「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」第1話:荀彧、葛藤のミッション開始(全17話)|ネタバレあらすじ

21時00分ドラマ
画像提供:NHK

NHKBS時代劇(BS4K)で9月7日(日)、BSPでは11日(木、深夜)から放送する三国志ドラマ「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」(原題:風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-)第1話では、諸葛亮が北伐に失敗。荀彧(じゅんく)が裏切り者のスパイ捜索を開始する。第1話あらすじと見どころ、豆知識を紹介する。[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]YouTubeにて予告動画が公開中だ。
※あらすじはネタバレとなっているので、気になる方は見どころと豆知識をチェックして、あらすじは視聴後の確認用としてください。



本作は、「風起洛陽~」の原作者・馬伯庸の小説を超一流キャスト・スタッフで映像化した作品。主人公の陳恭は、蜀の間者「白帝」として敵国に潜入するが、疑惑の的となり、義兄弟の荀詡によって真実を証明すべく奔走。誰が味方で誰が裏切り者か、彼らが命がけの情報戦に挑む。➡【時代背景】【全話あらすじと見どころ】

画像提供:NHKチェン・クン / バイ・ユー

■第1話見どころ


蜀の丞相・諸葛亮が魏を討つために北伐を進める中、密偵“白帝”からの偽の情報で街亭を失うことになる。北伐に失敗した諸葛亮は、諸葛家に仕えるスパイ一族、司聞曹の荀彧(じゅんく)に白帝の殺害を依頼する・・・という展開。

荀彧は、白帝の正体が義兄弟の陳恭(ちんきょう)だと知り愕然。しかも任務を終えなければ、荀彧が盛られた毒の解毒剤は渡されないという非情な条件付き。荀彧の忠誠心と個人的な感情が第1話から揺れ動く中、蜀内に潜む魏のスパイ燭龍(燭龍)の存在が浮上。誰を信じるか、何が真実か、これから始まる物語の濃密エピソードが描かれる。


■豆知識:荀彧の役職・靖安司


荀彧は蜀の諜報機関「司聞曹」に所属するスパイで、彼は諸葛亮の命を受け、魏に潜入している密偵「白帝」の裏切り疑惑を調査するよう命じられる。白帝は、荀彧と義兄弟の契りを交わす陳恭と同一人物。白帝と特別な絆で繋がる荀彧にとって、今後は任務との間で葛藤することになる。

荀彧の役職、靖安司は、蜀の中でも機密性の高い任務を担う精鋭部隊として描かれる。靖安司は史実では登場しない架空の組織だが、ドラマ内では国家の安寧を担う重要なポジションとして登場し、その任に就く荀彧は、彼の誠実さ、洞察力、責任感に際立つ人物という役割を担っている。


■キャスト


陳恭(ちんきょう): チェン・クン 陈坤 [声:諏訪部順一]
荀詡(じゅんく): バイ・ユー 白宇 [声:森川智之]
馮膺(ふうよう):ニエ・ユエン 聂远 [声:東地宏樹]
李厳(りげん)/十七郎:イン・ジューション 尹铸胜 [声:岩崎ひろし]
孫令(そんれい):チャン・ユエン 常远 [声:島川直]
柳瑩(りゅうえい):アンジェラベイビー 杨颖 [声:釘宮理恵]
翟悦(てきえつ):スン・イー 孙怡 [声:宮本侑芽]
ほか



※以下、全24話版を視聴して紹介しているので、物語が前後することもあります。視聴後に調整します。

■第1話ネタバレあらすじ


北伐の開始と街亭の敗戦
劉備が崩御し、魏、蜀、呉が覇権を争う中、丞相である諸葛亮(孔明)は、北伐を決断し、魏への信仰を開始した。魏にいる間者から、張郃(ちょうこう)の軍は、瓦亭(がてい)道を通る情報入り、諸葛亮は疑いながらも、番須道を守りに馬謖(ばしょく)に2万5千のへいを与え出陣させる。しかし、張郃軍は瓦亭道を通らず、番須道を抜けて街亭を奇襲し、馬謖は大敗を喫し、撤退を余儀なくされる。

北伐は失敗に終わり、諸葛亮の軍営では、敗北の責を負い、馬謖が処刑されそうになっていたところ、李邈(りばく)が駆け込んできて、諸葛亮に処刑を止めるよう懇願する。その願いは聞き入れてもらえず、しばらくして馬謖の首が運ばれてくる。諸葛亮は天を見上げ、こんな形で北伐が終わると思わなかったとつぶやいた。丞相府長史の楊儀(ようぎ)は、白帝の情報が間違っていて、司聞曹に魏の間諜が潜入したのではないかと伝えると、諸葛亮は調査を命じる。

魏の間軍司と蜀の疑念
最近では、魏は司聞曹を真似て、偽りの情報を流し、蜀の戦略を攪乱することを目的とした間軍司(かんぐんし)という情報機関を作っていた。楊儀は馮膺(ふうよう)に、間諜の白帝が今回の誤情報にどのように関与しているか調べるよう命じた。

白帝・陳恭の苦境
蜀の間者で魏に潜入中の白帝こと陳恭は、妓楼で魏の天水軍の郡主・郭剛(かくごう)と酒を酌み交わしていた。郭剛は諸葛亮が破れたのは、白帝が得た情報を燭龍(しょくりゅう)がすり替えたからだと言い、燭龍が、司聞曹が天水に密偵を使って白帝を調査中であると情報を送って来たことを明かし、これを機に白帝を生け捕りにしてやると意気込んだ。

間軍司の追撃と成都の動き
間軍司の司馬、糜冲(びちゅう)は蜀の密偵・林良が誰と接触するか命じる。その後、食事屋で間軍司の密偵たちが監視する中、林良がやって来る。張り込みに気づいた林良は手で客の1人に合図を送り、そのまま見せを出て行った。その後、その客は間者たちに殺されてしまう。その頃、成都では諸葛亮が敗戦の責をとり、右将軍に降格となった。

馮膺と荀彧
そして白帝の誤情報について調べる蜀の司聞曹の馮膺は、副司尉の荀彧を拷問し、陳恭について自白させようとする。荀彧は、陳恭と義兄弟の契りを結んでおり、妻は荀彧の従妹、翟悦(てきえつ)だ。彼が裏切るはずがないと主張する。しかし、馮膺は陳恭が白帝だと明かし、その白帝からの情報が偽りだったため北伐は失敗したと告げる。そして、荀彧に天水で陳恭に会い、蜀の情報をどれだけ漏らしたか探り、陳恭を殺すよう命じる。さらに、毒を飲ませ、任務を終えたら解毒剤を与えると告げた。

白帝の焦りと危機
一方、陳恭は林良から街亭で負けたのは自分が送った情報が燭龍によってすり替えられたせいだと知る。だが、司聞曹はそれを信じないだろうとも理解していた。また密偵が送り込まれるだろうし、魏の間者が司聞曹の中枢に入り込んでいることが怖かった。こうして陳恭は、何とかして燭龍の存在を司聞曹に知らせなければならなくなった。

荀彧の任務
魏で陳恭が身をひそめる中、魏の間軍司の糜冲と梁倹(りょうけん)は酒場で会った蜀の間者・林良の似顔絵を描かせ捜索を開始する。国境では、蜀の軍諜司である高堂秉(こうどうへい)は荀彧と会い、馮膺から荀彧の手助けを命じられ、先鋭を10名ほど手配していた。

一方、成都では諸葛亮が、荀彧が天水に遣わされたと報告を受ける。諸葛亮は以前に荀彧の父に劉備の動きを探らせていたことがある。その時、幼かった荀彧と一緒に餅を食べながら、天下で一番重要なのはこの地に生きる全ての者であると教えたと思い出していた。

李厳の陰謀
高堂秉は荀彧に白帝の情報を伝える。白帝は張郃の作戦を掴んだ後、早馬を飛ばしたが、間軍司の糜冲に気づかれ邪魔をされ、それでもなんとか使者を楊儀に届けた。しかし、馮膺が暗号を管理していて、木版がなければそれを解くことはできないという。白帝に問題なければ、馮膺が間者である可能性が高い。荀彧は高堂秉に見守られながら魏に入る。

かたや、李厳は諸葛亮を陥れるため行動を開始する。街亭の失敗を口実に、諸葛亮を排除し、自分が司聞曹を掌握したいと考えていた。その様子を諸葛亮は気にすることなく、魏の間諜を炙り出すよう命じる。魏の糜冲は、白帝と陳恭の関わりを疑っていた。陳恭が奥地を歩いていると、いきなり兵士たちに襲われ気を失う。そのまま馬車に乗せられ街外れで気を取り戻し、兵士をやっつけ馬車から逃げ出した。兵士の頭は陳恭を追いつめると、部下たちにできるだけ深い穴を掘るよう命じるのだった。

※BSにて「風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-」の原題で放送された(全24話版)の全話あらすじはこちらで一覧できる⇒【全話あらすじ】

NHKでは全17話で、BSP4Kが毎週日曜21時から、BSは毎週木曜23時25分からスタート。再放送は毎週金曜17時で予定されている。日本初の吹き替え版4K放送となり、音声は日本語吹き替えと中国語の二カ国語を選択可能。字幕放送も用意されている。

[原題]
风起陇西/風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-

[制作]
2022年 中国

【放送予定】
BSP4K 毎週日曜 夜9時00分 2025年9月7日(日)開始
BS 毎週木曜 夜11時25分 2025年9月11日(木)開き始予定
BS(再放相) 毎週金曜 午後5時00分 2025年9月12日(金)開始予定
全17回
[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]

NHKBS 新番組『三国志外伝 愛と悲しみのスパイ』ページ
YouTube【公式予告編】「風起隴西(ふうきろうせい)-SPY of Three Kingdoms-」

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