「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ」第14話:陳恭に苛烈な密命が下る(全17話)|ネタバレあらすじ

10時32分ドラマ
画像提供:NHK

NHKBS時代劇(BS4K)で12月7日(日)、BSでは12月11日(木)ほかで放送する三国志ドラマ「三国志外伝 愛と悲しみのスパイ-風起隴西-」(原題:風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-)第14話、陳恭(ちんきょう)に荀詡(じゅんく)殺害の密命が下る。第14話ネタバレあらすじと見どころ、豆知識を紹介。[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]YouTubeにて予告動画が公開中だ。
※あらすじはネタバレとなっているので、気になる方は見どころと豆知識をチェックして、あらすじは視聴後の確認用としてください。



本作は、「風起洛陽~」の原作者・馬伯庸の小説を超一流キャスト・スタッフで映像化した作品。主人公の陳恭は、蜀の間者「白帝」として敵国に潜入するが、疑惑の的となり、義兄弟の荀詡によって真実を証明すべく奔走。誰が味方で誰が裏切り者か、彼らが命がけの情報戦に挑む。➡【時代背景】【全話あらすじと見どころ】

■第14話見どころ
魏のスパイとして送り込まれている陳恭に、義兄弟である荀詡殺害の命が下る。一方、荀詡は高堂秉の死に馮膺が関わっていると目星をつけ、捜索を続ける中で、胸騒ぎを覚え始める。北伐が始まる前に、このモヤモヤを解消したい荀詡の推察の鋭さが光り、陳恭の裏切りに荀詡が近づいていく様子が緊張感を高めていく。

■豆知識:運命を決める金鈚箭(きんひせん)とは
荀詡暗殺のため、郭淮が黄預伝いに陳恭に渡した武器、金鈚箭(きんひせん)。これは、矢じりが金属製になっている矢のことを指し、突厥や唐代の文献では、税の徴収の際、これを信用として用いた記録があり、単なる武器ではなく、軍事的な証文の役割を果たしていたと言われている。

ドラマでは、黄預が矢じりに毒が塗り込まれた金鈚箭を渡し、「弓矢の名人の糜殿(陳恭)であれば、これで荀詡を仕留められるだろう」と話すシーンが出て来るが、箭(せん)とは古代中国語で「矢」を意味し、日本でも漢詩や古典に登場する。

金属製の矢というだけでも特別感があり、戦闘用だけでなく権威や礼儀の象徴としても用いられた金鈚箭。義兄弟の固い絆で結ばれていたはずの荀詡と陳恭だが、果たしてこの毒が塗られ金鈚箭が二人の絆を破ってしまうものになるのか。このキーアイテムが、いつ誰に向けられるか注目したい。

■キャスト
陳恭(ちんきょう): チェン・クン 陈坤 [声:諏訪部順一]
荀詡(じゅんく): バイ・ユー 白宇 [声:森川智之]
馮膺(ふうよう):ニエ・ユエン 聂远 [声:東地宏樹]
李厳(りげん):イン・ジューション 尹铸胜 [声:岩崎ひろし]
孫令(そんれい):チャン・ユエン 常远 [声:島川直]
柳瑩(りゅうえい):アンジェラベイビー 杨颖 [声:釘宮理恵]
翟悦(てきえつ):スン・イー 孙怡 [声:宮本侑芽]
ほか



※24話版を視聴してあらすじを紹介しています。視聴後調整致します
■第14話ネタバレあらすじ
陳恭に非情な指令
陳恭は大事な駒だが、まだ信用できない。荀詡を殺すことで、陳恭の魏への忠義を計ろうとしていた。南鄭では、陳恭が家に帰ると荀詡が待っていて、馮膺が高堂秉を殺した証拠の木片を見せて来た。荀詡は、証拠としては薄いが、馮膺を疑うには足りるはずだと主張し、馮膺を監視するための信頼できる人手が欲しいと依頼する。

陳恭は、馬岱将軍に相談すると答えたが、荀詡は、柳瑩(りゅうえい)を監視するための人材も欲しいと考えていた。荀詡は、馮膺が馮膺に柳瑩を贈ったことから、何か裏があると睨んでいた。陳恭は、荀詡が柳瑩に惚れたのではないかと茶化したが、荀詡の切実な願いに、陳恭は、林良(りんりょう)を使うように言う。

黄預との対峙
荀詡が帰った後、陳恭が部屋に入ると、そこに黄預が待ち構えていた。殺気立つ陳恭だが、黄預は、自分は翟悦(てきえつ)を下ろし、陳恭は五仙道を滅ぼしたからおあいこだろと言い、郭淮からの密命を伝えた。「荀詡を殺せ」と言い、金鈚箭を取り出した。

天水では、郭剛が、陳恭に義兄弟である荀詡を殺させることに疑問を持っていたので、郭淮がなぜ荀詡を殺害するよう指示したかを話していた。陳恭が馮膺を排除して司聞曹を掌握した後、陳恭が第二の馮膺にならないよう、妻を殺させ、同僚を殺させ、義兄弟を殺させば、魏を除いて陳恭の居場所はなくなる。郭剛はこうして陳恭を操ろうとしていた。

李厳の次なる一手
黄預は、荀詡は陳恭の裏切りに気づくはずだから殺すよう指示するが、陳恭は荀詡まで死んだら疑いを招くと拒否。そして、郭淮から自分は信頼されていないのだとつぶやいたが、黄預金は金鈚箭(きんひせん)だけ置いて去って行った。

李厳将軍は、狐忠と共に、諸葛亮への兵糧の受け渡しについて計画を練っていた。兵糧は散関で魏延に渡すことになり、受け渡した後、問題が起きても李厳には問題がない。陳恭は堤防を破壊して山津波を起こせば、天災のせいにできるし、その後、東呉の侵略を知った李厳が兵糧を前線に送れば、諸葛亮は気づかない。しかし、この計画を成功させるには、関所を守る馬岱将軍の協力が必要のため、彼を取り込む必要が出て来た。

柳瑩との別れ
その頃、柳瑩は荀詡と会っていた。荀詡は、以前、柳瑩の馮膺の官印を盗むよう頼んだことで、迷惑をかけたのではないかと心配し、それがなければ、馮膺や李厳とも親交を深めなかったかもしれないと謝った。柳瑩は何かを察し、「それは仕方ないこと」と受け流そうとしたが、荀詡は柳瑩が魏の間者ではないかと問いただした。

今まで紫煙閣に足を踏み入れなかった高堂秉が、毎月3回柳瑩に会いに行っていたことを引き合いに出すと、柳瑩は馴染みだから会いに来るのはおかしくないと言葉を濁した。さらに荀詡は、高堂秉から柳瑩が連絡係だったと聞いたと嘘をつくと、柳瑩は両手を差し出し、そこまで疑うなら捕らえればいいと迫った。

荀詡は、柳瑩を捕らえることをしなかったが、柳瑩の笛のお返しだと令牌を渡し、これがあれば城門を通れるから、この地を離れるよう告げた。柳瑩は、荀詡を抱きしめ、去って行き、荀詡は裴緒にこのことは陳恭には言わないよう口止めをした。

馮膺に迫る陳恭
その頃、陳恭は馮膺に、司聞曹は立派な組織だと褒め、天水の郭淮も馮膺を敬服していたとおだてた。その後、李厳の戦いにおける馮膺の動きを問いただした。馮膺は陳恭が資中県で戦死した父・陳黻(ちんふつ)の仇を討ちたいと思っていることは理解していたので、あの時の状況を説明した。

先帝は、陽平関で川を挟んで夏候淵と対峙していたが、郭淮の策で、馬秦と高勝が裏切ったため、馮膺は先帝から、資中県の守備状況を密かに魏に伝えるよう命じられ、情報を流した。陳黻の死は作戦の中で不本意に起こってしまったもので、自分は命令に従っただけだと説明した。

馮膺の告白
紫煙閣に、馬岱が李厳に呼ばれてやって来た。李厳は馬岱に、北伐で後方支援を任されたかたからお互い助け合おうと話し、狐忠を馬岱の元で働かせたいと申し出た。馬岱は喜んだが、自分は軍人で、陛下の恩に報いるのみで、戦略の成否に関して自分が考慮することはない。命じられた通りにするとやんわり断りを入れる。

一方、馮膺は陳恭に、郭淮と通じ、司聞曹の情報を流したことも命に従っただけで、個人の命より自分は国の利益を選ぶと話す。陳恭も自分も大義を選ぶ人間だと言うと、馮膺は、高堂秉の死は自分が手配したと明かした。

馬岱を取り込む李厳
その頃、李厳は、先帝から「諸葛亮はいつか異心を起こすから、警戒し備えよ」と言われたと話したが、それでも馬岱は聞き入れようとせず部屋を出ようとすると、外に控えていた兵士たちが一斉に刀を抜いて馬岱を包囲した。狐忠が討伐の密勅が下ったと告げ、李厳が見せた誓約状には、馮膺や陳恭らの名前があり、馬岱はすっかり騙されてしまい、血判を押してしまう。

※BSにて「風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-」の原題で放送された(全24話版)の全話あらすじはこちらで一覧できる⇒【全話あらすじ】

NHKでは全17話で、BSP4Kが毎週日曜21時から、BSは毎週木曜23時25分からスタート。再放送は毎週金曜17時で予定されている。日本初の吹き替え版4K放送となり、音声は日本語吹き替えと中国語の二カ国語を選択可能。字幕放送も用意されている。

[原題]
风起陇西/風起隴西 –Spy of Three Kingdoms-

[制作]
2022年 中国

【放送予定】
BSP4K 毎週日曜 21時00分 2025年9月7日(日)開始
BS 毎週木曜 23時25分 2025年9月11日(木)開き始予定
※2025年11月より、毎週木曜22時45分に時間変更
BS(再放送) 毎週金曜 17時00分 2025年9月12日(金)開始予定
全17回
[ステレオ2か国語放送(主:日本語吹き替え/副:中国語)| 字幕放送有り]


NHKBS 新番組『三国志外伝 愛と悲しみのスパイ』詳細ページ
YouTube【公式予告編】「風起隴西(ふうきろうせい)-SPY of Three Kingdoms-」

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