NHK土10「3000万」安達祐実の演技に半端ない没入感…第1話と第2話ネタバレあらすじと感想
10月5日から始まった安達祐実主演のNHK土曜ドラマ「3000」が面白いとSNSで話題になっている。12日に第2話が放送され、第3話は19日に放送予定。番組サイトで予告動画が公開中だ。
「3000万」は、思わぬアクシデントと出来心をきっかけに、人生が激変してしまう家族を描くクライムサスペンス。複数の脚本家が共同で作品を手がける海外ドラマの手法を持ち込み、誰もが余裕のない社会の痛みをえぐり出す。
まずは、第1話と第2話のあらすじを見てみよう(ネタバレあり)。
■第1話
佐々木祐子(安達祐実)は、派遣社員としてコールセンターで働きながら、家計のやりくりに追われていた。家のローンや息子の教育費やピアノのレッスン料などが重くのしかかる中、夫・義光(青木崇高)は元ミュージシャンで、常に「なんとかなるさ」と楽観的な態度を崩さない。
ある日、そんな佐々木一家は偶然にも事故に遭遇する。奇跡的に家族3人は無事だったが、息子の純一(味元耀大)が運命的に3000万円もの大金の入った鞄を手に入れる。しかし罪の意識から両親に正直に話す。祐子は最初は警察に届けるべきかと悩むものの、義光に「相手の女性は死ぬはず」と説得され、祐子も次第にその金を手放すことに抵抗を感じる。
しかし、この大金の背後には危険な人物たちの存在があった。3000万円を巡る暗い影が次第に一家に迫り始め、義光と祐子はこの金を事故現場に戻すべきか、再び思い悩む。現場に着いた時、祐子が「私は戻したくない!」と声を荒げた瞬間、森の中から不穏な声が聞こえてくる。
その声は、大金を探していた男性2人のものだった。彼らは佐々木家の車を襲い、窓を割るが、バッグの中にあったのは夫・義光の過去のライブチケットだけ。実は、義光も3000万円を手放すつもりはなく、お金とチケットをすり替えていたのだった。
事件を引き起こした張本人たちはその場を離れるものの、平凡だった佐々木家の生活は、この出来事をきっかけに非日常の渦へと巻き込まれていく。
©NHK■第2話
祐子と義光夫婦は、手にした3000万円を「ほとぼりが冷めるまで使わない」と約束する。しかし、事態は急展開を迎える。3000万円を元々持っていた謎の女性ソラ(森田想)の意識が取り戻し、刑事の奥島(野添義弘)と野崎(愛希れいか)が彼女の病室を訪れ、取り調べを開始する。
そんな中、義光と懇意にしている刑事の奥島がやって来る。息子の純一が、3000万円のことを涙ながらに謝る。ところが奥島が勘違いして「大丈夫、相手の人も助かったから」と答え、どうにかその場を凌ぐ。
その一方で、ソラの3000万円を失った闇組織のメンバー、蒲池(加治将樹)と長田(萩原護)は、組織からの圧力を受けており、彼女を拉致して大金を取り戻そうと企てる。佐々木夫婦もソラが気になり、病院を訪れるが、ソラを話すことはできなかった。
そんな中、義光が手を付けないと約束した3000万円をあてにして高価なギターや、鉄のフライパンを買ってきて、祐子のイライラは頂点に。
祐子と義光はソラと交渉するために、変装してもう一度病院に向かうが、そこで警察、闇組織と鉢合わせする事態に。祐子はソラに接近し、3000万円を預かる代わりに1000万円の手数料を要求する。ソラは足がつくことを恐れ、祐子の提案を受け入れ、2人は逃亡を図る。しかし、彼女たちを蒲池が追跡し、3000万円の行方を問い詰める。緊迫した状況の中、ソラが蒲池をフライパンで殴り、彼を気絶させる。蒲池は一度息を吹き返すが、フラフラのまま池へと沈んでいく。
SNSには「キャラクターに感情移入できて、毎回涙が止まらない」「他のドラマとは違う新鮮なストーリーがいい!」 「俳優たちの演技が素晴らしい」といった感想が多くみられる。また一方で、「同情するなら金をくれ!」とコメントして楽しむファンも。
このフレーズは、安達祐実が1994年に主演を務めた大ヒット「家なき子」(脚本、野島伸司)での彼女の決めゼリフで、その年の新語・流行語大賞も受賞した。このフレーズは、彼女のキャラクターが抱える複雑な感情や社会問題への皮肉を含んでいると解釈され、多くの視聴者が共感したり、考えさせられたりしているようで、本作の大ヒットと共に、安達は天才子役として大ブレイクした。あれから30年、安達祐実は演技派俳優として大活躍している。
土曜ドラマ「3000」は、第2話のラストで思わぬ殺人事件に発展したことを機に、祐子とソラの運命はさらに大きく動き出す。
次回の放送はNHK総合にて19日(土)22:00から、BSP4Kでは同日の9:25分から先行放送する。
【放送予定】
総合2024年10月5日(土)よる10時~スタート<全8回>
BSP4K 毎週土曜 午前9時25分~
[再放送] 総合 翌週水曜 午前0時35分~
【出演】安達祐実
青木崇高 加治将樹 工藤遥 野添義弘 持田将史 萩原護 愛希れいか 味元耀大 森田想 ほか
【脚本】弥重早希子 名嘉友美 山口智之 松井周 from WDRプロジェクト
【演出】 保坂慶太 小林直毅 【制作統括】 渡辺哲也
【プロデューサー】 上田明子 中山英臣 大久保篤
◇NHK「3000万」番組サイト
【2024年夏ドラマ】【関連記事・各話のあらすじ】