NHK「アガサ・クリスティー 殺人は容易だ」次に殺されるのは誰?【前編ネタバレと後編予告】

7月27日NHK総合でミステリーの女王アガサ・クリスティー原作のドラマ「殺人は容易だ」(全二話)前編がが放送された。気になるネタバレあらすじとみどころを紹介しよう。後編は8月3日23時より放送予定だ。前編はNHKプラスで配信中、後編の予告動画はNHK公式サイトで公開されている。
「アガサ・クリスティー 殺人は容易だ」は、1939年に出版されクリスティーによるノンシリーズの名作を現代的なアレンジを加え、豪華キャストでドラマ化。2015年からスタートの英BBCの特集ドラマシリーズの最新作だ。これまで同シリーズの「蒼ざめた馬」が2022年に、「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」が2024年にNHKで放送されている。
■前編あらすじ
1954年。ナイジェリアの青年ルーク・フィッツウィリアムはイギリスの政府職員として働くことが決まりロンドンに向かっていた。その列車の中で、ルークは老婦人ラビニア・ピンカートンから奇妙な話を聞く。
彼女は自分の村でおきた3人の事故死を連続殺人と疑っているが、誰も信じてくれないためロンドン警視庁に通報しに行くところだという。初めは彼女の話を疑っていたルークだが、ロンドン到着直後に、ラビニアはひき逃げにあい命を落としてしまう。
植民地省から数日間の待機するよう言われたルークは、ラビニアがダービーで当てた払戻金を遺族に渡すため、彼女の住んでいたウィッチウッド村に乗り込む。
村では水車小屋で溺死したパブの主人ハリー・カーターと、転落死した窓の掃除員トミー・ピアスの検視審問が行われていたが、どちらも事故死という評決が下る。ルークは村の有力者ホイットフィールド卿の婚約者のブリジット・コンウェイと出会い「アッシュ館」の夕食に招かれる。
夕食には、ホートン少佐、トマス医師、ハンブルビー牧師一家も招かれていた。ルークは文化人類学者と名乗り、この村でおきた変死を調べていると説明し、ラビニアがロンドンで事故死したことも告げる。
翌朝。オノイア・ウェインフリート家で住み込みメイドのエイミー・ギブスが変死。トマス医師によると、“咳止め薬”と“赤い帽子の染料”を間違えて飲んだからだという。
トマス医師の説明を不審に思ったブリジットとルークがエイミーの部屋を調べるが瓶は1つしかなかった。2人はこれまでの事件が連続殺人だと確信し捜査に乗り出す。そして、トミーとハリー、そしてエイミーがアッシュボトム出身だと知り現地に向かう。
貧困地区アッシュボトムのパブで、ピアス夫人とカーター夫人、運転手のリバースから話を聞くと、トマス医師が患者の経済状態によって与える薬を変えていると知らされる。エイミーに与えられたのは質の悪い咳止め薬だったのか。優性思想に傾倒し、彼らの死を「合理的な排除」だと悪びれないトマス医師。エイミーの部屋に薬瓶がひとつしかなったことを告げると、検査のために持ち帰ったと話す。
そんな中、ルークはラビニアの友人でナイジェリアの発展にも注力したホートン少佐と親しくなる。少佐は、妻リディアが亡くなる前に「毒を盛られた」と言っていたと話す。リディアを診ていたのもトマス医師だった。ラビニアの話していた3人の不審死には少佐の妻も含まれていたことになり、アッシュボトム地区の住人を狙ったものではないことがわかる。
ルークとブリジットはダービーの日に村に居なかったトマス医師が怪しいと推理する。ホイットフィールド卿の夕食会のメンバーでテニスを楽しんでいると、突然ハンブルビー牧師が倒れ息を引き取る。
■素人探偵をその気にさせたもの
同じ電車に乗り合わせただけの老婦人の事故死から、連続殺人事件の捜査に乗り出してしまう主人公ルーク。素人探偵の彼をその気にさせたのは、話し上手で人を惹きつける魅力を持つラトビア老婦人。これからどんな事件に巻き込まれていくのかとワクワクさせられる、2人の出会いのシーンは、このドラマの中で一番盛り上がるシーンだ。
■生き残るのは誰?
1939年に刊行された原作は、同年に書かれた『そして誰もいなくなった』と同様に被害者が多いことで知られている。前編では、ホートン少佐の妻とアッシュボトム地区の三人の不審死、さらにラトビア老婦人のひき逃げと、最後はハンブルビー牧師の突然死の合わせて6人の被害者が。後半ではさらに2人の犠牲者が…。果たして生き残るのは誰なのか、そして犯人の目的とは?
■後編あらすじ
ルークはラビニアの村にたどり着き、そこで知り合った聡明な女性ブリジットと調査を始める。するとさらに2件の死亡事件が発生。ルークは被害者全員を診ていたトマス医師に疑念を持つ。住民たちの間に不安が広がり、警察がまともに捜査をしていないという声があがる。村に不穏な空気が広がるなか、裕福な貴族のホイットフィールド卿がブリジットとの婚約パーティーを開くことにする。そのやさき、さらに被害者が…。
■キャスト
ルーク・フィッツウィリアム(デヴィッド・ジョンソン:阪口周平)
ブリジット・コンウェイ(モーフィッド・クラーク:清水理沙)
ラビニア・ピンカートン(ペネロピ・ウィルトン:滝沢ロコ )
ホイットフィールド卿(トム・ライリー:小山力也)
トマス医師( マシュー・ベイントン:中村章吾)
ホートン少佐(ダグラス・ヘンシャル:魚健)
ハンブルビー牧師(マーク・ボナー:村治学)
ハンブルビー夫人 (ニムラ・ブッチャ :水野ゆふ)
ローズ・ハンブルビー(フィービー・リコリッシュ 松井茜)
ピアス夫人(タムジン・アウスウェイト:所河ひとみ)
カーター夫人 (キャスリン・ハウデン:竹口安芸子)
リバース運転手(ジョン・ポインティング:北田理道)
オノリア・ウェインフリート(シネイド・マシューズ:渋谷はるか)
リード巡査(ケビン・メインズ:松川裕輝)
ブル刑事(ブライアン・マッカーディー:斎藤志郎)
ほか
[原題] Murder Is Easy
[制作] 2023年 イギリス
[音声] 2か国語(主音声:日本語吹き替え 5.1ch/副音声:英語 ステレオ)
[字幕放送] 有り
◇NHK『殺人は容易だ』ミステリーの女王クリスティー原作のドラマ
◇YouTube|Murder Is Easy |BBCトレーラー