木村拓哉と倍賞千恵子が声優を務めた『ハウルの動く城』今夜、金曜ロードショーで放送

14時56分映画
(C) 2004 Studio Ghibli・NDDMT

日本テレビ系「金曜ロードショー」(金曜よる9時~)1月10日は、宮崎駿監督による2004年公開のアニメ映画で、スタジオジブリが制作した『ハウルの動く城』(2004年)を放送、番組公式サイトで予告動画が公開されている。



『ハウルの動く城』は。世界中の少年少女から愛されているダイアナ・ウィン・ジョーンズによる同名の人気小説作が原作。原作では、呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの奇妙な共同生活が、宮崎監督により「戦火の恋」を軸に脚色されて描かれている。

映画の象徴である「動く城」が圧倒的な魅力を放つ。この巨大で奇妙な城が歩き回るシーンは、観客の目を奪う。そのメカニズムや細部にわたるデザインには、宮崎駿ならではの独特な美学が表れており、城が動きながら風景を変えるシーンは、まるで夢の中にいるかのような感覚を与える。

また、映画の登場人物たちも非常に魅力的だ。主人公のソフィーは、ある日突然呪いによって老いた姿に変わる。外見が変わっても心は変わらないという彼女の成長は、観客に深い感動を与えた。ハウルもまた、不安定で自由な魔法使いとして登場し、ソフィーとの関係が進展する過程に心温まる瞬間が多く描かれている。

さらに、映画のファンタジー世界は視覚的にも魅力的だ。空飛ぶ城や火の精霊カルシファーなど、魔法が日常の一部として描かれ、夢と現実が交錯するような世界観を作り上げている。カルシファーはそのユーモアと感動的な役割で物語に深みを与え、映画に不可欠なキャラクターとなっている。

『ハウルの動く城』はまた、戦争というテーマも深く掘り下げている。ハウルとその仲間たちは、無意味な争いに巻き込まれ、その悲惨さが生々しく描かれる。戦争の影響を受けた人々がどう生き抜くのかというテーマは、映画に強いメッセージ性を持たせている。

映画の音楽もまた、作品に大きな役割を果たしている。久石譲が手掛けたサウンドトラックは、物語の情感を高め、感動的なシーンをより一層引き立てる。「世界の約束」などの楽曲は、映画のテーマと完璧にマッチしており、観客の心に残り続ける。

キャストも魅力的だ。ソフィー役の倍賞千恵子は、彼女の優しさと強さを見事に表現し、観客に深い感情移入を促す。ハウルの声を演じた木村拓哉は、不安定な魔法使いのキャラクターを巧みに演じ、物語に深みを加える。カルシファー役の青木崇高は、ユーモアと温かさを兼ね備えたキャラクターをしっかりと演じており、映画全体に軽妙さを与えている。

『ハウルの動く城』は、ファンタジーと現実を巧みに織り交ぜた作品で、観客を夢の世界へと引き込む。映画を通じて、見る者は魔法のような冒険と、戦争の悲しみとを同時に体験することができる。

■あらすじ
ソフィー(倍賞千恵子)は、父が遺した帽子店で働く地味な女性で、恋愛やおしゃれには消極的だ。ある日、町で兵士に絡まれているところを美しい青年ハウル(木村拓哉)に助けられるが、彼が人の心臓を食べる魔法使いだと知る由もなかった。しかしその夜、荒地の魔女(美輪明宏)によって魔法をかけられ、90歳の老婆に姿を変えられてしまう。

家にいることができなくなったソフィーは、旅に出る。その途中、巨大なハウルの動く城に出会い、城の中に入ると、火の悪魔カルシファー(我修院達也)が城の動力源として存在していた。カルシファーと契約を結び、ソフィーは自分の姿を元に戻すために協力を得ることになる。彼女はハウルの弟子マルクル(神木隆之介)と共に城で掃除婦として暮らすことになり、次第にハウルの生活にも変化が生まれる。

ソフィーの存在が次第に城の中の人々を変えていく中、戦争が激化し、ハウルは王室付きの魔女サリマン(加藤治子)から呼び出される。

■声の出演
ソフィー/倍賞千恵子、ハウル/木村拓哉、荒地の魔女/美輪明宏、カルシファー/我修院達也、マルクル/神木隆之介、小姓/伊崎充則、かかしのカブ/大泉洋、国王/大塚明夫、ヒン/原田大二郎、サリマン/加藤治子 他

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