「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」第10話:陳恭が宿敵・燭龍と対面(全17話)|ネタバレあらすじ
NHKBS時代劇(BSP4K)で11月9日(日)、BSでは11月13日(木、深夜)から放送する三国志ドラマ「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」(原題:風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-)第10話では、燭龍(しょくりゅう)を捕らえるため陳恭(ちんきょう)と荀詡(じゅんく)が決死の行動に出る。第10話ネタバレあらすじと見どころ、豆知識を紹介。[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]YouTubeにて予告動画が公開中だ。
※あらすじはネタバレとなっているので、気になる方は見どころと豆知識をチェックして、あらすじは視聴後の確認用としてください。
本作は、「風起洛陽~」の原作者・馬伯庸の小説を超一流キャスト・スタッフで映像化した作品。主人公の陳恭は、蜀の間者「白帝」として敵国に潜入するが、疑惑の的となり、義兄弟の荀詡によって真実を証明すべく奔走。誰が味方で誰が裏切り者か、彼らが命がけの情報戦に挑む。➡【時代背景】、【全話あらすじと見どころ】
■第10話見どころ
青萍(せいひょう)計画を実行しようとする五仙道に潜入中の陳恭。連弩の設計図を奪い、燭龍をおびき出すため決死の覚悟で蜀に突撃する。そんな陳恭の逃がすため、荀詡(じゅんく)は味方を欺き、陳恭が襲撃する定軍山へ。定軍山へは燭龍こと高堂秉(こうどうへい)も向い三つ巴の状態へ。蜀と五仙道の戦いの裏で、荀詡と陳恭の絆が光る。
■豆知識: 決戦の地、定軍山
第10話で情報戦の舞台として登場した定軍山は、実際の三国志でも重要な戦場だった。定軍山は現在の中国陝西省漢中市付近に位置し、漢中平原を見下ろす高地にある。漢中は蜀と魏の境界にあり、蜀が北進するための玄関口だった。
219年の定軍山の戦いでは、諸葛亮の策により漢中攻略を開始し、黄忠、法正、張飛、馬超らが参戦した。曹操軍は夏侯淵が守備を担当し、法正の計略により、黄忠が敵を誘い出し、短気な夏侯淵を罠に討ち取ることに成功した。この勝利により、劉備は漢中を制圧し、「漢中王」を名乗るまでに至った。定軍山は蜀漢の独立を象徴する場所であり、ドラマも戦略と情報戦の舞台となった。
■キャスト
陳恭(ちんきょう): チェン・クン 陈坤 [声:諏訪部順一]
荀詡(じゅんく): バイ・ユー 白宇 [声:森川智之]
馮膺(ふうよう):ニエ・ユエン 聂远 [声:東地宏樹]
李厳(りげん):イン・ジューション 尹铸胜 [声:岩崎ひろし]
孫令(そんれい):チャン・ユエン 常远 [声:島川直]
柳瑩(りゅうえい):アンジェラベイビー 杨颖 [声:釘宮理恵]
翟悦(てきえつ):スン・イー 孙怡 [声:宮本侑芽]
ほか
※24話版を視聴してあらすじを紹介しています。視聴後調整致します
■第10話ネタバレあらすじ
柳瑩(りゅうえい)、馮膺(ふうよう)に取り入る
笛を返して欲しいという荀詡に、柳瑩は一度返したものを取り戻すなんてと怒ってみせる。だが荀詡があまりに頼むので袖に隠していた笛を荀詡に渡した。その笛を大切にすると約束した荀詡は、馮膺に会ったら、馮膺が肌身離さず持っている官印を取って来て欲しいと頼んだ。柳榮は理由も聞かず了承した。
柳瑩に会った馮膺は、あまりに美しく一目で気に入った。その様子を見た高堂秉は、仕事に戻るといって定軍山へ向かった。馮膺は柳瑩の美しさと利発さに惚れこみ、「紫煙閣に埋もれるのは惜しい」と言うと、柳榮は挑発するように衣を脱ぎ、馮膺にも衣を脱がせて温泉に誘った。その裏では、荀詡は柳瑩の侍女の影児から馮膺が肌身離さず持っている官印を受け取り、“馮膺は整備のため荀詡を遣わす”と書かれた通行書に印を押し、官印を影児に返した。
一方、陳恭は精鋭20人ほどを率い、軍技司に忍び込むことになった。黄預(こうよ)は翟悦(てきえつ)があっさり死んだことを怪しく思い、関長老に糜冲(陳恭)を見張るように密かに命じた。
青萍(せいひょう)計画決行
高堂秉は定軍山へ向かい、陳恭は青萍計画を実行し始めていた。そして荀詡は翟悦に言われた通り、陳恭を逃がすための扉の鍵を開けるため定軍山に向かった。定軍山は蜀漢の兵糧の備蓄庫になっており、高堂秉は兵糧を確認した。高堂秉は馬岱(ばたい)将軍の正体で、夜の宴に招かれた。その頃、荀詡は定軍山に到着すると、礁峻(しょうしゅん)校尉に馮膺の使いで急ぎの用があると関所を通過した。そして、総成部へ向かい陳恭を逃がすための裏門の鍵を開けた。
青萍計画では、黄預が倉庫に火をつけ、それを合図に陳恭たちが攻め込み、連弩(れんど)の設計図を盗む算段になっていた。倉庫から合図の火が上がるのを確認すると、陳恭たちは警備を斬りながら倉庫へ向かい、設計図を筒にしまった。倉庫の外では精鋭たちが争っていたが、その混乱を潜り陳恭と関長老は崖に辿り着いた。竹鵲(ちくじゃく)で崖から飛び降りるよう言う関長老に、陳恭は長老を剣で突き刺し、自分は違う裏門へ進んだ。
荀詡、命懸けのミッションへ
同じ頃、高堂秉を招いた宴の最中に、総成部が襲撃されたと報告が飛び込んでくる。馬岱将軍は礁峻校尉が援軍を求めて来たが、自分は持ち場を離れることはできないと困り、高堂秉に自分の配下を託し、救援に行くよう命じた。一方、裏門に到着した陳恭は、荀詡のおかげで脱出に成功する。そのまま竹鵲を組み立て、燭龍を待ち伏せするため崖から飛び立った。
裏門の扉を開けた荀詡は、任務を終えたふりをして関所を通ろうとしたが、門兵に合言葉を問われ、答えることができず足止めを食らってしまう。門兵によると礁峻校尉の命令で定軍山周辺を封鎖しており、礁峻校尉と会っていたはずの荀詡が合言葉を知らないのを訝しんだ。
荀詡の話を聞きつけた礁峻校尉がやって来たので、荀詡は馮膺の使いできたので任務は明かせないけど通行証はあると誤魔化したが、荀詡自ら提案した合言葉を馮膺から聞いていないのは流石に言い逃れが出来ず、荀詡は牢に入れられ、馮膺に確認を取ることになった。
柳瑩を気に入る李厳将軍
その頃、馮膺は柳瑩を連れて李厳将軍の元に向かっていて、司聞曹では留守をあずかる孫令が礁峻校尉の連絡を受けた。馮膺が命令を出した記録はなく、荀詡は当直を裴緒と代っていたことも判明する。李厳の館では、柳瑩が琴を弾き、李厳はその美しい音色に23年の陽平関の戦いを思い出し、涙を流した。李厳は柳瑩の腕前を気に入り、馮膺の勧めもあり、柳瑩は幕内に留まることになった。
黄預は糜冲が竹鵲で降りて来るはずの東の谷に待っていたが、糜冲は現れず関長老の遺体が発見される。このままでは蜀軍に包囲されるため、黄預は天水へ行くことを断念し退陣した。一方、孫令は定軍山で荀詡と面会するが、荀詡は何も語ろうとせず黙ったままだった。礁峻は設計図を盗まれたことで自分の首が飛ぶことを恐れ、荀詡を拷問にかけ尋問すると強行姿勢を取る。孫令は司聞曹に連れて尋問すると提案したが、焦る礁峻は拷問を始める。
陳恭の逆襲
陳恭は、竹鵲を片付け、燭龍が設計図を取りに来る楠を見つけ、空になった竹筒を掛けて、燭龍が来るのを待っていた。そこへ、高堂秉がやって来て、楠にかかっていた竹筒を手に取った。陳恭は高堂秉に襲い掛かり、短剣で胸を刺し「生き地獄を味わわせてやる」と言って傷口を指で痛めつけ、苦しめた。
馮膺が司聞曹に戻ると、陰輯から荀詡が捕らえられた報告を受ける。馮膺はすぐに荀詡を連れ戻すよう命じ、照会状を書くと部屋へ引き返そうとすると、部屋の前で陳恭が待っていた。「白帝!」と驚いた馮膺は、陳恭が連弩の設計図を守り、さらに燭龍を捕まえたと聞かされる。
※BSにて「風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-」の原題で放送された(全24話版)の全話あらすじはこちらで一覧できる⇒【全話あらすじ】
NHKでは全17話で、BSP4Kが毎週日曜21時から、BSは毎週木曜23時25分からスタート。再放送は毎週金曜17時で予定されている。日本初の吹き替え版4K放送となり、音声は日本語吹き替えと中国語の二カ国語を選択可能。字幕放送も用意されている。
[原題]
风起陇西/風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-
[制作]
2022年 中国
【放送予定】
BSP4K 毎週日曜 夜9時00分 2025年9月7日(日)開始
BS 毎週木曜 夜11時25分 2025年9月11日(木)開き始予定
BS(再放相) 毎週金曜 午後5時00分 2025年9月12日(金)開始予定
全17回
[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]
◇NHKBS 新番組『三国志外伝 愛と悲しみのスパイ』詳細ページ
◇YouTube【公式予告編】「風起隴西(ふうきろうせい)-SPY of Three Kingdoms-」
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