【最終回ネタバレ】視聴率11%「光る君へ」まひろ(吉高由里子)新たな旅へ、余韻残る最終回に高評価
NHK大河ドラマ「光る君へ」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)最終回となる第48話が12月15日(日)に放送され、まひろ(吉高由里子)が倫子(黒木華)に道長(柄本祐)との関係を問われ、これまでのいきさつを語った。NHKプラスで最終回を見逃し配信、NHKオンデマンドで過去放送分を配信中だ。
12月15日放送の第48話では、生涯にわたり強い絆でむすばれたまひろと道長の最期の別れが描かれた。初回視聴率は12.7%でスタートし、その後は10%台を推移。最終回は11%で着地した。(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。最終回にして、倫子に道長との関係を聞かれ、賢子(南沙良)のことは伏せつつ、それ以外は包み隠さず話したまひろ。思えば、幼い日に生まれた小さな恋心は、いつしか男女の関係を超え、絆を深めていく中で、道長はまひろの創作活動を支え、まひろは『源氏の物語』という1000年後まで読み継がれる作品を生み出した。
最終回では、倫子に頼まれ道長の元に通うまひろが、道長を主人公にした2人だけの架空の物語を作成。減量して撮影に挑んだ柄本祐と、悲しさを押し殺し優しい声で物語を紡ぐ吉高由里子のシーンが多くの視聴者の心を打った。泰平の世を守った道長だが、物語最後は、双寿丸が登場し、まひろの「嵐が来るわ」という武士の時代の幕開けを感じさせるセリフで幕を閉じた。
大河の定番である合戦シーンはほぼなく、平安時代の貴族社会を政治も男女の関係も含め生々しく描いた異色の大河「光る君へ」。放送終了後も「毎週楽しみな1年が終わったー!」「最高の最終回」「大石静さんありがとう!」など盛り上がりを見せた。
■最終回こだわりのポイント
ソウルメイトとして絆を深めたまひろと道長だが、最期の時を迎える道長のもとに、倫子に頼まれ通い出したまひろ。弱っていく道長に新しい物語を語り聞かせるが、時折、涙をこらえながら、「続きはまた明日」と告げる声色は柔らかく、優しかったことが印象的だった。チーフ演出の中島由貴によると、視力が衰えた道長に対し、「道長にはみえてないから、泣いてもいい。だけど、泣いてる風を装わず声だけは不安をかんじさせないようしゃべって欲しい」とリクエストしたそう。それにより、ただ悲しいシーンではなく、愛に満ちた2人だけのシーンが出来上がった。
また、物語最後にまひろがかける言葉「嵐が来るわ」というのは、道長が亡くなった翌年に、平忠常の乱(1028年、長元元年)が起きていることに着目。「道長様、嵐が来るわ」というセリフは以前から決まっていたことだったという。第1話で安倍晴明が「嵐が来る」とお告げをし、最終回のまひろのセリフに繋がる周到さに、この大河ドラマにかけるスタッフとキャストの意気込みが感じられるエピソードだ。
なお、15日の最終回にあわせてまひろ(紫式部)役の吉高由里子、藤原道長役の柄本佑、脚本の大石静を迎えて、『大河ドラマ「光る君へ」最終回パブリックビューイング&スペシャルトークショーin 京都』を開催した。⇒【報告レポート】
■第48話ネタバレあらすじ
まひろは倫子に、道長との関係を問われ、これまであった2人の関係を語り出した。9歳で出会い、再会を約束した日に母を道長の兄に殺されたこと。仲良くしていた散楽の友を殺された時は2人で葬ったことなどを話した。倫子は、まひろが道長とのことを包み隠さず話したことに驚き、彰子(見上愛)が2人の関係を知らず、まひろに心を開いていたことにもショックを受けつつ、「このことは死ぬまで胸にしまったまま生きてください」と告げる。
最後に、まひろは「それで全て?隠し事はもうないかしら?」と聞かれると、悲し気な面持ちで「はい」と返事をした。道長との間にできた娘・賢子(南沙良)のことは打ち明けることは出来ず、その晩は一人悲しく琵琶を奏でるのだった。
万寿2年(1025年)、東宮の妃となった嬉子は皇子を出産するが、その2日後、わずか19歳で世を去った。万寿4年(1027年)、後一条天皇のもと、実資(秋山竜次)、斉信(金田哲)、行成(渡辺大知)以外は、道長の息子たちが政治の中心を占めていた。そして、彰子は嬉子が遺した皇子を引き取り、2人目の女院となり、賢子は御乳母に任じられた。そんな賢子は自分を「光るおんな君」と言って公家たちの間で浮名を流すようになっていた。
赤染衛門(凰稀かなめ)は、『栄華物語』の執筆を進め、嬉子が亡くなる場面では、物語を聞いている倫子も涙を流さずにはいられなかった。衛門が『枕草子』や『源氏の物語』のように、広く世に受け入れられるか不安を覗かせると、倫子は自信を持つよう励ました。一方、まひろのもとには、後に『更科日記』を書き上げる菅原孝標の娘が遊びにくるようになっていた。市で彼女が落とした源氏物語を拾ったことがきっかけで、まひろの元に遊びにきては、『源氏の物語』の感想を話して帰るのだった。それを知ったききょう(ファイーストサマーウイカ)は、自分が作者だと名乗らないまひろを「相変わらず物好きなお方」と笑った。
その後、道長は姸子を亡くし、まひろは隆家(竜星涼)から、道長の具合が悪いと聞き心配する。そんなある日、まひろは倫子に呼び出される。生きる気力を失った道長をどうしていいかわからず、まひろに助けを求めてきた倫子は、「どうか殿の魂を繋ぎとめておくれ」と頭を下げた。まひろは道長に、倫子に自分たちのことを話したから安心して欲しいと告げ、「お会いしとうございました」と笑顔を向ける。
道長が差し出した手をまひろが握ると、道長は「先に・・・逝くぞ」と言うので、まひろは「光る君が死ぬ姿を書かなかったのは、幻がいつまでも続いて欲しいと願ったゆえでございます。私の知らないところで道長様がお亡くなりになってしまったら、私は幻を追い続けて、狂っていたやも知れませぬ」と涙を流して手を握った。それからまひろは、道長のために、三郎を主人公とした架空の物語を作って毎日聞かせた。しかし、雪が降ったある日、道長は「生きることはもうよい」と告げ、その翌日、静かに亡くなった。
道長が亡くなった日、行成もこの世を去り、公任や斉信らは親友の死を歌に乗せて悲しんだ。それから、まひろは、自分の歌を書いた本を賢子に託し、再び旅に出ることを決意する。年老いた乙丸を連れ、旅に出たまひろは、途中で戦へ向かう双寿丸と出会う。まひろは不穏な予感に「道長様、嵐が来るわ」とつぶやくのだった。
NHK大河ドラマ「光る君へ」は2024年1月7日(日)から2024年12月16日(日)まで総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:大石静、出演:吉高由里子、柄本佑、町田啓太、黒木華、見上愛、岸谷五朗ほか。番組公式X(Twitter)アカウントは「@nhk_hikarukimie」。第48話予告動画は番組公式サイトにて公開中。
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