私はまだ運転できるのか…シニアドライバーの安全運転を考える「ガイアの夜明け」

08月08日11時40分社会
画像提供:テレ東より

8月9日放送のテレビ東京『ガイアの夜明け』(22:00)は、高齢ドライバーたちのドキュメントとともに、日本の車社会の未来像を模索する内容だ。見逃し配信や番組未公開部分はテレ東BIZで視聴可能であり、予告動画は番組サイトで公開中だ。



高齢ドライバーの現状と対策

高齢ドライバーによる事故が後を絶たない現状だ。5年前の池袋暴走事故をきっかけに、一時は免許を返納する人が増加したが、昨年は高齢ドライバーによる死亡事故が3年ぶりに増加した。公共交通機関が少ない地方では、免許の有無が高齢者の生活に直結する。自治体や自動車メーカー、ベンチャー企業がタッグを組み、高齢ドライバーが安全に運転するための技術開発に取り組んでいる。


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■免許返納すべきか? 高齢者の運転を事故鑑定のプロがチェック

交通事故の鑑定を専門に行うベンチャー企業、ジェネクストは、5年前の池袋暴走事故も鑑定した。社長の笠原一さんは、タクシードライバーだった父親が起こした交通事故をきっかけに会社を創業した。今年2月、ジェネクストは横浜市経済局と共に、高齢ドライバーの日常の運転や交通ルールの遵守状況を専用のアプリでモニタリングし、事故の危険性を数値化する実証事業を開始した。


この実証事業に参加したのは66〜71歳の高齢ドライバー7組。その一人である宇佐美利美氏(66歳)は、孫の保育園の送り迎えなどで運転を続けているが、最近足元のペダル操作に不安を覚えている。宇佐美氏は「今回の実証で客観的に判定され、下手と判断されたら運転を諦める」と決意を述べた。


実証事業の中間報告では、宇佐美氏の一時停止などの遵守状況が約半分という結果が出た。息子にその結果を報告し、「お年寄りの事故が多いから明日は我が身と思う。返納することも考えなければならない」と語った。一方、ジェネクストは今回の事業が免許返納を促すものではなく、高齢者が自分の運転技術を客観的に見直すことを目的としている。


■何歳になっても車に乗れる「街」を作る…マツダの新たな挑戦

広島県三次市川西地区では、自動車メーカーのマツダが運転可能な地元住民がドライバーとなり、運転できない高齢者をサポートする「支えあい交通」を行っている。この取り組みを担当しているのが地元の公民館に勤める児玉千洋氏(67)。しかし、児玉氏自身も高齢化が進んでおり、新たな課題に直面している。


そんな中、マツダは新たな技術「コ・パイロット」を開発している。これは、運転手の体や頭の傾きなどで居眠りや疲労の兆候を検知し、自動で車を停止させるシステムだ。これにより、高齢ドライバーが安心して運転できる未来を目指している。



ガイアの夜明けって?

ギリシャ神話に登場する「大地の女神」を意味し、後にノーベル賞作家のウィリアム・ゴールディングが「地球」を指して“ガイア”と呼んだことから「ガイア=地球」という解釈が定着している。


今回の『ガイアの夜明け』では、高齢ドライバーの安全運転をサポートするための様々な取り組みが紹介された。高齢者が安心して運転できる社会の実現に向けて、自治体や企業の努力が続いている。



番組情報

【案内人】松下奈緒
【ナレーター】眞島秀和
オープニングテーマ曲:岸利至「鼓動」
エンディングテーマ曲:松下奈緒「夜空の花 2024」(ソニー・ミュージックレーベルズ)



関連情報ホームページ
公式X(Twitter): @gaia_no_yoake



【同時放送】TX・TVO・TVA・TSC・TVh・TVQ
【担当】報道局 小川和暢、プロモーション部 佐藤祐紀