北野監督、「自分の映画のキャリアを“壊す”という意味でタイトルをつけた…『Broken Rage』配信記念記者会見レポ
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2月5日(水)、Amazon Original映画『Broken Rage』14日(金)Prime Video配信を記念して記者会見が行われ、監督・脚本・主演を務めた北野武をはじめ、浅野忠信、大森南朋、白竜、國本鍾建ら「キタノ組」の常連俳優たちが登壇した。
本作は、世界的に高評価を得ている北野武監督が「暴力映画におけるお笑い」をテーマに制作した実験的な映画で、型破りな演出と予測不能な展開で映画界の常識を打ち破る作品だ。
会見で、北野監督は「Amazonという会社の配信を通じて、無理な相談ではあったが、実験的な作品を作らせてもらった」と語り、映画の制作を振り返った。彼は、映画が完成した後、環境の変化によって内容が大きく変わったことを実感したという。
浅野忠信は、「監督の前作『首』で共演した大森さんと一緒に、この作品にも参加できることを楽しみにしていた。台本を読んで、これはすごい作品になると感じた」と語り、現場での緊張感と楽しさを振り返った。
大森南朋は、「監督の作品に呼ばれることは幸せだ」と語り、特に“笑い”を求められるプレッシャーに対して緊張感があったことを明かした。「現場に行くのが楽しみだった」とも述べ、浅野にゴールデングローブ賞受賞のお祝いメッセージを送った。
白竜は「監督にお任せしますという気持ちで、和気あいあいとした楽しい現場だった」と語り、國本鍾建は「監督からのオファーは嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいだった」と述べた。
本作は、日本の配信映画として初めてベネチア国際映画祭に正式出品され、観客からのスタンディングオベーションが鳴り止まなかったほど高評価を受けた。浅野忠信は、映画の後半に笑いが起き、劇場の雰囲気が変わったと感激した様子を語った。
また、本作は約60分の映画を前半と後半に分け、前半ではクライムアクション、後半ではセルフパロディでコメディタッチに描かれている。
北野監督は、「編集後、映画が大きく変わったことを実感した。映画は視聴環境が変わると内容も変わる」と振り返り、タイトル『Broken Rage』に込めた意味についても触れた。「自分の映画キャリアを壊す意味でこのタイトルをつけた」と語り、映画の挑戦的な要素を強調した。
会見では、北野監督の映画におけるコメディの経験がどのように生かされているかの質問もあった。監督は「映画は総合芸術で、コメディや舞台経験が映画に繋がっている」と語り、今後のエンターテインメントの可能性について熱く語った。
最後に北野監督は、「実験的な映画だが、損したとは思わないだろう。役者たちのおかげで映画として形にできた」と述べ、本作への期待を込めて観客にメッセージを送った。
『Broken Rage』は、2月14日(金)より世界独占配信が開始され、観る者を衝撃の60分へと誘う。
『Broken Rage』(読み:ブロークンレイジ)
配信日:2025年2月14日(金)よりPrime Videoにて世界独占配信
監督・脚本・編集:北野武
キャスト:ビートたけし 浅野忠信 大森南朋 仁科貴 宇野祥平 國本鍾建 馬場園梓 長谷川雅紀(錦鯉) 矢野聖人 佳久創 前田志良(ビコーン!) 秋山準 鈴木もぐら(空気階段) 劇団ひとり 白竜 中村獅童 音楽:清塚信也
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