【韓ドラ歴史コラム】「暴君のシェフ」カン・ハンナ演じる側室は、三大悪女の張緑水(チャン・ノクス)?

Netflixにて独占配信中
Netflix配信の韓国ドラマ「暴君のシェフ」に登場するカン・ハンナ扮する側室カン・モクジュは、朝鮮王朝第10代国王・燕山君の側室として悪名高い張緑水(チャン・ノクス)をモデルにしていると思われる。張緑水はその悪女ぶりから「朝鮮三大悪女」の一人として名高い女性だ。
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「暴君のシェフ」は、現代から過去へタイムスリップした天才シェフが、絶対的な味覚を持つ王と出会い、王宮で繰り広げられる波乱のストーリーを描いたサバイバル・ファンタジー・ラブコメディ。
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これを踏まえて、カン・ハンナ扮するカン・モクジュの人物紹介を見ると、「絶世の美女」「王の寵愛」「淑媛」「妓生」などのワードから「張緑水(チャン・ノクス)」からキャラクターの着想を得たと思われる。
■張緑水の波乱の生涯
張緑水(生年不詳~1506年)は奴婢の身分から妓生(キーセン)となり、その才能と美貌で燕山君の寵愛を受けて側室となった。淑媛、淑容など高い位を与えられ、王の傍に常にいた彼女は宮廷の権力闘争の中心人物となった。彼女は王の暴政を支え、私腹を肥やしながら享楽の日々を送り、民衆や役人から激しく憎まれた。
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■三大悪女のひとりとしての評価
張緑水は鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)と並び「朝鮮三大悪女」のひとりとされる。彼女たちはそれぞれ異なる背景を持つが、中でも張緑水は強欲さと奸計をもって宮廷の暗部を象徴し、政治に悪影響を及ぼした点が強調されている。
●韓国三大悪女とは?

■ドラマのカン・モクジュ
「暴君のシェフ」では、カン・モクジュがただの悪女ではなく、権力の中で生き抜こうとするしたたかで野心的な人物として描かれている。燕山君の暴政と側室としての立場を背景に、彼女の欲望と葛藤、そして権力闘争の影が鮮明に表現されている。カン・ハンナの熱演によって、張緑水の複雑な人間性が現代的に再解釈されているのが見どころだ。
■張緑水が登場する他のドラマは?
(作品タイトル青文字クリックで作品詳細ページへ遷移)
TBC「思母曲」1972年、日本未公開)配役: ユン・ジョンヒ
MBC「朝鮮王朝五百年 雪中梅」(1984-1985年、日本未公開)配役:イ・ミスク
KBS「王妃チャン・ノクス -宮廷の陰謀-」(1995年)配役:パク・チヨン
KBS「王と妃」(1998-2000年)配役:U;Nee
SBS「王と私」(2007年)配役:オ・スミン
JTBC「インス大妃」(2012年)配役:チョン・ソミン
MBC「逆賊-民の英雄ホン・ギルドン-」(2017年)配役:イ・ハニ
KBS「七日の王妃」(2017年)配役:ソン・ウンソ
ほか➡※【ドラマの年表:朝鮮王朝】
※燕山君に多大な影響を与えた張緑水は、燕山君が登場する小説や映画には必ずと言っていいほど描かれる人物である。
このように「暴君のシェフ」の側室カン・モクジュは、歴史上の悪女・張緑水をベースにしながらも、新たな魅力や人物像を加味されている。燕山君の暴政と不可分に描かれる彼女の存在はドラマの重要な軸となる。
【「暴君のシェフ」を2倍楽しむ】では、全話あらすじと見どころ、キャスト徹底紹介、時代背景や豆知識など、ドラマを深掘りしていく。
