「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」第9話:翟悦が最後の任務に命を捧げる(全17話)|ネタバレあらすじ

08時00分ドラマ
画像提供:NHK

NHKBS時代劇(BSP4K)で11月2日(日)、BSでは11月6日(木、深夜他)で放送する三国志ドラマ「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」(原題:風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-)第9話では、燭龍(しょくりゅう)からの密書により翟悦(てきえつ)の正体が五仙道に知れ渡り拷問を受ける。第9話ネタバレあらすじと見どころ、豆知識を紹介。[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]YouTubeにて予告動画が公開中だ。
※あらすじはネタバレとなっているので、気になる方は見どころと豆知識をチェックして、あらすじは視聴後の確認用としてください。



本作は、「風起洛陽~」の原作者・馬伯庸の小説を超一流キャスト・スタッフで映像化した作品。主人公の陳恭は、蜀の間者「白帝」として敵国に潜入するが、疑惑の的となり、義兄弟の荀詡によって真実を証明すべく奔走。誰が味方で誰が裏切り者か、彼らが命がけの情報戦に挑む。➡【時代背景】【全話あらすじと見どころ】

■第9話見どころ
高堂秉(こうどうへい)こと燭龍(しょくりゅう)が司聞曹で暗躍する一方、五仙道に翟悦の正体を密告したことで、翟悦が追い込まれる。セリフは少なめながら、何とか翟悦を救い出そうとする陳恭と、最期までスパイとしての矜持を見せる翟悦の別れは、観る者の胸を締め付ける。まさにドラマタイトルを象徴するような感動回。

■豆知識:免疫向上の薬・神仙丹
燭龍に荀詡と会っているところを見られてしまった翟悦が、その後、燭龍の密書によって蜀のスパイだと黄預に知られてしまう。その際、怒った黄預が翟悦に飲ませた神仙丹という薬。古くは古代中国の道教の錬丹術に由来するもので、不老不死や神通力を得るための霊薬として使われていた。

主な原料には硫化水銀や水銀、鉛、金などが使われ、これは人体に油外であり、実際に唐の皇帝が丹薬を飲んで命を落とした記録もあるという。ドラマでは、飲むと体が軽くなり、恍惚状態に陥ると紹介されていたが、現在同じ名前で販売されている製品は、健康補助食品としての意味合いが強く、古代の仙薬とは異なるもの。それにしても、皇帝も命を落とすような薬で拷問をしようなど、五仙道の黄預はあらためて容赦ない人物であることも伺える。

■キャスト
陳恭(ちんきょう): チェン・クン 陈坤 [声:諏訪部順一]
荀詡(じゅんく): バイ・ユー 白宇 [声:森川智之]
馮膺(ふうよう):ニエ・ユエン 聂远 [声:東地宏樹]
李厳(りげん):イン・ジューション 尹铸胜 [声:岩崎ひろし]
孫令(そんれい):チャン・ユエン 常远 [声:島川直]
柳瑩(りゅうえい):アンジェラベイビー 杨颖 [声:釘宮理恵]
翟悦(てきえつ):スン・イー 孙怡 [声:宮本侑芽]
ほか



※24話版を視聴してあらすじを紹介しています。視聴後調整致します
■第9話ネタバレあらすじ
翟悦を追いつめる黄預
燭龍(しょくりゅう)の密書を探していたことを隠そうとする翟悦だったが、黄預は翟悦の頬を叩き燭龍から「五仙道の高位にある蜀漢の密偵は女子」と密書が届いたことを明かす。

司聞曹では、李厳(りげん)将軍が来て李邈の弔いが行われた。馮膺(ふうよう)は荀詡(じゅんく)に、助け出してくれた恩は忘れないと告げるも、「山神廟に火をつけたのはお前だな」と言い、さらに「白帝は生きていて、糜冲になりすまし五仙道にいる」と言い当てた。荀詡は否定したが、それを遠目で高堂秉が見ていて、式の後、荀詡に近づき何を話したか探りを入れて来る。

李邈に代わり復帰した馮膺は、司聞曹の指揮を任されることになる。最初に行ったのは、五仙道を追いつめる直前に山神廟に火をつけた犯人の捜索で、その担当を荀詡に任命した。

翟悦、毒を盛られる
五仙道の陣営では、関長老が、長老たちに燭龍の報告で聖女が密偵だったと報告した。黄預は翟悦が密書を盗む姿を目撃したと明かし、拷問を受けていると告げると、陳恭は自分には拷問の経験があると名乗り出て、関長老と牢へ行った。黄預が鞭で打つのを静止し、「緩急剛柔を使い分けることが得策」と言って自分が代った。

陳恭は尋問するふりをして小声で「助け出す」と話すが、翟悦はわざと怒鳴り出し、怪しまれないようにつくろった。黄預はそれを見て、翟悦の口に神仙丹と言う薬を飲ませ、恍惚状態に陥り拷問の苦痛がさらに増大するよう仕向けた。そして、陳恭に、2時間後にまた拷問しに来ようとその場を後にした。

陰輯(いんしゅう)の命乞い作戦
司聞曹では、陰輯が高堂秉に秘密を打ち明けていた。李邈に馬盛を殺した弱みを握られ、今まで密かに協力していたという。李邈が死んだ今、李厳に失脚させられるか、殺されると怯える陰輯に、高堂秉は、馮膺は司聞曹のためなら惜しい人材を生かすはずだから、本当のことを話すよう勧めた。

荀詡は裴緒に、白帝が逃げる道を作るため定軍山へ行くつもりだと伝える。その様子を高堂秉が見ていて、陰輯へのアドバイスの見返りとして定軍山の警備を代って欲しいと申し出る。

陳恭、救出を試みる
黄預は陳恭に、青萍(せいひょう)計画のため明日の朝出発するように命じた。そして、設計図を手に入れたら、定軍山の東の谷で待っているが、もし会わなかったら、設計図は翌日に燭龍が取りに来るから古澗(こかん)渓の入り口にある木の下に置くよう告げた。陳恭は、燭龍がどうやって天水に戻るか聞いたが黄預は知らなかった。

その後、黄預は長老たちと杯を交わしに戻ったので、陳恭は翟悦が監禁されている小屋へ忍び込み、一緒に逃げようと言ったが、翟悦は全てが無駄になるからと断った。ここで2人が逃げたら、自分だけでなく荀詡も裏切り者として追われることになる。そして逃げたとしても、神千丹に解毒剤はなく、いずれ死ぬと告げた。

陳恭と翟悦、悲しい別れ
翟悦は意識が朦朧とする中、黄預と燭龍の暗号文を解く鍵は『太平天書』にあることを教え、燭龍からの暗号は「五仙道の高位にある蜀漢の密偵は女子」という暗号と、それを意味する数字を伝えた。そして荀詡からもらった毒が塗られた刀を出して、これで舌を切れば黄預は中毒と同じ症状で死んだと思い、陳恭は疑われないと言った。

そして、無駄死には嫌だから絶対に燭龍を捕まえるよう頼み、「死ぬ前に再会できて、腕の中で死ねる。思い残すことはない」と別れを告げ陳恭の腕の中で息を引き取った。

馮膺、陰輯の罪を見逃す
司聞曹では、高堂秉の助言通り、陰輯は馮膺に面会し、馬盛を殺したのは自分だと告げる。馮膺は驚きながらも、普通なら極刑だが、陰輯にこれまで通り燭龍を探すように言った。そして、こんなことを考えるのは高堂秉の知恵だと見抜いていた。孫令は馮膺が自分たちを陥れた陰輯の命を見逃したことが腑に落ちなかったが、馮膺は、陰輯が有能なので失うには惜しいと、彼の命を生かした理由を打ち明けた。

その頃、黄預は陳恭の部屋を訪ねてきていた。陳恭は書を読み、眠ったふりをしながら、一緒に翟悦のいる牢屋へ向かった。「神仙丹の力を見せてやる」と言う黄預だったが、翟悦はすでに亡くなっていた。司聞曹にいる荀詡は、「家に帰りたい」と言った翟悦のことを思いだし、悪い予感を感じていた。

※BSにて「風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-」の原題で放送された(全24話版)の全話あらすじはこちらで一覧できる⇒【全話あらすじ】

NHKでは全17話で、BSP4Kが毎週日曜21時から、BSは毎週木曜23時25分からスタート。再放送は毎週金曜17時で予定されている。日本初の吹き替え版4K放送となり、音声は日本語吹き替えと中国語の二カ国語を選択可能。字幕放送も用意されている。

[原題]
风起陇西/風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-

[制作]
2022年 中国

【放送予定】
BSP4K 毎週日曜 夜9時00分 2025年9月7日(日)開始
BS 毎週木曜 夜11時25分 2025年9月11日(木)開き始予定
BS(再放相) 毎週金曜 午後5時00分 2025年9月12日(金)開始予定
全17回
[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]

NHKBS 新番組『三国志外伝 愛と悲しみのスパイ』詳細ページ
YouTube【公式予告編】「風起隴西(ふうきろうせい)-SPY of Three Kingdoms-」

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