今夜22日の金曜ロードショーは『崖の上のポニョ』宮崎駿監督が描く愛と冒険の物語

08時01分映画
© 2008 Studio Ghibli・NDHDMT

日本テレビ系「金曜ロードショー」では、3週連続のスタジオジブリ作品祭りを放送中だ。今夜8月22日(金)は、その第2弾として『崖の上のポニョ』が登場する。予告動画は番組HPで公開中だ。

2008年の公開当時、日本国内で興行収入155億円を超える大ヒットを記録し、世界でも高い評価を得た本作。公開から15年以上経った今もなお、夏になると観たくなるジブリ映画の代表格だ。



あらすじ
海の神グランマンマーレの娘である魚の少女・ポニョは、父フジモトのもとから抜け出し、人間の暮らす海岸へと泳ぎ着く。そこで出会ったのが、5歳の少年・宗介だった。瓶に閉じ込められていたポニョを宗介が助けたことから、ふたりの絆が芽生える。やがてポニョは宗介への思いから「人間になりたい」と願い、魔法の力で人間の姿に変身する。しかしその代償として、町をのみ込むほどの大波が発生し、世界は混乱に包まれていく。大嵐のなか、宗介とポニョは試練を乗り越えながら、自分たちの未来を切り開こうとする。

見どころ
宮崎駿監督が描く『崖の上のポニョ』は、人魚姫をモチーフにしたファンタジー作品でありながら、映像表現においても大きな挑戦が込められている。特筆すべきは、波や水のうねりをすべて手描きで表現したアニメーションの迫力だ。デジタル制作が主流となった時代にあえて選んだ手描きの筆致は、ダイナミックでありながら温かみを放ち、観客を物語の世界へと引き込む。
また、ポニョと宗介の無垢な友情と冒険は、観る者の心を優しく包み込む。母リサとの親子の絆や、自然との共生という普遍的なテーマも随所に盛り込まれており、大人にとっても深い余韻を残す物語となっている。波の上を駆け抜けるポニョの姿や、嵐の夜に展開する壮大なドラマは必見のシーンだ。



キャスト(声優)
ポニョ:奈良柚莉愛
宗介:土井洋輝
耕一:長嶋一茂
宗介の母リサ:山口智子
ポニョの父フジモト:所ジョージ
ポニョの母グランマンマーレ:天海祐希
婦人:柊瑠美
ポニョのいもうと達:矢野顕子
トキ:吉行和子

<ヨシエ> 奈良岡朋子
豪華キャスト陣の声が、物語にさらなる彩りを与えている。特に宗介を支える母リサを演じた山口智子の力強さと優しさは、多くの視聴者に共感を呼ぶ。

制作エピソード
『崖の上のポニョ』は、宮崎監督が「子どもに向けて本当に楽しい映画を作りたい」という思いから生まれた作品だ。構想段階では「人魚姫」をよりシンプルで無邪気な物語として再解釈し、舞台も現代の海辺の町に設定された。背景美術やキャラクターデザインは柔らかな色彩で描かれ、子どもの絵本を思わせる世界観に仕上がっている。

また、ポニョのモデルには宮崎監督の知人の娘や、自身の孫の存在も影響していると語られており、作品全体に「子どもの生命力」や「家族愛」が色濃く反映されている。主題歌「崖の上のポニョ」(藤岡藤巻と大橋のぞみ)は社会現象的な人気を集め、当時子どもたちの間で大ブームとなった。


『崖の上のポニョ』は、8月22日(金)よる9時から日本テレビ系「金曜ロードショー」にて放送。幻想的な映像と心温まる冒険物語を、ぜひ家族そろって楽しみたい。

さらに来週8月29日(金)の「金曜ロードショー」では、3週連続ジブリ祭りのラストを飾る作品として、宮崎駿監督の名作『もののけ姫』が放送される。1997年の公開当時、日本映画の興行収入記録を塗り替え、日本だけではなく世界が驚愕、絶賛した圧倒的な大傑作。3週連続の掉尾を飾るにふさわしい一作となっている。

純真なポニョと宗介が紡ぐ愛と勇気の物語を、今夜の金曜ロードショーで堪能してほしい。

日テレ「金曜ロードショー」