西島秀俊×満島ひかり、『時には懺悔を』で中島哲也監督と初タッグ　監督コメント全文紹介

構想15年を経て、中島哲也監督が手掛ける待望の新作『時には懺悔を』が、2025年6月に全国公開されることが決定した。公開決定と共に、西島秀俊、満島ひかりら豪華キャストも発表された。あわせてティザービジュアルも解禁された。

中島監督の7年ぶりの新作『時には懺悔を』は、原作が打海文三の同名小説で、重度の障がいを抱える子どもを通して描かれる親子の絆の物語だ。



中島監督は約20年前にこの小説に出会い、「見る人の心を動かす映画が作れるのでは」と感じ、ずっと映画化を夢見てきた。脚本を書き始めた当初は賛同者を得るのが難しかったが、15年の年月を経て、新たな感動作が完成した。映画は「過去に大きな傷を負った大人たちが、今を必死に生きる“たったひとつの小さな命”と出会い、人生の活路を見出す物語」を描いている。

主演には、初めて中島監督とタッグを組む西島秀俊が抜擢された。西島は家族との不和を抱えた男・佐竹を演じる。さらに、満島ひかり、黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、塚本晋也、片岡鶴太郎、佐藤二朗、役所広司といった日本映画を代表する豪華キャストが集結し、それぞれのキャラクターに情熱を注いだ。

物語は、家族から目を背けた男・佐竹（西島秀俊）、子どもを生きる糧にした男・明野（宮藤官九郎）、娘に捨てられた女・聡子（満島ひかり）、産んだ子を愛せなかった女・民恵（黒木華）、他者に関心を持てなかった男・米本（佐藤二朗）、子どもにすべてを捧げ尽くした女・由紀（柴咲コウ）といった、どれも目を背けられないような複雑な事情を抱える人々のドラマを描いており、観る人すべての共感を呼び起こすだろう。

また、解禁されたティザービジュアルでは、屈曲した小さな子どもの手と、それにそっと触れようと差し出された大人の手が描かれ、優しさや温もりが伝わってくる。続報に対する期待も高まる。

★中島哲也監督コメント
「この子は生まれてこないほうが幸せでした」。劇中で語られるこの言葉は、望まれなかった命が誕生し、その命が多くの人々の心を動かす様子を描いている。命が誕生することには意味があり、その価値を証明することが映画のテーマだ。

過去に傷を負い、心に痛みを抱えた大人たちが、重い障がいを持って生まれた幼い命と出会い、どう変わっていくのかが描かれる。

原作小説を読んでから約20年、映画化を切望してきたが、何度も難しいと言われ、つまずくことも多かった。それでも、多くの人々の協力と努力でようやく完成に至った。この20年間で世の中の価値観が少しずつ変わり、この映画が受け入れられる土壌が整ったことを実感しており、とても嬉しく思う。

主人公・佐竹同様、私も極度のヘソ曲がりだが、この映画にはこれまでになく素直な気持ちが込められている。伝えたいことの大切さや重さを考え、気取った演出はしていない。監督としてのエゴは一切入れず、スタッフ・キャスト全員で作り上げた作品だと強く感じている。

だからこそ、観た人がこの映画をどう感じ、どう受け止めるのか、楽しみにしている。ぜひ劇場でその目で確かめてほしい。

監督: 中島哲也『下妻物語』『嫌われ松子の一生』『パコと魔法の絵本』『告白』『渇き。』『来る』
出演: 西島秀俊 満島ひかり 黒木華 宮藤官九郎 毎熊克哉 鈴木仁 烏森まど 山崎七海 唯野未歩子 野呂佳代 長井短 しんすけ 山下舜太 諸角優空 柴咲コウ 塚本晋也 片岡鶴太郎／佐藤二朗 役所広司
原作: 打海文三「時には懺悔を」（角川文庫/KADOKAWA）
脚本: 中島哲也 門間宣裕
制作: TIME さざなみ
配給: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2025 映画『時には懺悔を』製作委員会

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