NHK大河「べらぼう」嫉妬狂い“鳥山検校”市原隼人の鬼気迫る演技に戦慄 第13話ネタバレ第14話予告

NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)3月30日(日)放送の第13話「お江戸揺るがす座頭金」鳥山検校(市原隼人)が蔦重への嫉妬心を爆発させる。4月6日(日)放送の第14話「蔦重瀬川夫婦道中」では蔦重(横浜流星)が独立、瀬川(小芝風花)とゴールインか。予告動画は番組公式ホームページで公開中。
大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の人生を描く。
3月30日放送の第13話では、地本問屋の鱗形屋(片岡愛之助)が、再び偽板の罪で捕まったことが発端となり、盲人たちが営む「座頭金」の実情が問題視され、田沼意次(渡辺謙)は長谷川平蔵宣以(中村隼人)らと座頭金の調査に乗り込んだ。
ひっ迫する江戸旗本の財政難の裏では、検校らが多額の財を成している実状が明るみとなる一方で、蔦重への嫉妬心から鳥山検校が妻・瀬川(瀬以)を言葉攻めした挙句、書庫に閉じ込め、追いつめていく様子が「モラハラ夫」「ヤバい奴」と視聴者を振るいあがらせた。
そして4月6日(日)放送の第14話では、検校の金巡りを調べる幕府から、鳥山検校と瀬以が捕らえられてしまう騒動が起こり、蔦重は本屋としての独立を考える。予告では蔦重が瀬以に「店、一緒にやらねえか」と誘い、抱きしめる場面もあり、サブタイトルにある「蔦重瀬川夫婦道中」のように、蔦重と瀬川が結ばれる展開となるか、来週も見逃せない。
■悲劇のプリンス・徳川家基
田沼意次の掛け声で、幕府の座頭金調べが始まった第13話。この時、田沼が旗本の財政が厳しい状況を報告、調査を進言した際に同席した、通称「西の丸様」と呼ばれているのが、奥知哉演じる第10代徳川家治の嫡男・徳川家基。将来を嘱望されながら、わずか18歳という若さでこの世を去った悲劇の若君として幕府に衝撃を与えた人物だ。
家治(眞島秀和)と側室・知保の方(高梨臨)との間に生まれ、幼少の頃から聡明で文武両道だった家基は、7歳で将軍の後継として江戸城西の丸に入り、英才教育を受ける。しかし、18歳という若さで急逝。病死となっているが、その死因は明らかにされておらず、当時、犬猿の仲だった田沼意次による毒殺説もささやかれている。「家」という通字を授けられながら将軍職に就けなかったことで「幻の第11代将軍」とも呼ばれている。
家基の死により家治の血筋は断絶。御三卿のひとつ、一橋家から治済(生田斗真)の息子・家斉が第11代将軍となり、後に田安賢丸(寺田心)が家斉の命で老中となり、寛政の改革を行っていく。寛政の改革では、風紀の取り締まりから蔦重と接点が生まれてくるという展開が待っている。
■第13話ネタバレ
松葉屋の女将・いね(水野美紀)は、足抜けした新之助(井之脇海)とうつせみ(小野花梨)の行方を問い詰めるため、平賀源内(安田顕)を訪ねる。「何も知らない」と言う源内の言葉が信用できず、身代金代わりだとエレキテルを持ち逃げする。一方。蔦重は鱗形屋(片岡愛之助)がまたしても偽板を使い、「節用集」を売り、奉行所に捕まったと聞く。須原屋(里見浩太朗)によると、鱗形屋はあちこちで借金を重ね、その一部が「座頭金」を扱う当道座に流れているという。
当道座は幕府公認の盲人による高利貸し。その中でも鳥山検校率いる座頭は、江戸中で大きな影響力を持っていた。座頭らの厳しい取り立てに追い詰められ、鱗形屋は主人に内緒で、偽板で金を工面していたのだった。一方、旗本の財政難を知った田沼意次は、松本秀持(吉沢悠)に鳥山の資産を、長谷川平蔵には西の丸で座頭金を利用している者の調査を命じる。
その頃、鳥山検校は、蔦重らが訪ねてきた時のように喜んだ瀬川の声が聞きたくて、豪華な反物や装飾品を贈るが、瀬川の心を掴むことはできなかった。さらに瀬川が吉原に未練があるのではないかと嫉妬と怒りを爆発させ、瀬川を書庫に閉じ込めてしまう。その間、瀬川の持ち物を調べさせ、そこから蔦重が手掛けた本や、古びた赤本を発見する。
意次の指示で進められた調査により、座頭金の実態が明らかになっていき、驚いたことに借金の返済ができない者たちが家督を乗っ取られ、中には無理やり嫡子を出家さえ、別人を跡継ぎに仕立てる強引な手口まで使われていることがわかった。そんな中、西の丸の小姓組、森忠右衛門(日野陽仁)が座頭金からみで息子共々出家することになる。倹約を心掛けていた忠右衛門の払った代償を考えると、意次は、鳥山をはじめとする座頭金関係者の横暴を取り締まるべきだと将軍・家治に進言した。
一方、鳥山検校は、瀬川と蔦重の関係を疑い、不義密通の罪を問い詰める。脇差を手に、返事次第では瀬川も蔦重も斬ると迫る鳥山に、瀬川は蔦重への想いを告白した。「重三郎は、幼い頃から私にとって光のような存在でした」と認めながら、鳥山への忠義と愛情を口にする。そして自らの胸に脇差をあてて、それでも信じられないなら、自分の心臓を取っていくよう詰め寄った。その頃、蔦重は鳥山検校に呼び出され、案内人と屋敷へ向かっていたが、門のところに同心らが立ちはだかり、中に入れないようになっていた。
■第14話あらすじ
蔦重は大文字屋から空き店舗が出ると聞き、独立して店を持つことを考え始める。そして、いねからエレキテルが効果のない代物だとききつける。一方、幕府の手入れが入り、鳥山検校が入牢、瀬川が吉原に一時的に戻って来る。
NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、安田顕、小芝風花、宮沢氷魚、中村隼人、石坂浩二、片岡愛之助、高橋克実、生田斗真、冨永愛、中村隼人、伊藤淳史、安達祐実、水野美紀、風間俊介、市原隼人、里見浩太朗、渡辺謙ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第14話予告動画は番組公式サイトにて公開中。
◇大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト
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