3月2日NHKスペシャル深海取材班、世界初8k超高感度深海カメラで「シーラカンス」の撮影に成功

3月2日（日）NHKスペシャル「ディープオーシャン 幻のシーラカンス王国」世界初となる72時間連続追跡調査、8k超高感度深海カメラでシーラカンスの撮影に成功、放送は21時～21時59分NHK総合・NHKプラス（見逃し配信）でおこなわれる。



2012年、世界で初めて深海に生息するダイオウイカの撮影に成功したNHK深海取材班が、新たなターゲットとして選んだのは、謎多き古代魚・シーラカンスだ。最新作「ディープオーシャン」では、長年にわたり研究者たちを魅了し続けてきたこの生物に迫る。

シーラカンスは、かつて恐竜とともに絶滅したと信じられていた。しかし、およそ100年前、南アフリカ沖で偶然漁船の網にかかり、「生きた化石」として世界に衝撃を与えた。それ以降、研究が進められてきたが、シーラカンスは限られた深海域に生息しており、その生態は未だ多くの謎に包まれている。

©️ co-production with ZDFARTE and OceanX）
今回の撮影は、インドネシア政府の特別許可を受け、シーラカンスの調査を続ける「アクアマリンふくしま」の研究者をはじめ、世界各国の専門家とともに行われた。舞台は赤道直下、インドネシア・スラウェシ島沖。最新鋭の深海調査船「OceanX号」に乗り込み、3台の潜水艇を駆使して昼夜を問わずシーラカンスに密着した。特に、世界初となる「72時間連続追跡調査」では、8時間交代で深海に潜り、徹夜で観察と撮影を続けた。

潮の流れが激しく、サメが徘徊する暗闇の深海。その奥深くに取材班がたどり着いたのは、絶壁のわずかな隙間に潜むシーラカンスの“隠れ家”だった。そこには複数の個体が集まり、繁殖につながると考えられる行動や、これまで知られていなかった大きく口を開ける動作などが克明に記録された。

シーラカンスは、約4億年前に脊椎動物が海から陸へと進化する過程にあった特別な魚の生き残りとされ、科学的にも重要な意味を持つ。今回、8K超高精細映像による遊泳行動の分析では、肉質のヒレをしなやかに曲げながら動かす姿が確認された。この動きは、私たちの遠い祖先がどのように関節や筋肉を使っていたかを知る貴重な手がかりとなる。

シーラカンスはなぜ絶滅を免れ、なぜその姿をほとんど変えることなく生き続けてきたのか。未解明の謎に迫るため、新開発の8K超高感度深海カメラを駆使し、その真の姿を映し出す。誰も見たことのない、未知なる生きた化石の神秘に迫る冒険ドキュメントが誕生した。

【音楽】久石譲
【語り】三宅民夫 副島萌生

NHKスペシャル 「ディープオーシャン 幻のシーラカンス王国」
3月2日（日） 21時～21時59分

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