テレ東「朝鮮心医ユ・セプン」第3話~第6話:生きることへの一歩…キム・ミンジェが“セプン”と名乗るワケ(全62話版)

テレビ東京で地上波初放送する「朝鮮心医ユ・セプン」はヒューマン・医療・時代劇。6月21日(土)と28(土)の第3話~第6話のあらすじを紹介する。ここでは本名ユ・セヨプが“ユ・セプン”と名乗ることになる経緯も明かされる。予告映像はYouTubeにて公開中だ。【日本語字幕付 二カ国語放送】(ネタバレあり)
心を癒す“新しい医師”の物語
「朝鮮心医ユ・セプン」は、2022年に韓国tvNで放送されたヒューマンドラマ。今回、テレビ東京ではシーズン1(全12話)とシーズン2(全10話)のシリーズ全話22話を全62話に編集して放送する。今回紹介する第3話~第6話はオリジナル全22話版の1話後半から2話まで。⇒【第12話(S1最終回)ネタバレ】、【第22話(S2最終回)ネタバレ】
キャスト
ユ・セプン役/本名ユ・セヨプ:キム・ミンジェソ・ウヌ役:キム・ヒャンギ
ケ・ジハン役:キム・サンギョン
マンボク役:アン・チャンファン
ばあちゃん役:チョン・グクヒャン
ナメさん役:ヨン・ボラ
イップン役:キム・スアン
チャングン役:ハン・チャンミン
ほか
■第3話
悪夢にうなされて目を覚ましたセプン(セヨプ/キム・ミンジェ)は、川で溺れている女性を発見する。それはかつて自分を助けてくれたウヌ(キム・ヒャンギ)だった。セプンは昼間出会ったケ・ジハン(キム・サンギョン)の医院へウヌを連れていく。セプンが後を頼んで出て行こうとすると、ジハンが「半人前待て!」と引き止める。マンボクが「若様をバカにするな」と割って入り、セプンが吏曹判書の息子で科挙首席合格、“神鍼”の称号を持つ名医だと明かす。一瞬表情を変えたジハンは、治療費と宿代の代わりにケス医院で患者を診るよう命じる。翌朝、ウヌが姿を消してしまう。セプンは金勘定ばかりするジハンに怒るが、マンボクにも説得されて医院にとどまることにする。ジハンが往診から帰ると、セプンは泥酔しており、めまい症患者(ユン・ビョンヒ)にまで酒を飲ませていたことでジハンに怒鳴られる。マンボクが「若様が辛いことがありすぎて」ととりなす。
正気を取り戻したセプンは、めまい症の患者から「綱渡りができないなら生きる意味がない」と聞き、自分も刺鍼ができないことに重ねて、めまい症の患者の治療を決意する。ジハンは「彼が綱渡りできるようにしろ」と約束させる。
■第4話
セプンは刺鍼ができないため、他の方法でめまい症の患者の治療を始める。患者は綱渡りができそうだと、高所に綱を張って皆に披露しようとする。しかし足元がおぼつかず、ついには綱から転落してしまう。セプンは地面に溝を掘り、そこに綱を置いて患者に渡らせる。患者はまるで空中に浮かんでいるかのように軽やかに綱渡りを成功させた。刺鍼治療ができればと悔しがるセプンに、ジハンは「この患者の場合はめまい症だけでなく、綱渡りに執着しすぎて心の病が生じている」と教え、ケス医院に残って刺鍼以外の治療法で人を救うように諭す。
ある日、ジハンと患者の家へ往診に向かったセプンは、そこで先日助けたウヌと再会する。ウヌは自ら手首を傷つけて血を流し、そのまま倒れてしまう。セプンは止血をするが手が震えて刺鍼処置はできない。ジハンを呼んで応急手当てをしてもらう。姑(キム・ジュリョン)は「夫の後を追い自殺をした」と大げさに心配するふりをし、ジハンに大金を渡して嫁ウヌの薬を頼む。
ジハンたちが帰ると、姑は「医員が来ている時を狙って腕を切った」として、夫を食い殺した不吉な嫁だとウヌを倉に閉じ込める。実は、ウヌの夫となる長男が婚礼の日に急死し、姑は“烈女”の名誉目当てでウヌの死を望んでいたのである。
※烈女についてはこちらで詳しく解説⇒【光海君と烈女伝を考える】
■第5話
ケス医院にはセプン目当てで患者が押し寄せる。ジハンは貧しい患者には治療費をもらわず、金持ちからはたっぷりと治療費を取っている。マンボクに促されたセプンは、混雑する庭に「婦人」「外傷」「小児」など科目ごとに旗を立てて患者を分類し、効率よく診察を始める。さらに、ジハンの娘イップン(キム・スアン)は文字の読めない患者のために旗に絵を描いてあげる。ケス医院には認知症のハルマン(おばあさん、チョン・グクヒャン)がいて、ハルマンはセプンを“プン”と呼んでいる。その夜、ハルマンは「オランケが襲ってきた」と泣き叫び、走り去る。セプンはハルマンを追いかけ、優しく宥めて背負って帰る。ハルマンは胸が痛いので刺鍼してほしいと頼み、「生母さんが戻ってきて、生きていてごめんね」と涙する。
そんな中、重体のウヌが再びケス医院へ運ばれてくる。中毒症状だと見抜いたセプンは、婚家に毒を盛られたのではと疑い、湯薬を調べるが、ウヌの姑はセプンの目の前でそれをごくごくと飲み干してしまう。ジハンは「下手に動くとウヌがさらに追い詰められる。時機を待て」とセプンに忠告する。
翌朝、ウヌの実家の両親が訪ねてくる。ウヌは母に「単なる風邪だ」と言い張る。実家に連れ帰るという母に対し、父は「嫁いだ娘だ」と婚家に返そうとする。ウヌは約束より1年も前倒しで婚礼をさせられたのだ。母は婚家で姑にいびられていることに気づいていた。渋る父の様子を見て、ウヌは婚家に戻ると告げる。
■第6話
生きる希望を失い、再び自殺を図ろうとするウヌをセプンが抱きとめた。「実家にも帰れず、婚家に戻れば姑に殺される。行き場がない」と泣くウヌに、セプンは「あなたを救う機会をください」と伝え、ハルマンに一晩ウヌを任せる。ウヌは、ハルマンに問われるままに婚礼の日のことを話す。初夜の日も夫は部屋に来ず、夜明けに見たのは棺の中の夫だった。姑は「嫁選びを間違えた。お前のせいで呪われてしまった。お前死ねばよかった」とウヌを罵る。それからウヌは、家族のために死んだほうがいいのかと苦しみ続けていた。部屋の外で事情を聞いたセプンは、ウヌを救いたいと強く思う。
朝食の時、ウヌはチャングン(ハン・チャンミン)の「混ぜると危ない」という一言から、姑が「スズラン」の毒をウヌに盛ったことを突き止める。「嫁を殺して何の得になるのか」と反論する姑。セプンは「烈女門」が目的だと告げる。先立つ夫の後を追う嫁は“烈女”と称賛され、その村には烈女門が立てられ家運が盛り上がる。しかし、家族が殺したとなると話は違い、家運は傾くと脅し、ウヌを解放させる。
さらに、ウヌは「生きてはいけない」とされたもう一人のハルマンも救おうとする。ハルマンとウヌを連れて、ハルマンの息子プン(イ・サンイ)に会いに行く。プンは「もう二度と訪ねてこないでください」と背を向けるが、その時ウヌが「いつまで人目を気にして他人のふりをするのですか」と声を上げた。「あなたの母は生きています」と涙ながらに訴えた。実はハルマンは清に献上されて逃げ帰った女性だった。世間はそんな女性を「還郷女」(ファンナンニョ)と蔑み、家族も後ろ指をさされる。だからプンは「いっそ死んでくれたらよかった」と突き放した。ハルマンは毎年プレゼントを用意してきた。その品々を見せられたプンは、「許してください。間違っていました」と泣き崩れた。家に帰ろうというプンに、ハルマンはケス医院に戻ることを選ぶ。ハルマンにとって、すでにケス医院の皆が家族だった。
帰り道、セプンはウヌに「ハルマンを見て“生きて待つべきだ”と悟った」と話し、「あなたもこのままでいいのですか?」と問いかける。セプンはこれからは「セプン」と名乗ると決める。
その夜、セプンはウヌを誘って女だけの夜市に顔を隠して出かけ、楽しいひと時を過ごすが、ウヌの前に一人の男性が現れる。
※還郷女については、こちらで詳しく解説⇒丙子の乱の後の朝鮮、還郷女って?
ラストはブランコ(鞦韆)と花火の美しい映像が見られるが、この花火は“落火ノリ”と呼ばれて、毎年釈迦の誕生日あたりに慶尚南道咸安郡で行われる。詳しくはこちらで紹介している。
●韓国の三大花火大会「咸安落火ノリ」
◇テレ東「ドラマ一覧」ページ
2025年6月14日スタート 土・日6:00~6:30
◇YouTube「朝鮮心医ユ・セプン」予告動画
【作品詳細】【「朝鮮心医ユ・セプン」を2倍楽しむ】
