は、悪名高い凶悪犯「キム・グクホ」の命に200億ウォンの懸賞金がかけられ、それを巡る出入口のない人間たちの激しい戦いを描いたドラマだ。⇒【各話のあらすじ・関連記事】

■キャスト

ペク・ジュンシク役：チョ・ジヌン
キム・グクホ役：ユ・ジェミョン
アン・ミョンジャ役：ヨム・ジョンア
イ・サンボン役：キム・ムヨル
ユン・チャンジェ役：イ・グァンス
ミスター・スマイル役：ホ・グァンハン
ソン・ジュヌ役：キム・ソンチョル
ソ・ドンハ役：ソン・ユビン
ほか
原題：노웨이 아웃: 더 룰렛

■第1話「ノー・ウェイ・アウト」

ピンク色の模様が刻まれたマスクをかぶった男がルーレットを回す。ルーレットが止まると、「名前、報奨金、そして行為」が決まる。最初のターゲットは「屠殺業者のユン・チャンジェ（イ・グァンス）、10億ウォン、耳を切る」。同業者のイム・ジホン（ヒョン・ビョンシク）が報奨金目当てにチャンジェに襲いかかる。チャンジェは逃げるが最終的には耳を切り落される。

一方、刑事ペク・ジュンシク（チョ・ジヌン）は詐欺被害に遭い、家族と共に路頭に迷う危機に直面する。そんな中、片耳を切られたチャンジェが病院に運び込まれる。ジュンシクが捜査を担当し、加害者のジホンの家で10億ウォンが入ったカバンを見つける。ジホンは逃走中に事故死し、経済的に困窮していたジュンシクは彼の家で見つけたカバンを持ち去る。

病院から逃げ出したチャンジェは、CCTV監視カメラから自分の耳の代償である報奨金10億を刑事ジュンシクが横取りしたことを知り、取り戻そうとする。

一方、マスクマンは「15日17時にホサンNCスタジアムに10億をバラまく」という予告動画をネットに上げる。警察が警備体制を敷く中、空から10億の紙幣がばらまかれる。動画を見て集まった人々が我先に紙幣を取ろうとしてスタジアムは大混乱に陥る。

そんな中、マスクマンは新たにルーレットを回し、凶悪犯キム・グクホ（ユ・ジェミョン）と200億ウォン、そして「殺す」というターゲットが決まる。

■第1話見どころ、感想

身の毛がよだつような展開から始まる。何よりコメディからシリアスな役に変貌を遂げたイ・グァンスの演技変貌ぶりに驚いた。明るい役やコミカルな演技の印象の強い彼だが、この残酷なゲームで最初に狙われたユン・チャンジェを完璧に演じている。

マスク（仮面）、ネット、殺人予告とくれば、「国民死刑投票」を思いだす。「国民死刑投票」は、法の死角をすり抜けて無罪となった悪質な犯罪者を対象に始めた国民の死刑投票をして、半数を超えると正体不明の“ケタル”が死刑を執行するというモノだった。対する「NO WAY OUT」は報奨金を出して殺人をさせるとゲーム感覚。いったいマスクマンの目的は？

またこの回では、スタジアムに集まった人々が空から降る大量の紙幣を一枚でも多くつかみ取ろうと奪い合う人々の醜い欲望もたっぷり見せつけられ、何ともイヤミスなドラマだと文句を言いながらも、先がどうにも気になる。

■第2話「ホームカミング」

キム・グクホは13年前に女性を拉致、強姦、殺人した連続凶悪犯だ。15年の刑で服役するが、模範囚として13年ぶりに早期出所となる。刑事ペク・ジュンシクはグクホを護衛する任務を担当。

人々は悪魔のようなグクホを警察が護衛することに非難轟轟。その一方で200億の懸賞金のかかったグクホを「歩くボーナス」と呼ぶ者も出てくる。ジュンシクは横取りした報奨金の秘密を守るために奮闘するが、グクホ自身は犯した罪に対する罪悪感のかけらも持っていない。

一方、チャンジェはジュンシクの車のトランクから10億のカバンを取り戻そうとするが失敗。

夜、グクホが酔っぱらって買い物に行きたいと騒ぎだし、仕方なく近くのコンピにエンスストアに行かせることに。ところが、13年前の被害者の母親がグクホをニードルガンで殺害しようとする。同行した刑事のおかげでグクホは命拾いをするが、刑事に矢がかすってしまう。

母親は末期の肝臓ガンで夫は一人娘を亡くして以降、精神を病んでしまったという。ジュンシクはやりきれない思いになる。取り調べでは母親はケガした刑事の心配をする。フグの毒が回ってまだ意識が戻っていないと聞き、胸を痛める。取り調べを受けている間に彼女の家には「ユン・ミオク様」と名札のついたカバンが届く。

■第2話見どころ、感想

この回では冒頭でグクホの非道、極悪ぶりが見られる。演じたユ・ジェミョンといえば、「恋のスケッチ～応答せよ1988」から「梨泰院クラス」「剣の詩」と幅広い役をこなしてきたが、本作で歴代最高の悪役キャラクターを見せつけた。

そんな彼が演じるグクホを毛嫌いする刑事ジュンシク。詐欺被害に遭ったからとはいえ、報奨金10億ウォンをせしめたのだから、彼も決して正義ではない、最低な刑事だ。この10億の秘密を隠そうとするも、チャンジェに知られただけに、彼もまた今後徐々に追い詰められるはず。チョ・ジヌンが演じた刑事ジュンシクの役は、当初、故イ・ソンギュンがキャスティングされていた。イ・ソンギュンとチョ・ジヌンは10年前の映画『終わりまで行く』で共演している。『終わりまで行く』でイ・ソンギュンが演じたキャラクターがジュンシクのキャラクターや状況とにている。映画ではチョ・ジヌンがイ・ソンギュンを追い詰める役だったが、本作ではチョ・ジヌンが追い詰められる役を演じる。

ちなみにこの映画は中国やフランスでリメイクされ、日本では岡田准一 ×綾野剛で同名タイトルでリメイクされている。

「NO WAY OUT：ザ・ルーレット」は、ディズニープラスにて毎週水曜日に2話ずつ配信される。

【作品詳細】【関連・各話のあらすじ】