アカデミー賞受賞作品『侍タイムスリッパー』18日金曜ロードショーで地上波初放送

07月17日15時15分映画
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7月18日の金曜ロードショーでは、自主制作ながら口コミが広がり大ヒットを記録した時代劇エンターテインメント『侍タイムスリッパー』(日本テレビ、21時から23時29分)を地上波初放送する。予告は番組サイトで公開中だ。



7月18日の金曜ロードショーでは、今年の日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた時代劇コメディー『侍タイムスリッパー』を放送。わずかな人数のスタッフ、そして製作費は通常の邦画の1/10以下という逆境の中で制作されながら、出演者の努力と監督の粘り、そして東映京都撮影所の全面支援でようやく公開にこぎつけた。放映は池袋シネマ・ロサの1館からはじまったにも関わらず、口コミで話題が広まり、上映館はついに全国で380館の映画館で上映するほどに。興行収入10憶円を超える異例の大ヒットを記録したインディーズ映画が、早くも地上波初登場する。

舞台は幕末の京都。雷に打たれ、なぜか現代の時代劇撮影所にタイムスリップした侍が、理解不能な状況に戸惑いながら、時代劇の「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描く。そこには人間ドラマあり、手に汗握るチャンバラ活劇ありの、時代劇コメディーだ。

山口馬木也演じる主人公、高坂新左衛門は、ハリウッド映画『ラストサムライ』にも出演した“伝説の斬られ役”として有名な、故・福本清三氏からイメージを得たという会津藩士の侍。山口は、「剣客商売」シリーズなど数多くのドラマや映画に出演しながら、俳優人生26年の中で本作が初めての主演を演じた。そしてこの作品で第67回ブルーリボン賞主演男優賞、第48回日本アカデミー賞でも優秀主演男優賞を受賞する快挙を成し遂げた。

監督を務めた安田惇一は、ビデオ撮影業のかたわら農業を営んでおり、自ら映画の製作、配給を事業とする「未来映画社」を設立。47歳にして自主映画『拳銃と目玉焼き』(2014年)で、長編映画デビューを果たした遅咲きの映画監督だ。制作資金調達に奔走するも、コロナ禍という時期もあり映画作りは難航。しかしキャスト、スタッフのチームワーク、そして周囲の賛同を得て出来上がった奇跡のような作品だ。

他にも時代劇の大スター・風見恭一郎役に冨家ノリマサ、映画監督を志す山本優子役の沙倉ゆうの、山形彦九郎役に庄野﨑謙、そして東映剣会所属で殺陣師関本役を「書道のような美しく鮮やかな殺陣」と称される峰蘭太郎らが出演している。本作のキャストには、時代劇をはじめ、日本映画やドラマを支えて来た俳優陣が集結しており「どこかで見たことあるかも?」と思うこともしばしばあるかもしれない。

監督がほぼ無一文になりながら完成させた奇跡のような映画と言われる本作。幕末の侍が現代にタイムスリップをし、“斬られ役”として第二の人生に奮闘する姿を描く『侍タイムスリッパ―』は、笑いもありつつ、侍が現代で見せる生き様に涙する感動作となっているので、この機会にお見逃しなく。



■あらすじ
幕末の京都で、会津藩士の新左衛門(山口馬木也)は長州藩の山形(庄野﨑謙)を暗殺するため、西経寺に出向く。両者が刃を交えた時、突然雷が鳴り響き、新左衛門が目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所だった。撮影中に紛れた新左衛門は、現場から追い出され、頭をぶつけ病院に運ばれてしまう。

自分が未来にいることを知った新左衛門は愕然とするが、心優しい人々に助けられ、少しずつ元気を取り戻す。そんな中、新左衛門は磨きあげた剣の腕だけを頼りに「斬られ役」の役者として生きていく決意をするのだが・・・。

■出演者
高坂新左衛門:山口馬木也
風見恭一郎:冨家ノリマサ
山本優子:沙倉ゆうの
殺陣師・関本:峰蘭太郎
住職の妻・節子:紅萬子
西経寺住職:福田善晴
撮影所所長・井上:井上肇
錦京太郎:田村ツトム
斬られ役俳優・安藤:安藤彰則
山形彦九郎:庄野﨑謙

■スタッフ
監督・脚本・撮影・照明・編集 他:安田淳一
殺陣:清家一斗 (東映剣会)
床山:川田政史 (東和美粧)
時代劇衣装:古賀博隆、片山郁江 (東映京都撮影所衣装部)
照明:土居欣也 はのひろし



日本テレビ「金曜ロードショー」番組公式サイト