「京城クリーチャー2」第7話(最終回):幸せを手に入れたパク・ソジュンとハン・ソヒ…不穏なエピローグを見逃すな

09月29日22時44分 ドラマ
Netflixシリーズ「경성 크리처」シーズン2

9月27日に独占配信を開始したパク・ソジュンとハン・ソヒ主演Netflix「京城クリーチャー2」。

第7話(最終回)では、チェオク(ハン・ソヒ)を捕らわれ、由紀子(スヒョン)から究極の選択を迫られたホジェ(パク・ソジュン)の決意と最終決戦が描かれ、更なる続編を予感させる不穏なエピローグが描かれた。気になるあらすじと見どころを見てみよう。(ネタバレあり)
【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】



「京城クリーチャー」シーズン1は、1945年の京城を舞台に、怪物のような人間の欲望が引き起こす悲劇と、それに立ち向かう二人の若者の切ないロマンスを描いた作品だ。【「京城クリーチャー」シリーズを2倍楽しむ】では各話のネタバレあらすじと見どころ、キャスト、制作発表会レポートなどまとめて紹介。「京城クリーチャー」シーズン2では年月を経て再会した二人が、現代に残る負の遺産に立ち向かう姿が描かれる。

■キャスト

チャン・テサン役:パク・ソジュン
ユン・チェオク役:ハン・ソヒ
前田由紀子役:スヒョン
クォン・ヨンギル役:ホ・ジュンソク
スンジョ役:ペ・ヒョンソン
クロコ1役:イ・ムセン
ヨ・ミョンジュン班長役:イ・ソンウク
ノ・ジス刑事役:ハン・ドンヒ
ほか



■第7話(最終回)「境界人」あらすじ

チェオク(ハン・ソヒ)を襲って薬でナジンの力を無効化したスンジョ(ペ・ヒョンソン)。いつかホジェ(パク・ソジュン)が語っていた闘う理由を聞いて、憧れを抱いたものの結局は自分のことしか考えられない怪物だったと語るスンジョに、死んだ母親のことを告げ説得を試みるチェオクだが、スンジョは由紀子(スヒョン)も生きるために利用しただけだといいチェオクにとどめを刺そうとする。それを止めたのは尾行していたノ刑事(ハン・ドンヒ)だった。チェオクはノ刑事を逃がすが、力を奪われているため、チョンスン製薬に捕らわれてしまい、連絡を受けて警察署を出たヨ班長(イ・ソンウク)も内通者の裏切りで事故に遭ってチョンスン製薬に捕らわれてしまう。同じ頃、目を覚ましたヨンギル(ホ・ジュンソク)にも魔の手が迫っていた。

クロコ1(イ・ムセン)と対決していたホジェは、全ては自分を孤独にするために由紀子が仕組んだことだと明かされる。クロコ1が私的にナジンを狙う計画が由紀子に知られ、ホジェの前に現れた彼女は、怪物と化した実験体に襲われそうなヨ班長、ヨンギル、ジョンヒョク(パク・テイン)の命と、ナジンを除去するために水槽に放り込まれそうになっているチェオクのどちらを救うか究極の選択を迫る。隙を突いて由紀子に薬を注射しナジンの力を無効化したホジェは足元のガラスを割り、自ら怪物たちの前に立ちはだかり、3人を逃がした。その頃、命の危険にさらされていたチェオクは、怖いのは死ぬことでなく、一人残されたまま死ねないことだと言って最後まで抵抗を続けるが水槽に投げ込まれ意識を失ってしまう。

ホジェは怪物と死闘を繰り広げ、最後はかつて人間だった頃の心に語りかけて怪物の動きを止めるが、由紀子は怪物の弱点である窒素ガスを放出させる。怪物を踏み台にして由紀子がいるフロアによじ登ったホジェは銃を構える由紀子を無視して、チェオクの救出を急ぐ。入れ替わりに由紀子の前に現れたのはスンジョだった。由紀子が自分を一度でも息子として愛したことはないと知ると、彼女に教えられた通り、誰にも縛られず完璧な人類になると言って由紀子を刺し、窒素が充満するフロアに転落した彼女は眼の前の光景に美しさを感じながら最期を迎えた。水槽ではチェオクの体からナジンが抜け出し、クロコ1はナジンを回収しようと企てるが、救出にやってきたホジェは素手で水槽のガラスを破り、クロコ1は動かなくなったナジンを無言で見つめていた。救出されたヨ班長らだが、ジョンヒョクだけは直前に姿を消してしまう。

チョンスン製薬の非人道的な人体実験が世間を騒がせる中、老婦人(パク・ヘジン)の家で暮らし始めたチェオク。老婦人は生き残ったナウォル夫人の娘だった。かつてのホジェと同じく、ナジンを抜かれたチェオクはそれまでの記憶を失い、ごく普通の女子大生として過ごしていたが、道ですれ違ったホジェに気づくと言葉にならない懐かしさを感じて涙を流した。

ようやく平和を取り戻したかに思われた社会だが、スンジョの計画は終わっていなかった。密かにナジンを量産し、ナジン入りの水が大量に社会に出荷されてしまう…。



GSCNetflixシリーズ「경성 크리처」シーズン2

■見どころ

出会いから80年近い月日を怪物としての自分と闘いながら暮らしてきたテサンとチェオクの感動の再会が描かれたのも束の間、おぞましい研究を続けるチョンスン製薬との決着をつけるために立ち上がり、スンジョの裏切りでチェオクが絶体絶命の危機に立たされた場面で迎えた最終回は、由紀子の死とホジェ/テサンの活躍で幕を閉じた。何かに執着した途端に人間は弱いものになると説いていた由紀子だが、結局は自分に心を向けてくれなかったテサンに孤独を味合わせるのが目的だったという皮肉な背景が明かされ、結局は自らが育てたスンジョによってナジンを無効化され、最期を迎えた。

終盤では、第5話で怪物化したテサンの回復のために、自らの体を餌として差し出したかのように描かれていたナウォル夫人が、老婦人の母親だったことが明かされ視聴者を驚かせた。根拠となる写真がいつ撮られたものなのかは分からないが、テサンが最後までナウォル夫人を捕食しなかったのではないかという希望を抱かせてくれる場面だ。作中でホジェが再びナジンを寄生させ、不老の体になったのに対し、ラストでナジンを抜かれて記憶を失ったチェオクが現代世界で普通の女子大生と暮らしながらホジェと再会を果たす結末は、賛否両論ありそうだが、二人が見つめ合う姿でハッピーエンドとして描かれた。

1940年代と現代を舞台に2シーズンに渡って描かれた本作は主人公が平和と自由を謳歌できる現代で幸せに生きていくことを暗示するようなハッピーエンドで幕を閉じたかと思われたが、エンドロールが流れた後に、スンジョのその後を描いた不穏なエンディングが、更なる続編の可能性を感じさせた。これまでのシーズンではナジンによる怪物化は、人々が知らないところで起きた事件として描かれたが、いよいよナジン入りの水が世間にばらまかれ、もし続編があるならば大勢の人々が怪物化し混乱に陥った社会が舞台になることが予想される。救出されたジョンヒョクが姿を消したことも伏線として捉えてもいいのかもしれない。もし続編が実現するのであれば、混乱した社会を鎮めるのはやはりホジェなのか?幸せな生活を手に入れたチェオクは再び記憶を取り戻すのか?時代を超えて同じ人物が再会を果たすというシーズン1から2へのインパクトのある移行をどう上回るのかなど期待と好奇心をそそられる。



■作品情報

原題:경성크리처2「Gyeongseong Creature2 (英題)」
監督:チョン・ドンユン
脚本:カン・ウンギョン
製作: Story & Pictures Media
共同製作: Studio Dragon、kakao ENTERTAINMENT
配信: Netflix



【作品詳細】【「京城クリーチャー」シリーズを2倍楽しむ】

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