「照明店の客人たち」チュ・ジフンの意外な正体…心温まる展開からの続編展開に注目【第7話・第8話(最終回)ネタバレ】
ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」の「スター」ブランドにて独占配信中のオリジナル韓国ドラマシリーズ「照明店の客人たち」。12月18日(水)に配信されたクライマックスを飾る第7話と第8話では照明店の真実と店主ウォニョン(チュ・ジフン)の正体、そして死後の世界の謎が解き明かされ、最後は心温まる再会を描きつつも続編へ続くおどろおどろしい展開に続いた。気になるあらすじと見どころを見てみよう。
●【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】
「照明店の客人たち」は、昨年から今年にかけて数々の賞を受賞した話題作「ムービング」の原作者で脚本家のカンフルが再び手掛けたヒューマンミステリー。暗い路地裏にひっそりと佇む照明店を訪れる異なる背景を持つ客人たちを中心に展開し、感動的で温かい人間愛を描いた作品。【関連・各話のあらすじ】
■キャスト
ウォニョン:チュ・ジフン
ヨンジ:パク・ボヨン
刑事:ペ・ソンウ
ヒョンミン:オム・テグ
ユヒ:イ・ジョンウン
ほか
『照明店の客人たち』ディズニープラス スターで独占配信中 (c) 2024 Disney and its related entities
■第7話「死後の世界」あらすじ
体の異変に気づいて照明店を訪れ、そこが特別な場所であることを見抜いた刑事ソンシク(ペ・ソンウ)。ウォニョン(チュ・ジフン)はそんな彼を見て、初めて照明店にやって来た日の自分を重ねていた。娘と崩落事故に巻き込まれたウォニョンは無我夢中で照明店に辿り着き、そこが死後の世界だと気づくと娘だけでも助けて欲しいと懇願。自らの意思で店に来ないといけないと断固として助けようとしなかった先代の店主も彼の必死の懇願に取引を提案した。こうしてウォニョンは娘を救う代わりに新たな店主として、死後の世界に迷い込んだ人々を見守り続けることになったのだ。自分たちがいる世界の真相を知って驚くソンシク。
一方、ヨンジ(パク・ボヨン)が働く重患者室には新人のブヨン(シン・ヘジ)が赴任し、ヨンジは彼女に意識不明の患者ひとりひとりのエピソードを語り始める。患者のうちの一人ビョンジン(パク・ジョンピョ)はバス事故の被害者ではなかったが、山中で遭難して低体温症になっていたところを救助犬によって救われていた。夜な夜な犬の鳴き声に腹を立てていたビョンジンは遂に犬を目撃し追いかけるが、それが自分を助けた代わりに死んでしまった救助犬だと思い出し涙を流しながら、犬に導かれるまま照明店で自らの生きる意思である光を見つけ出した。
死後の世界に迷い込んで自分の生きる意思を探して彷徨う者がいる一方、既に死亡しその世界の住人になってしまった人間もいた。ユヒ(イ・ジョンウン)は死後の世界に迷い込んでしまった娘にどうにか光を見つけてもらおうと毎日照明店への買い物を頼んでいたが、ヒョンジュ(シン・ウンス)は光を見つけられないまま、身の回りの奇妙な出来事に嫌気が差して部屋に閉じこもってしまった。赤いハイヒールの女ヘウォン(キム・ソンファ)も屋敷に閉じ込められた恋人のソネ(キム・ミナ)を抱きしめ、照明店に行くように説得を始める。ソンシクはウォニョンから聞かされた死後の世界の話をなかなか受け入れられず、ウォニョンはやってくる客に世界の真相を明かさないのは、意識を取り戻した後にせん妄に悩まされないように世界を記憶させないためだと明かす。
バスを運転していたスンウォン(パク・ヒョッコン)も路地を彷徨うが、転がっていくバスケットボールを追いかけてジウン(キム・ギヘ)を見つけると、涙で謝罪しながら彼を生者の世界に送り返そうと照明店へと送り出した…。
『照明店の客人たち』ディズニープラス スターで独占配信中 (c) 2024 Disney and its related entities
■第8話(最終話)「光」あらすじ
ヨンジが事故で意識不明の重体になって目を覚ました時、彼女は死後の世界で見た光を記憶していた。その後、回復した彼女が看護師として働く病院の重患者室では彼女が音楽を聴かせ続けた患者が目を覚ました。事故現場でヒョンミン(オム・テグ)の腹部の傷を縫うジヨン(ソリョン)。時間が迫る中、いつものようにヒョンミンを乗せて走ってくるバスを止めると、ヒョンミンに自分が恋人だったことを告げ、涙する。困惑したヒョンミンも周りの乗客に見えていないことや、腹部の傷を見て何が起きたのかを思い出し、ジヨンに泣きついて彼女の頼み事を聞くと約束。彼女の願いはヒョンミンを照明店に向かわせ生者の世界に送り返すことだった。
屋敷に住んでいるソナのことを聞いたスンウォンは、彼女も生者の世界に送り返そうと家に入り込もうとするがそこでヘウォンと鉢合わせする。互いに既に死んでいることを確認し合い、涙で謝罪したスンウォンに、全員が不幸だっただけだから、送り返せる人を探し続けろというヘウォン。そんな会話の一部始終を聞いて、生者の世界に戻れば死後の世界の記憶は消えてしまうと知り、置かれた状況を察したソナ。ヘウォンからヒョンジュの話を聞いてマンションに向かったスンウォンはユヒとすれ違うが、彼女も既に亡くなって口には綿が詰められていたため言葉を発することができなかった。
ユヒは閉じこもってしまった娘の代わりに彼女の光が込められた電球を手に入れようと照明店に向かうが、ウォニョンには本人が来ないと駄目だと断られ、それでも懇願する。サングラスを外して猫の目で牽制するウォニョンだが、それを見たユヒの顔色が変わる。懐かしい飴の包み紙を見つけたユヒは言葉の代わりに必死に何かを伝えようとして、ウォニョンに飴を食べさせると、ウォニョンは彼女が誰なのかを知って突然涙を流し始める。ユヒはかつてウォニョンが自分の命と引き換えに救った娘だったのだ。思いがけぬ再会に涙で抱擁する二人。母を探して家を出たヒョンジュは、マンション前で力尽きそうになっていたスンウォンから真実を聞かされ、これまでに身の回りで起きた奇妙な出来事の真相と母が毎日照明店に買い物を頼んでいた理由を知る。ヒョンジュの生きる意思である電球を持ち帰ったユヒに、一緒にいたいと言って生者の世界に戻ることを必死に拒んだヒョンジュだが、結局は娘を思うユヒの手でなかば強引に生者の世界に送り返されてしまう。ソナもまた、照明店に向かい、自分の電球を見つけ出し、病院では一瞬意識を取り戻すが、直後に彼女は亡くなった。照明店を訪れた彼女はヘウォンと一緒に暮らすために自ら電球を割って死後の世界に残る選択をしたのだった。ヒョンミンもまた、自分の意思ではないとウォニョンに気づかれながらも、自分の電球を見つけて元の世界に戻っていった。
そして3ヶ月後、病院では回復して退院するジウンと会話したヨンジは、彼の口から聞いた死後の世界のおぼろげな記憶の話を聞いて、ウォニョンのことを思い浮かべていた。死後の世界に残ったソナとヘウォンは屋敷で穏やかに暮らし、照明店ではウォニョンとユヒ親子が、救助犬とともに店番をして幸せそうに暮らしていた。一方、回復して登校したヒョンジュは、母と死後の世界を忘れないためにせん妄の治療を受けていなかった。そんな彼女の前に、彼女について元の世界にやって来たというソヌと名乗る女子生徒の霊が姿を現す。置い続けていたバイクの男の店にやって来たソンシク。彼が追っていた猫の目の男サンフン(キム・デミョン)は生と死の境で行く場所を失った死者を送り届けるために放火で死んだ女性の亡霊を追いかけているところをソンシクに阻止され、その時にトラックに轢かれてソンシクをかばうように命を落としていた。ある日、ヨンジはバス事故の日に対応を後回しにしたトラックの運転手に襲われるが、それを救ったのはサンフンから役目を引き継いだソンシクだった。ヒョンミンはジヨンのことを思い出せず、せん妄の治療を受けるが心身を消耗していた。ジヨンは納棺師ソッキ(イ・ファンウィ)に彼が自分を覚えていなかったことを嘆いていたが、ある日ヒョンミンが自宅の廊下で電気をつけると、そこにはジヨンの姿が…。
霊感を得てサンフンの後継者となったソンシク。彼は警察署で未解決事件の被害者の女子生徒の写真を見つめる。彼女はヒョンジュに話しかけたソヌだった。ある晩、危険を察知したソンシクがある場所に向かうと、同じく建物に入ろうとしていた男を止める。自称無職の男ヨンタク(パク・ジョンミン)は自分にも霊感があることを告げ不敵に微笑みながら指を鳴らすと…。
■見どころ
クライマックスを目前に第7話ではウォニョンが既に死んでいることが明らかになり、その経緯や照明店の意味が少しずつ明らかにされていった。この作品の特殊な点は死後の世界の設定だ。韓国ドラマでは比較的よく使われるのが輪廻転生、いわゆる生まれ変わりなのだが、本作では亡くなった人や、生死の境を彷徨っている人は共に薄暗い現実そっくりの街を気づかずに徘徊している。そして照明店に飾られた無数の電球の意味に気づいた人だけが生者の世界に戻って来られるという本作ならではの世界観。実はパク・ボヨン演じるヨンジが臨死体験者に関するナレーションで真っ暗な闇の中を漂った、光を見た、大切な人と再会したと証言しているという一節があったが、実はいずれも本当に本作の死後の世界では実在していて、伏線回収の細やかさに驚かされる。更に振り返ってみると物語で描かれたエピソードの舞台はヨンジが働く病院とソンシクの回想、そしてバス事故の回想シーンを除き、ほとんどが死後の世界だったということにも鳥肌が立つ。
亡くなった人は現世と表裏一体の違う世界に引っ越しただけ、とも呼べる世界観は特に誰かを亡くした経験がある人はどうかこうあって欲しいと願わずにはいられないはずだ。クライマックスで死後の世界で愛する人と再会してまるで現世と変わらないような幸せな生活を送っている様子は目頭すら熱くなってくる…そんな心温まる終盤から一転、物語は再び一度どんでん返しを繰り返す。次第に展開は序盤のような怪談のようなおどろおどろしさを帯び、ヒョンジュの前に現れた謎の幽霊少女、そして彼女が関連している事件を追う刑事は、事故に遭った時に命懸けで自分を守ってくれたバイクの男から、亡霊を正しい道に導く役割を引き継ぎ謎の男と遭遇。死後の世界にはウォニョンの店以外にも、照明店が存在していることも示唆された。ヒョンミンがジヨンを覚えていなかった理由も明かされておらず、クライマックスでジヨンが彼の前に再び姿を現す場面も謎を呼び、視聴者に次シーズンの存在を確信させた。
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■スタッフ
監督:キム・ヒウォン
脚本:カンフル 『ムービング』
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