南沙良主演で映画化決定『愛されなくても別に』毒親に振り回される人生を描く

「響け!ユーフォニアム」で知られる武田綾乃による原作「愛されなくても別に」を、南沙良主演、日本最年少でカンヌへの出品を果たした井樫彩が監督をして映画化することが発表となった。映画『愛されなくても別に』が2025年7月4日(金)に新宿ピカデリーほか全国ロードショーとなる。原作者のインタビュー動画がYouTubeにて公開中だ。
2013年、日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた「今日、きみと息をする。」で作家デビューし、続く「響け! ユーフォニアム」はテレビアニメ化され大ヒットしている武田綾乃。吉川英治文学新人賞を受賞した本作「愛されなくても別に」は、著作の中で実写化初となる作品だ。
監督および脚本は、2016年公開の短編映画『溶ける』で日本人最年少での第70回カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門の正式出品を果たし、その後も映画『真っ赤な星』(18)、『NO CALL NO LIFE』(21)、『あの娘は知らない』(22)ほか、ミュージックビデオ、ドラマ「隣の男はよく食べる」(23)など数々の作品でメガホンをとり、注目を集める若手映画監督、井樫彩だ。
Ⓒ武田綾乃/講談社 Ⓒ2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会浪費家の母親に依存され、人生に一度も期待を抱いたことのない主人公・宮田陽彩(みやた・ひいろ)は、三島有紀子監督作『幼な子われらに生まれ』(17)で鮮烈なデビューを果たし、その他『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)で、報知映画賞、ブルーリボン賞他、数々の映画賞を受賞し、その演技力が高く評価される南沙良が務める。
南の魅力を井樫は、「南さんとご一緒するのはABEMA短編映画『恋と知った日』以来、2度目でした。 彼女の魅力はたくさんありますが、その1つは内に秘めた感情を実感を伴って表面に出すことが出来ること。陽彩という心の中でさまざまな感情が渦巻いている主人公を、言葉少なくとも繊細に表現してくれました。」と語り、信頼関係を見せている。
この度、場面写真が公開となった。映画やドラマで描かれるような劇的なことはないけれど、緩やかに苦しみを抱えているように感じているすべてのひとへ届けたい一作が2025年7月4日(金)に新宿ピカデリーほか全国ロードショーとなる。
■あらすじ
宮田陽彩(みやた・ひいろ)(19)は、“クソ”のような大学生活を送っていた。大学に通い、それ以外の時間のほとんどを浪費家の母に変わっての家事とコンビニでのアルバイトに費やし、その中から学費と母と2人暮らしの家計8万を収める日々。遊ぶ時間も、金もない。何かに期待して生きてきたことがない。親にも、友人にも・・・。
いつものように早朝にバイトを終えた宮田は、母のために朝ご飯を作り、家事をした後に大学に登校していた。そこで大学の同級生であり、バイト先の同僚でもある 江永雅(えなが・みやび)(24)のひょんな噂を耳にする。威圧的な金髪、メイク、ピアス──バイト先ではイヤホンをつけながら接客する、地味な宮田とは正反対の彼女の噂。「江永さんのお父さんって殺人犯なんだって」
他の誰かと普通の関係を築けないと思っていたふたり。ふたりの出会いが人生を変えていくー。
■作品概要
タイトル:「愛されなくても別に」
出演:南沙良 他
監督:井樫彩 原作:武田綾乃『愛されなくても別に』(講談社文庫)
脚本:井樫彩/イ・ナウォン
企画・プロデュース:佐藤慎太朗
製作幹事・制作プロダクション:murmur
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
Ⓒ武田綾乃/講談社 Ⓒ2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会
◇YouTube|「愛」の在り方を描く。武田綾乃さんの『愛されなくても別に』刊行記念インタビュー!