日本初放送「高麗契丹戦争」第29話・第30話:上元帥チェ・スジョン、契丹との最後の戦いへ

11月25日19時22分ドラマ
Licensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2023 KBS. All rights reserved

韓国専門チャンネル「KNTV/KNTV801」で日本初放送中の「高麗契丹戦争」(原題)。今回紹介する第29話と第30話では王、顕宗(キム・ドンジュン)が反乱軍の鎮圧に成功し、いよいよ上元帥カン・ガムチャン(チェ・スジョン)が契丹との最後の戦いを始めるまでが描かれる。ネタバレあらすじと見どころを紹介する。予告動画はKNTV番組HPで公開中だ。



「高麗契丹戦争」(原題)って?

本作は、数々の苦難を乗り越えて高麗に平和をもたらした8代王・顕宗と、彼の政治の師でもある姜邯賛(カン・ガムチャン)将軍を中心に、契丹の侵攻にさらされた激動の高麗時代を描く超大型本格時代劇。時代背景や実在人物、各話のあらすじと見どころ、豆知識などは【「高麗契丹戦争」を2倍楽しむ】でまとめている。



■キャスト

 ⇒【キャスト、登場人物、実在人物の紹介】
カン・ガムチャン(姜邯賛)役:チェ・スジョン
顕宗(ヒョンジョン)/大良院君/スン役:キム・ドンジュン(ZE:A)
ヤン・ギュ役:チ・スンヒョン
元貞王后(ウォンジョン)/第一王后役:イ・シア
元成王后(ウォンソン)/第三王后役:ハ・スンリ
契丹の老将ソベアプ(蕭排押)役:キム・ジュンべ
契丹皇帝ヤユルユンソ(耶律隆緒)役:キム・ヒョク
 ほか



■第29話あらすじ

チ・チェムン(ハン・ジェヨン)率いる兵士たちが反乱を制圧し、反逆者のパク・ジン(イ・ジェヨン)は最後まで王、顕宗を恨みながらジェムンの剣に倒れた。顕宗(キム・ドンジュン)は反乱に加担した者たちの家族を罰することなく寛容を示した。一方、寺で顕宗の無事を祈っていたウォンソン(ハ・スンリ)は、無事な姿を見て涙を流し、顕宗に優しく抱きしめられる。この朗報は朝廷に届き、臣下たちは顕宗が進めていた内密の計画を知り驚いた。顕宗は大臣たちに計画を伏せていたことを謝罪する。

その後、事情を知らない契丹の使者が現れ、反乱者を処断したと聞いても「忠臣のいない高麗は混乱する」と嘲笑。顕宗は「逆賊と結んだ契丹との外交は無用」と告げ、使者を収監。これまでの非礼を償わせると宣言した。さらに契丹軍が鴨緑江を越えて進軍準備を整え始めたが、顕宗は王宮に戻る進言を退け、「成宗大王(※)のように軍を激励して団結させる」と西京にとどまる。顕宗は鎧をまとい兵士たちを鼓舞し、士気を高めた。
※成宗(성종, 在位:981年–997年)。第6代国王。

顕宗の治世中、契丹は何度も高麗に侵攻してきたが、高麗は都の外城建設や重騎兵の育成、地方道の整備などで防衛を強化し、侵略を撃退してきた。1018年、顕宗即位から9年目、高麗は契丹との最終決戦を目指す。出征の軍の長を務めるカン・ガムチャン(チェ・スジョン)は、3年立て続けに侵攻をした後、なりをひそめているのは力を蓄えているに違いないと考え、今度こそ敵を全滅させるために、平野戦を狙う。契丹側は10万以上の兵力を集め、忌憚皇帝(キム・ヒョク)が精鋭部隊を指揮官ソベアプ(キム・ジュンベ)に託していた。

一方、顕宗の改革は順調に進み、徴税や徴兵は豪族から官吏に移され、中央集権化が進んでいた。また、ウォンソンは王子ワン・フムを産み延慶院主(後の元成王后)となり、妹たちも顕宗の妃となった。顕宗は裏切った元貞王后を罰せず、彼女を大切に見守り、憎んでいないと告げて赦した。

ガムチャンは決戦を前に妻と食事を囲み、妻から護符を渡されるも「必ず勝って帰る」と力強く告げた。そして翌朝、顕宗に動員令を求め、自らを総大将に任命するよう提案。朝廷は一度失敗した平野戦の危険性を指摘するも、ガムチャンの説得により顕宗は全権を託す上元帥に任じ「20年に及ぶ侵略戦争に終止符を打て」と命じた。

ついに出陣の日、顕宗は斧鉞をガムチャンに授け、「この戦いを終わらせてくれ」と信頼を寄せる。契丹軍の指揮官ソベアプもカン・ガムチャンが相手であることを知り、ついに両軍の総力戦が幕を開ける。</p>

■感想、見どころなど

なお、顕宗はこの回からお髭を蓄えて登場。この回では、ファンボ・ユイと共に流刑を解かれて都に戻ったチャン・ヨヌだったが、身体の不調を訴えて官職を辞した。元貞王后は、ウォンソンの元を訪ね、ウォンソンの子を跡継ぎにすることは、顕宗が太祖大王(※)のように自らの手で国を造るつもりだと話す。そして王のその気持ちを知らずに、王室外から来たウォンソンを憎み、嫉妬した。それが王室で育った王后の道だったと話し、ウォンソンの手を握り顕宗のことを頼んだ。
※918年に高麗を建国した王建(ワン・ゴン)のこと。記録によると29人の妻がいたとされており、多くの妻たちは、政治的・外交的な同盟を築くための結婚であり、彼の治世の安定に寄与した。その後、元貞王后は顕宗の腕の中で「感謝します」と伝えて眠るように生涯を終えた。顕宗は「王后よ」と呼びかけ静かに涙を流して妻を抱きしめた。



■第30話

カン・ガムチャンが出陣準備を整え、20万の軍を率いて興化鎮へ向かう。ソベアプは契丹の将軍に「渡河後はいかなる城も攻撃せず、全速力で南進せよ」と命じていた。

ガムチャンはカン・ミンチョム(イ・チョルミン)に興化鎮の東側に陣を構築するよう命じ、通州(トンジュ)へ進軍する契丹軍を阻む作戦を立てた。契丹軍が通州城の前で高麗本軍と交戦すると予想したソベアプは、第1軍を高麗軍に向けさせ、残りを開京に急行させる計画を立てた。しかし、予想外にも高麗軍が興化鎮付近に陣を構築し、大会戦の準備を進めていることを知り、ソベアプは苦境に立たされる。

戦争が迫る中、ガムチャンは第1陣の後方300歩に第2陣を配置し、剣車陣で敵を包囲し、騎兵が背後を塞ぐ作戦を立案。さらに、ミンチョムには本陣右側に軍を伏せさせ、契丹軍の背後を奇襲する準備を整えた。

戦いの合図と共にキム・ジョンヒョン(ソ・ジェウ)が重装騎兵と共に出撃し、ミンチョムも右側を攻撃した契丹軍を全滅させ、優勢を握った。激闘の末、高麗は契丹のウピシル第1軍を全滅させ、初戦を勝利で飾った。

開京で結果を待つ顕宗は、ガムチャン勝利の報に喜びを隠せなかった。ガムチャンが「最後の勝利の知らせを待ってほしい」と伝えると、顕宗は「焦らず待つよう伝えてくれ。たとえ一度や二度敗れても我慢するから、必ず最後の勝利を知らせてくれ」と微笑んだ。

一方、ソベアプは作戦を変更し、亀州(クィジュ)経由で開京に向かう計画を立てた。これを察知したガムチャンもまた、ミンチョムとジョンヒョンに騎兵を率いて追撃するよう命じ、チョ・ウォン(キム・ジュンドン)には馬灘(マタン)で待機するよう指示した。契丹軍は高麗軍が後方部隊を攻撃する中でも戦闘を避け、ひたすら南下し、開京へと進軍する。

顕宗はガムチャンから『逃避するように』という手紙を受け取り、臣下からも避難要請を断り、開京に残ることを決意。「兵糧戦はいつも攻撃側が不利だ。民が余を助けてくれるなら、必ずこの開京を守れる」と、ガムチャンが追いつくまで民と共に戦う覚悟を示す。臣下たちは契丹を恐れる民を頼ってはいけない進言するが、皇帝の真心が込められた『最後まで共に戦う』と示した詔書を見た民衆は、一斉に光化門前に集結。顕宗は彼らの万歳の声に感涙した。

開京近くに到達したソベアプは、夜襲を決行するため、明朝に300兵で外城を偵察するよう命じる。そして「カン・ガムチャン、今度はお前が敵だ」と呟く。



■見どころ、豆知識

思ったよりも内戦が続いた終盤。残り4話でついに契丹との最後の戦いに入った。冒頭から手に汗握る展開を繰り広げたこの回では、開京へ進軍する契丹軍との追撃戦は視聴者に息を呑む緊張感をもたらしてくれた。また、臣下たちに『己の手で高麗を守る機会を民たちに与えたい』という言葉で民と戦う覚悟を示した顕宗。そんな顕宗の想いに最初に応えたのがガムチャン、ヤン・ギュ、カン・ジョの妻たちだった。その後、続々と老若男女の民たちが家を捨て、田を捨てて戦うために駆けつける。そんな民の前で涙ながらに感謝し、深い余韻を残した。ラストは、民と共に開京を守るという顕宗の書簡を受けたカン・ガムチャンが急ぎ開京に向かう姿で幕を閉じた。
この回の視聴率は韓国で放送時、全国基準で12.9%(ニールセンコリア調べ)を記録し、3週連続で自己最高視聴率を更新。同時間帯に放送された週末ドラマの中で首位を守った。特に、ソベアプが奇襲作戦に失敗し開京攻撃を命じるシーンでは、瞬間最高視聴率14.2%を記録し、終盤に向けた勢いを示した。



■『高麗契丹戦争』(原題)

放送日時 8月16日(金) 日本初放送スタート
毎週(金)20:00~22:10 (2話連続)
再放送日:毎週(木)11:30~13:40(2話連続)
話数 全32話



KNTV「高麗契丹戦争」(原題)

■視聴方法
KNTVはスカパー!、スカパー!プレミアムサービス、ひかりTV、J:COMほか各ケーブルテレビで視聴可能。

KNTV視聴方法ページ

kandoratop【作品詳細】【「高麗契丹戦争」を2倍楽しむ】