西島秀俊らが朗読で描き出す「新・ドキュメント太平洋戦争1944 絶望の空の下で」を終戦記念日、8/15放送

08月08日15時51分社会
©NHK

NHKスペシャルは終戦記念日の8月15日(木)19時30分から、戦時中の人々の等身大の姿を朗読で描き出す「新・ドキュメント太平洋戦争1944 絶望の空の下で」を放送する。朗読は國村隼、西島秀俊、柄本佑、橋本愛、小野花梨、山田杏奈らが担当する。関連動画は番組公式サイト、見逃し配信はNHKプラスにて実施される。



戦争の中を生きた人々の日記や手記から、時代のうねりを追体験する大型シリーズ「新・ドキュメント太平洋戦争」。シリーズ4回目となる今回は市民の犠牲が急増した1944年に焦点を当てる。

市民の生活はいかに戦争に侵食されていったのか。転換点となったのは、6月に起きた日本の要衝・サイパン島での戦いだ。日本軍は「玉砕」し、日本から移住した多くの民間人が自決の道を選んだ。山形の農村から渡った14歳の少女の手記からその悲劇をたどる。

そして、追いつめられた日本軍が起死回生の作戦として打ち出したのが、兵士の肉体そのものを「兵器」に変える作戦「特攻」だ。海軍は魚雷を人間が操縦できるように改造した特攻兵器「回天」を開発する。社会に漂っていた不安やいらだちは、若い特攻隊員の覚悟をうたいあげる報道に触れ、大きく変化していった。当時の日記や手記="エゴドキュメント"からは、もはや立ち止まることが難しくなっていった当時の"空気"がありありと浮かび上がってきた。市民が戦争に巻き込まれるとは、どういうことなのか。そのことを如実に突きつける1944年を市民たちの言葉で綴る。

西島秀俊朗読を担当する西島秀俊は2021年かのシリーズ開始から出演している。「戦場で生死の境をさまよいながら残された軍人の日記や、軍需工場で必死に働く青年の日記など、一般市民が残した言葉を朗読してきました。多くの死に直面し、戦争の空しさを嘆く言葉がある一方で、厳しい生活の中でも子供たちのお菓子を心配するような優しい心も綴られています。時代に翻弄されながらも懸命に生きる一人一人の言葉から、戦争というものが遠い世界の問題ではない事をあらためて感じます。この市井の人々の言葉が、私達が戦争について考えるきっかけのひとつとなることを願っています」とコメントを寄せている。

■「新・ドキュメント太平洋戦争1944 絶望の空の下で」放送概要
放送日程:8月15日(木)19時30分よりNHK 総合にて
朗読出演:國村隼 西島秀俊 柄本佑 橋本愛 小野花梨 山田杏奈ほか

「新・ドキュメント太平洋戦争1944 絶望の空の下で」番組公式サイト