「春画恋愛物語」傷ついたコ・アラが生涯の伴侶に選ぶのは…キャスト大集合の現代シーンにも注目【第9-10話(最終回)】

3月6日にU-NEXTで配信された、TVINGオリジナルシリーズ「春画恋愛物語」第9話と第10話(最終回)では、世子嬪(イム・ファヨン)の自由を求めて都の女性が決起する中、ファリ(コ・アラ)はファン(チャン・リュル)との出会いに隠された計画を知り深く傷つき葛藤しながらも大きな決断を下す。この回のネタバレあらすじと見どころを紹介する。
●【「U-NEXT」で独占配信の韓国ドラマ】
「春画恋愛物語」(原題:춘화연애담=春花恋愛譚)は、初恋に失敗した王女が都城一のプレイボーイと都城一の新郎候補の二人と恋愛模様を繰り広げる時代劇【R15+指定、韓国では19禁】。全話あらすじ、時代背景、キャスト、視聴率、豆知識などは【「春画恋愛物語」を2倍楽しむ】でまとめている。
■キャスト
ファリ王女役:コ・アラ(Ara)
チェ・ファン役:チャン・リュル
イ・ジャンウォン役:カン・チャニ(SF9)
キム・ミンホン役:ペ・ヨンギュ
世子スン役:ソン・ウヒョン
世子嬪インジョン役:イム・ファヨン
イ・ジウォン役:ハン・スンヨン(KARA)
ファソン大君役:キム・テク
ほか
(以下、ネタバレあり)
■第9話「世子嬪の決意」あらすじ
突然の世子嬪(イム・ファヨン)の婚姻解消宣言に驚く世子(ソン・ウヒョン)。当然王(パク・ウォンサン)は猛反対するが自害を仄めかす彼女の言葉に動揺する。
春画恋愛物語の続編が出ないことを惜しむ都の声を聞いて複雑な表情を浮かべていたファリ(コ・アラ)を眺めのいい場所に呼び出し花火を見せるファン(チャン・リュル)。
池に身を投げた世子嬪。一名は取り留めたものの、知らせを聞いてショックを受ける人々。世子嬪の離婚解消に知恵を貸したことで夫婦仲に暗雲が立ち込めていたジウォン(ハン・スンヨン)は夫である大君(キム・テク)に世子嬪の座が命より大切なのかと問い、大君の助力で王に謁見し説得するが聞き入れてはもらえず。
ジウォンから相談を受けたファリは王妃(パク・ソニョン)に判を押してもらおうとするが認めてはもらえず、偶然都に戻ってきていたファジン翁主(ト・ユンジン)を含む書画会の仲間たちに連判状を頼む。
集まった連判状を持って王妃のもとに再び向かったファリは、またもや反対されると春画恋愛物語の作者が自分であることを明かし、今度は実名で世子嬪を救いたいのだと明かす。
ファンと会っているところを目撃された王妃の兄シホン(ユン・ソヒョン)はかつて禁じられた西学を研究したことで流刑されていた。二人の関係を知った領議政(チェ・グァンイル)はシホンこそが本を広めた黒幕だと王に訴える。
ジャンウォン(カン・チャニ)はファンとシホンの関係を問い詰め、ファリを守るために都から出ていけと忠告する。
ファリを呼び出したファンは、救った人々に活路を与える為にファリの物語を写本させていたことを打ち明け、彼女らを助けて欲しいと求めるが、ファンがそのためだけに近づいたのだと誤解したファリは深く傷つき、二人の関係の終わりを告げる…。
■第9話見どころ、感想
世子嬪の婚姻解消騒動で大激震の宮中。ラストスパートとなる第9話からは春画やキャストの艶めかしい19禁描写は登場せず、宮中で自由を奪われた世子嬪を救うために立ち上がった女性たちが自由を勝ち取るまでのヒューマンドラマが描かれ、しきたりを重んじる王やそれに追随する王妃や淑嬪も婚姻解消二反対する一方で世子嬪が池に身投げするなどシリアスな雰囲気が漂う。ファリたちが立ち上がり都の女性たちを少しずつ説得していく中、ファンが救った女性たちの行く末や、ファリが描いた小説を世に広めた製本所の正体が明らかになり、ファンが隠していた秘密を知ったファリは初めから愛情以外の目的でファンが近づいてきたと誤解して二人が破局を迎えてしまう。残る一話でファリがファンとよりを戻すのか、それともジャンウォンを婿に迎えるのかに注目が集まった。

■第10話(最終回)「夢」あらすじ
別れを告げ一人涙するファリ。ファンもまた、自分が愚かな夢を抱いたせいで幸せを失ったことを後悔。
王に自分が作者であることを打ち明けて逆鱗に触れるファリ。王は世間を変えるつもりで結局大きな迷惑をかけたファリを責め、姜ウォンとの婚姻を一方的に取り決めた。
ファンの手配書を見たファリは彼の隠れ家を尋ねるとすぐに都を去るように勧め、恨みを告げながらも無事に長生きして欲しいと気持ちを伝える。一人嗚咽するファン。
ファリとジウォンは地道に世子嬪の婚姻解消を求める連判状を集め、行動は都の娘だけでなくその母親の世代にまで広がっていく。初めは反対していた淑嬪キム氏(パク・ソルミ)も連判状を渡し、娘に理解を示し始める。
囚われた兄に正しいことをしろと言われた王妃もまたファリを呼びつけると世子嬪の婚姻解消に賛同すると言い連判状を渡した。しかしそれでも王は首を縦に振らなかった。
衰弱していく世子嬪を見つめ、遂に自ら婚姻解消を頼み込む世子。王妃や淑嬪からも宮中の生活が不幸と言われた王は世子の言葉で遂に世子嬪の廃位を宣言。更に本の作者を世子嬪ということにして領議政の口を封じた。
ファリたちに見送られ、王宮を出た世子嬪は外の世界で連判状に協力してくれた女性たちに深々と頭を下げ別れを告げた。
世子嬪の廃位とファリの婚姻で家門の危機に怯える領議政だが、淑嬪キム氏はそんな父を屋敷から追い出し、娘たちにも自分の道を自分で選ばせることに決める。
ファンに裏切られたと思いながらもファンのことが気がかりで仕方ないファリ。彼女との婚姻を控えたジャンウォンはミンホン(ペ・ユンギュ)からファリが描いた絵を託され、ファリに手渡すと、彼女が本当に幸せな道を選んで欲しいと背中を押す。
都では人々の温かい気持ちで世子嬪の家に食料が置かれていた。夜道を歩いていて突然大きな花火が上がるのを見たファリはファンとの約束や楽しかった思い出を振り返る。彼の眼差しが偽りではなかったことに気づいたファリはファンのもとに駆け寄り、王女の身分を捨てて彼と生きていく覚悟を決め、二人は抱き合った。
ファリの愛が実るハッピーエンドで終わった春画恋愛物語はその後何代もの年月を経てファリそっくりのボミの手に渡った。彼女は書店にやってくる学生でジャンウォン瓜二つのソンヒョンに惹かれ、勇気を出して後を追いかけ連絡先を交換するのだが…。通りで二人を見つめるカップル、肩がぶつかった通行人、謝る男性、彼らはみな何処かで見たことがある顔立ちをしていた…。
■第10話(最終回)見どころ、感想
ハッピーエンド確定かと思われたファリ✕ファンカップルの破局という危うい展開で迎えた最終回では、傷心のファリがジャンウォンと婚姻を結ぶことが決まり、第1話冒頭の現代シーンのように、やはりファリはじゃんウォンと結婚するのか?と匂わせる展開に。しかし第10話でもメインは世子嬪の婚姻解消を巡るファリたちのしきたりとの闘いが描かれ、最初は反対していた王妃や淑嬪キム氏ら母親世代が徐々に「女性が自ら道を選ぶ」という考えに賛同し、最後は世子もかつては恋い慕っていた世子嬪の背中を押すなど温かい人間模様が印象的に描かれた。裏で密かに人でも殺させそうな毒女枠かと思われた淑嬪キム氏も最後は自分を家門の存続のために王宮に嫁がせた父を遠ざけ、娘たちに自分の道を歩けと微笑むなど頼もしい良母ぶりを披露したのも新鮮な驚きだ。
ファリは最終的に婚姻相手となったジャンウォンに背中を押され、自らの幸せを手に入れるためにファンの胸に飛び込む場面で彼女の時代の物語は終りを迎える。セリフから察するに王女という身分を捨ててファンとの生涯を全うしたと推測される。
そして注目したいのがエピローグとなる現代シーンだ。ファリと瓜二つのボミが恋している相手はファンではなくジャンウォンに瓜二つの学生ソンヒョン。ボミが勇気を出して連絡先を聞き出す場面で路上にはクリスマスツリーの前で写真を撮る大君とジウォン、ある時代には愛し合いながらも別れを選んだ世子と世子嬪、一人寒そうに誰かを待つファジン翁主、友人同士のミンホンとファンら物語の時代の人物が総集結し、それぞれ別の幸せな人生を歩んでいる様子が描かれた。生まれ変わりかどうかはさておき、ファリそっくりのボミと、ファンそっくりの男が言葉を交わして一瞬、意味深な間が生まれるものの現代ではボミはジャンウォンそっくりの学生ソンヒョンとの関係に想いを寄せていて、少し違和感を覚える。しかしこれもラブコメの定石にとらわれず、その時代時代で「女性も自ら歩む道を選ぶ権利がある」という作品の大きなメッセージ性が込められていたのではないだろうか。
春画という官能的な要素やラブコメを取り入れながらも、女性単体としての多様な生き方や男性への向き合い方が込められた壮大なヒューマンドラマとして深い余韻を残す作品だ。
●「春画恋愛物語」コ・アラ×チャン・リュルだけじゃない…多彩なロマンスが魅力
■作品情報
「春画恋愛物語」
原題:춘화연애담
製作国:韓国
製作年:2025年
配信情報:U-NEXT/見放題(日本初・独占配信)
配信開始日:2025年2月6日(木)13:00
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