「光る君へ」“望月の歌”披露にネット注目、道長(柄本祐)の視線の先には 第44話ネタバレ第45話予告
NHK大河ドラマ「光る君へ」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)11月17日(日)放送の第44話「望月の夜」道長(柄本祐)がまひろ(吉高由里子)に公開告白か、有名な歌の新解釈にネットが注目。11月24日(日)放送の第45話「はばたき」で5カ月ぶりに松下洸平が再登場する。予告動画は公式サイトで公開中。
11月17日放送の第44話では、三条天皇が譲位の後、一条天皇の第二皇子・敦成(あつひら)親王が後一条天皇(橋本偉成)として即位し、頼通は摂政となり、道長の娘たちはそれぞれ后の地位を占めた。権力の頂点に上り詰めた道長は、宴の席で「望月」の歌を披露した。
「この世は欠けた物の何一つない『我が世』だった」と栄華を歌った道長だが、まひろと視線を交わした瞬間、その満月は2人がかつて廃屋で見た満月と重なるという壮大なラブソングへ。銀色のきらめきをまとった道長は、まさにまひろにとっての「光る君」であり、この歌の新解釈に、ネットでは「すごい少女漫画的展開!」「これはまひろへの愛の唄よね?」など視聴者が盛り上がりを見せた。
そして最終回まで残すところあと4回の放送となるが、11月24日放送の第45話では、まひろがついに道長へ賢子(南沙良)の秘密をカミングアウトする模様。また、予告では周明役の松下洸平の姿が映し出され、5カ月ぶりの再登場にネットで反響を呼んだ。また、道長が剃髪するシーンも盛り込まれており、物語も終幕へ向かっていく。
■父を超えた道長
道長と倫子(黒木華)の娘である彰子が太皇太后、姸子が皇太后、威子が中宮となった第44話。道長の父・兼家は、長女を63代冷泉天皇に、詮子を64代円融天皇に入内させたが、いずれも地位は女御どまりで、天皇の后である皇后にはなれていない。自分の娘から1人でも后を出すのが難しい中、道長と倫子は彰子、姸子、そして威子と嫁がせている。
ドラマの時代考証の倉本一宏によると、さらに両親が健在であるというのも、実資が記した『小右記』にあるように「一家が三后を立てるのは、未曾有である」ことだと解説している。また、有名な道長の「望月の歌」は、立后の儀の後の「穏座」という二次会のような場で詠まれたとされ、それも実資が記した『小右記』に記録が残っている。さらに、普段実資が2次会までいることは珍しく、『小右記』に歌を書き記したことで後世にこの歌が残ったというのも面白い偶然だ。
いずれにしても、野望に満ちて、権力のためには呪詛も厭わなかった父・兼家を超え、権力の頂に立った道長。奇しくも放送回の前日であった11月16日は今年最後のスーパームーン。印象深い「望月の夜」となった。
■第44話ネタバレあらすじ
長和4(1015)年、耳も目も悪くなった三条天皇(木村達成)は、公卿たちからも譲位を迫られていた。そこで三条天皇は生き残りをかけ、道長の長男・頼通(渡邉圭祐)に自分の娘である皇女・禔子(やすこ)を妻にしようとする。天皇からの申し出を断ることはできない道長だったが、頼通は隆姫(田中日奈子)を愛しており、この申し出を断固として拒否する。かつて政治の道具にされたと感じる彰子(見上愛)からも、誰も幸せにならない結婚だから、胸を張って断るべきだと言われてしまう。
三条天皇から結論を迫られたので、道長は結婚話が破綻するように、教通(姫子松柾)に頼通は危篤で、伊周の怨霊によるものだと噂を流すよう指示する。頼通危篤の噂は内裏中、またたく間に広がり、結婚の話は反故になる。万策尽きた三条天皇は、実資(秋山竜次)から「東宮に敦明様を立てるなら譲位しよう・・・と仰せになればよろしゅうございます」と助言をもらい、それに従い譲位を決意する。
長和5(1016)年、三条天皇が譲位し、後一条天皇が即位した。これにより、道長は幼い天皇の摂政となり、名実ともに国家の頂点に立ち、彰子は国母となった。一方、為時が出家したいと言い出し、まひろたちを驚かせる。寺には行かず、余生はちやはと惟規の菩提を弔って生きて行きたいと話す為時(岸谷五朗)に、まひろは、「長らくご苦労様でした」と頭を下げた。
後一条天皇の政務には、左大臣を務めるかたわら摂政である道長が執り行っていた。道長としては、左大臣として公卿たちの意見を聞くことが大事だと思っていたが、公卿たちからは、道長に権力が集中していると不満があがる。公任(町田啓太)からは左大臣を辞めるよう促される。つい先ほどまで、三条天皇に譲位を迫っていた道長は、今度は左大臣の職を追われる立場になった。そして道長はある決意を胸に、まひろのいる局を訪れる。
道長は摂政と左大臣を辞めて、頼通に譲ろうと考えていた。その決意を聞いたまひろは、まだ1年も経っていないと驚き、頼通に道長の民を思う気持ちは伝わっているのかと詰め寄った。道長は「俺の思いに何の意味があろう」といつになく弱気になっていた。まひろは自分が書いた物語が彰子を変えるように、道長の思いもきっと伝わるはずだと元気づける。そこへ倫子があらわれたので、道長は「政の話をしていた」と取り繕いその場を後にする。倫子はまひろのもとへ行き、思いがけない依頼をする。それは道長の人生を書き記して欲しいというものだった。
寛仁元(1017)年、道長は頼通に摂政を譲り、威子(佐月絵美)が9歳離れた後一条天皇へ入内することになる。三条天皇は娍子(朝倉あき)ら家族に見守られこの世を去り、後ろ盾を失った敦明親王は東宮の座を降り、帝の弟である敦良親王が東宮となった。1年後、彰子は太皇太后、姸子(倉沢杏菜)は皇太后、威子は中宮となり、3つの妃の地位を道長の娘が占めた。威子が中宮になったことを祝う宴の席で、道長は「望月」の歌を披露し、返歌を求められた実資はあまり優美な歌だから返歌は詠めません。かわりに皆で唱和しましょう。と言い、そこにいた皆が道長の歌を唱和した。
■第45話あらすじ
まひろの源氏物語がいよいよ終盤を迎える。ある日、まひろは賢子から宮仕えをしたいと相談され、自分の代わりに太皇太后になった彰子に仕えることを提案する。そして、まひろは長年の夢だった旅に出る決意をするが、道長の反対に合い、ついにまひろは賢子にまつわる秘密を明かすことになる。旅立つまひろを思わぬ再会が待ち構える中、道長は出家をする決意を固める。
NHK大河ドラマ「光る君へ」は2024年1月7日(日)総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:大石静、出演:吉高由里子、柄本佑、町田啓太、黒木華、見上愛、岸谷五朗ほか。番組公式X(Twitter)アカウントは「@nhk_hikarukimie」。第45話予告動画は番組公式サイトにて公開中。
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